2015 12,05 23:47 |
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今日は、着物で談幸師匠の独演会に出かける。談幸師匠が3席、幸せえ〜。
幸之進 「六尺棒」 師匠と一緒に芸協に移籍。再度前座からで大変そうだなって思っていたけど、本人、楽しくがんばっているみたい。そんなまくらが面白かった。 ネタも良かったな。もう少し、親父と息子の人物設定がきちんとできるとメリハリがついてさらに良くなると感じた。 談幸 「天狗裁き」 談幸師匠で何度も聴いている楽しいネタ。つい最近まで体調を崩され声が出なかったとのこと。今日もまだちょっとつらそうだったな。 談幸 「薮入り」 個人的には好きな噺じゃないんだけど、談幸師匠だといつの間にか惹き込まれて、ホロッとしちゃう。 談幸 「富久」 この噺、好きなんだよねえ。いろんなことが次々に起こって一喜一憂する主人公、わがままで自分のことしか考えていないエゴイストなのに何故か憎めない。そして、そんな身勝手な主人公に接する周りの人々が心優しさが、人間っていいなって思ってしまう。 人生や人間の本質が落語に凝縮されていて奥深い作品だ。 談幸師匠の声も、一席目より二席目、そして三席目と徐々に戻ってきたので良かった。 |
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2015 11,06 21:37 |
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馬吉さんが馬玉師匠になり、なんと3年ぶりの開催。以前のこの会に、会社の後輩を連れて行ったところ、その後輩と馬玉師匠が結婚、そして先月めでたく赤ちゃんも生まれた。馬玉師匠と会社の後輩の人生を変えてしまった会でもあるのだ。(笑)
三之助・馬玉 オープニング・トーク 馬玉 「無精床」 三之助 「やかんなめ」 三之助 「時そば」 馬玉 「宿屋の仇討ち」 満席のお客さん、三之助が長いまくらをふらずにネタに入る、逆に馬玉が長いまくらをふる、この会ならではの掟に場内大爆笑。それぞれのネタおろし「やかんなめ」と「宿屋の仇討ち」は、これからが楽しみになるワクワクするような感じ。その噺家にとっての新しい噺が生まれる瞬間に立ち会えるのも落語ファンには嬉しいのだ。 それにしても、もう「時そば」の季節になったのだねえ。一年が本当に早いなあ。 そして、今日は、本当にお久しぶりの方にも会えて、懐かしかったなあ。オープン間もないらくごカフェに戻ったような感じだった。毎日何気なく過ごしていて、随分と時が流れているのだなあ。 |
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2015 10,31 22:52 |
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いつもように銀座のむとうで昼食を食べていると、ジョルジオ・アルマーニの阪急メンズ店から電話、袖詰めしたシャツが出来上がったというので、食べ終わってから取りに行く。馴染みの店員さんに迎えられ、また無駄話をしている間にあったいう間に小一時間経ってしまう。阪急メンズ東京のWポイントキャンペーンや同AMEXキャンペーンを口実に、結局また買ってしまうのだ。(笑)
その後、京浜東北線に乗って王子へ。王子の北とぴあ15階のペガサス・ホールで古今亭志ん陽独演会を聴きに行く。18時半開場なのに、その時間に行ったらすでにたくさんのお客さん。いったい皆何時に来ているの? 今日は、ハロウィンだったので、志ん陽家の子供たちに「Trick or Teat」と脅迫された時のために、お菓子を持っていく。お育ちがいいので脅迫されることなかったよ。(笑) いつものように最前列に陣取り開演を待つ。 志ん松 「長短」 志ん陽 「片棒」 志ん陽 踊り:茄子かぼ 志ん陽 「井戸の茶碗」 昨年二つ目になった同門の志ん松さん、まだまだ初々しさが残る「長短」だったな。気の長い方が関西人というのは初めて聴いたかも。気の短い方がとってつけたようで流れが止まる。がんばれ。 志ん陽の「片棒」と「井戸の茶碗」は、素晴らしいの一言。登場人物全てが上手に演じ分けられていて、それぞれがそこに本当にいる人物のように現れてくるようだ。表情豊か、かつ表現力も高く、観ていて本当に楽しい。仲入り前には、恒例の踊りの披露もあり、プログラムとしてもとっても充実している。もっともっと大きい会場でも良いと思うよ。本人があまり宣伝しないからなあ。ちょっともったいないな。 志ん陽師匠の落語は、観ていて本当に幸せになる、とっても良い高座だ。 終演後、志ん陽師匠が、お客さんと記念撮影をしている際に、志ん陽家の長男坊が走りながら、師匠の帯を一瞬に解くいたずらの技が鮮やかだった。(笑) |
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2015 10,28 21:45 |
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二つ目から応援していた噺家さんが真打になるのも嬉しいけれど、それ以上に感慨深いのが寄席でトリを取ることだ。真打披露興行では、もちろんトリを取れるけれど、それっきり一生取れない噺家さんだっている。
今席は、馬吉時代から応援していてた金原亭馬玉師匠がトリを取るのだ。馬治師匠と交互でかつその内一日ずつ貸し切り日があり、なかなか予定が合わなかったけど、今日はなんとか会社を抜け出して仲入り前に駆けつける 市馬 「普段の袴」 ダーク広和 奇術 菊丸 「看板のピン」 小菊 粋曲 馬玉 「妾馬」 今日は、ダークさんが袴姿だったよー。ダークさんの奇術、温かくてほっこりしちゃうなあ。この人、絶対良い人だと思う。小菊先生は、大入りとおめでたい時しか弾かない「寄席スタンダードナンバーへの八番」を披露。(笑) そして、馬玉師匠。堂々としっかりこなしたねえ。なんかジーンときちゃうよねえ。八五郎と三太夫、そして殿様との掛け合いが楽しかったね。お客さんにもとってもウケてたよ。いい夜だったなあ。 |
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2015 10,27 23:52 |
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久しぶりのらくごカフェ。久しぶりだけど、馴染みのスタッフの笑顔を見るとやっぱりホッとするなあ。落語を聴くには、本当にちょうど良いキャパだ。最後列でも演者の表情がよく見えるし、声もよく聴こえる。臨場感ある小屋だ。
志ん陽 「熊の皮」 三之助 「鹿政談」 三之助 「のめる」 志ん陽 「蒟蒻問答」 志ん陽の「熊の皮」と「蒟蒻問答」、三之助の「のめる」は、二人が二つ目時代のそれも若い頃からレパートリーにあるネタで、何度も聴いているのだけれど、その度不思議と新鮮に感じるのが落語の魅力。時間が経つにつれ、演者ならではの味が出てくるものだなあ。そして、それぞれの登場人物が本当に生き生きとしていて、実在するかのよう、久しぶりの旧友再会みたいな、それが落語の楽しさでもあるね。 「鹿政談」は、先日の三之助をみたかい?でも聴いたけれど、やはりこれはなかなかに難しいネタだ。話の展開のために必要な奈良や鹿の長いまくらを振らねばならず、三之助の長いまくらがさらに長くなる。(笑)正直、あまり好きな噺じゃないのだけど、逆にそういった噺で観客を唸らされるようになるといいな。 さて、本日の演者から近日開催の素敵な落語会のお知らせだよ。 10月31日(土) 19時(18時30分開場) 第2回 古今亭志ん陽独演会 11月06日(金) 19時(18時30分開場) 第9回 馬玉と三之助の |
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2015 09,19 12:06 |
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今回から会場が変わった。以前の会場だった「こんにゃくえんま」が諸事情によりしばらく使えなくなるためらしいが、これからここなのか、暫定的なのかは不明。
案内にあった会場名は、「小石川大神宮」。なんかすごい。敷地内のビルのR階とあった。会場に着いたら張り紙が、「奥エレベーターで、屋上へお願いします」と。。。えっ、屋上? まさか、青空寄席なのか。 屋上に上がると広い塔屋になっていて、屋根も窓もあった。和室だと座布団で辛いなあと思っていたけど、床でパイプ椅子だったので良かった。 しかし、問題が一つ。冷暖房設備がない。9月になって涼しくなってきた東京だったが、よりによって今日あたりからまた残暑が戻ってきた感じ。気温は、29度。窓から風は入ってくるものの、暑い、暑いよ。正直、時折暑さで落語に集中できないことも。扇子を持ってくればよかった。 志ん陽 「馬のす」 普段は、ゲストの二つ目さんが最初に上がるのだが、会場変更のお知らせと冷房がないことへのお詫びも兼ねて最初に登場。(笑) 次回11月もここの可能性らしいのだけど、今度は暖房が無いので寒さが心配とのこと。どうなるんだろう? この噺、他の演者だと枝豆を食べながらアドリブたっぷりだけど、オーソドックスに短く締める。 時松 「不動坊」 今日みたいな暑い日には、銭湯で汗を流しての幽霊もので、ナイスなネタの選択。(笑) 浮かれた主人公とオバカな四人組のやりとりが軽妙でテンポ良く面白いねえ。表情も豊かで楽しい高座だった。 志ん陽 「夏泥」 今日は、志ん陽師匠三席。逆転劇が楽しいね。 志ん陽&時松 踊り「かっぽれ」「けんかかっぽれ」 ともに住吉踊りの若手中心メンバーであるから、踊りもコラボで。こういうサービス精神たっぷりの企画は嬉しいね。飛び散る汗がすごかったよ。(笑) そして、今年も若手住吉メンバーによる「おどらく2015」が志ん朝師匠命日の10月1日にあるよ。 志ん陽 「百川」 こちらはネタ出し。田舎から出てきたばかりでおどおどしている正直者と気性が荒いけど憎めない江戸っ子たちとのやりとりが楽しい。四神旗の説明を必ずまくらでしないとならない面倒なネタだけど、意外とかける噺家さん多いよね。江戸の市井の人々の日常が垣間みれて楽しいな。落語って、タイムスリップできるけど、人間の本質って100年前も変わってない。それがとっても興味深い。 |
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2015 09,17 22:50 |
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二日連続、日暮里のサニーホール コンサートサロンへ。今宵は、立川談幸師匠の落語会。今では全く高座でかからないか、めったに聴けない珍しい噺だけを集めた貴重な会。ここでしか聴いたことがない噺も多い。ここでの一回だけの披露のために昔の速記本をひっくり返し覚える談幸師匠ってすごいよなあ。
柔和で優しそうな談幸師匠だけど、まくらはびっくりするほどブラックで毎回大笑い。 幸之進 「桃太郎」 師匠の芸協移籍で前座になっちゃったんだよねえ。がんばってぇ! 明るく楽しい高座でどんどん良くなっているよね。 談幸 「狂歌合わせ」 豊臣秀吉の家臣に狂歌を競わせ褒美を与える噺。お題を出して、家臣たちが狂歌を披露する。まあ今回の高座のためだけに、たくさんの狂歌を覚えられるもんだなあ。次から次に飛び出す現代人にはいまいちピンとこない狂歌の数々、それがすらすらと会場をこだまするその様に圧倒されちゃった。 談幸 「三人無筆」 これは、たまにかける噺家さんいるよね。無筆なのに葬式の記帳係を頼まれた登場人物が、「向う付け」というアイデアを考えるが・・・。もともと上方の「向う付け」という噺だったみたいだね。正直になれない見栄っ張りの登場人物たちのやりとりが面白いよなあ。 談幸 「雷飛行」 愛人と日光に来た主人公が、愛人を先に東京に返し、日光の山奥で雷様の御殿に迷い込む。そこで雷様の娘に恋をして、雷界の大学へ進み卒業試験の雲乗りで東京へ向かうという一見壮大な物語。しかし、中身のほとんどがくだらない駄洒落だった。(笑) 大正時代にできた噺らしいのだけど、大正時代にもすっとぼけたくだらん噺を作る人がいたんだねえ。 なんじゃこりゃあって噺もあるけど、毎回楽しみな会だなあ。談幸師匠も楽しそうに埋もれた噺の発掘作業をしている感じ。 |
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2015 09,16 23:24 |
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前回は、あまりに仕事が多忙で行けなかった。今回は、余裕を持って参加できた。チケットを事前入手するのを忘れていたけど、SPIKEで決済処理して、当日受け取りすることができた。今回は、久しぶりに、にっし君も来たよ。
開場前、ロビーで待っていたら、柳家ほたるさんが受付あたりをぶらぶら、今日のゲスト分かっちゃった。 ほたる 「猫の皿」 最近、猫に凝っているとのこと。自身のブログは、猫の写真ばかり。噺家だけに、猫の表情や面白い場面を捉える手腕はさすが。猫のふりから「猫の皿」へ。動物と落語への愛が感じられる。 三之助 「あくび指南」 なんと今日は、まくらがいつもより短めに話へ。(笑) 主人公の職人とあくびの師匠の掛け合いが絶妙。人物設定と人物描写がよくできているよなあ。本当にこんな人、いたんだろうなっていつも思う。 僕は、馬鹿馬鹿しいけど、どこか人間が憎めない、そして誰にしもある人間の性みたいなものが描かれているこうした落語が好きだなあ。 三之助 「鹿政談」 一方で、苦手な落語がこの手の噺。正直で良い庶民を助けようとする奉行のいい話なんだろうけど、どうも感情移入できないなあ。(笑) それでも聴き入ってしまうのは、三之助師匠だからなんだよね。 |
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2015 08,13 21:43 |
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開演18時30分は、真っ当に仕事をしていると間に合わない。いや真っ当に仕事をしているならぎりぎり間に合う時間なのだが、真っ当に仕事が終わらないからいつも間に合わない。定時に会社を出られないサラリーマンはいっぱいいると思うので、18時台に始まる会のチケットを買うのは難しい。
今回は、8月13日だし、お盆期間だから休めるかなと数ヶ月前からチケットを購入。早々と休みを入れていた。しかし、突然大きなプロジェクトの責任者になってしまい、出社して会議と仕事をこなし、午後半休のよう夕方早退のような形で会社をなんとか出る。 有楽町よみうりホールの立地は最高だ。会社からも自宅からも近いので、行くのも帰るのも楽チンだ。 小三治 開口一番 舞台には、開口一番のめくり。今日の前座さんは誰だろうと思っていたら、小三治師匠が出てきて会場大盛り上がり。立ったまま、今回の会の経緯を説明。嬉しいサプライズだった。 文菊 「千早ふる」 小三治師匠とのエピソードをまくらで。 相変わらずの飄々とした風情で先鋒を務める。 三之助 「替り目」 一番安心して聴ける三ちゃん。酔っ払いも女房も本当に素敵な人物描写。時間の関係か、ちょっと早口でサゲまで行けなかったのがちょっぴり残念。 志ん陽 「代書屋」 / 踊り「かっぽれ」 縦横無尽で堂々としている。先日の王子の会でもそうだったが、メキメキと力が付いてきていて、毎回驚かされる。楽しい高座だった。住吉踊りの最中で踊りも披露。 小三治 「船徳」 やはり季節のネタが演じられるといいよねえ。それも小三治師匠だよ。サゲまで行かなかったけど、久しぶりに小三治師匠の高座が堪能できて大満足。何度も聴いている噺なのに、何かが違う。そこにあるはずのない江戸の町が浮かび、大川が流れ、登場人物が生き生きと目の前に現れてくる。やはり、すごいなあ。 今日の若手も皆、それぞれ将来が本当に楽しみだよねえ。 有楽町のビッグカメラ前からバスに乗って、あっという間に帰宅。便利だなあ、ここは。 |
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2015 06,14 23:49 |
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志ん陽師匠の地元北区での独演会が始まった。北とぴあのペガサスホールだ。北区だから「きたとぴあ」だと思っていたが、「ほくとぴあ」らしい。ここには、小三治師匠が会をやる大きなホールもあるけど、落語を聴くにはあまり大きすぎない方が僕はいいと思う。
会場は15階。行きのエレベータも絵組のゆたかさんが乗ってきたので、あれ、踊りのゲストかなと思ったけど、登場しなかった。単にお客で来ることもあるんだね。 ちよりん 「初音の鼓」 開口一番は、ちよりんさん。場を温かくするナイスな口演。「ぽん」と「こん」がごっちゃになるところがあったけど、ご愛嬌。高座を揺らしながら、楽しい雰囲気で会場を包む。 志ん陽 「明烏」 朝太時代を含め以前にも聴いたことあるネタだけど、過去はそれほど良い印象がなく、今回もどうかなあと正直思っていた。しかし、今日の志ん陽はすごかった。全ての登場人物が生き生きとしていて、どれも描写が丁寧で内面まで表現できている感じがした。客との距離感もとても良く、笑いの空間が上手い具合に会場に生まれていた。 めきめきと実力をつけ、表現も展開にも惹き付けられた。 志ん陽 踊り「かっぽれ」 恒例の寄席の踊り。以前、別の会でここで踊りをやった際には、後ろ幕を開け、背後から差す夕陽で幻想的だったそう。 志ん陽 「らくだ」 こちらも驚きの出来だった。今日の志ん陽は、本当にすごかった。恵比寿様のような柔和なご尊顔の志ん陽師匠だが、らくだの兄貴分の形相の恐ろしさは、なかなかのもの。気弱な屑屋、酔った屑屋、傲慢な大家、形勢逆転のらくだの兄貴分、どれも変幻自在。今回特にどの登場人物も眼力がすごかった。秘めたるパワーの炸裂が鮮やかに決まった感じだ。 こういう日があるから、落語を聴くのを止められないよねえ。 |
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