2016 08,03 21:31 |
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久しぶりの金時寄席。仕事が忙しかったということもあるけど、この落語会開演が18時30分(開場18時)なので、サラリーマンにはつらい時間なのだ。ちょうど担当していたビッグ・プロジェクトが終わり、一息ついたのでようやく出かけることができた。
かな文 「やかん」 今日の前座さん。文左衛門師匠のお弟子さんだね。若くてフレッシュ、でも堂々とやってたなあ。 時松 「親子酒」 来春、真打昇進が決まった時松さん。三遊亭ときん、になるんだって。「ときん、ときん、ときん」と三回以上早口で言うと「金時」になるって。(笑) 酒好きの親父がだんだんと酔っぱらっていき、女房に酒をせびる様が滑稽でもあり、可愛くもあり、人間らしさがたまらないねえ。 金時 「佃祭」 僕はねえ、こういう人間万事塞翁が馬のような噺が好きなんだよねえ長屋の連中のおとぼけぶりや、女房の焼きもちの所謂落語っぽい話のなかに、ドラマチックな展開あり、人生を感じさせるところあり、また、今佃島の近所に住んでいるので、なんかこの噺好きなんだよねえ。 金時師匠は、男と女のちょっと艶っぽい良い話が上手だよねえ。 まくらで戸隠様の梨の話をしないと思ったら、サゲはその部分まで行かなかった。 文左衛門 「のめる」 今秋、文蔵を襲名する。強面だけど、こういうすっとぼけた噺をするとすごく可愛く見えるから不思議。表情や台詞の表現も細やかなんだよねえ。それほど大きなくすぐりもなく、噺の本質だけで観客を笑わせる技量の持ち主だね。 金時・文左衛門 対談 真面目でちょっと緊張気味の文左衛門師匠が面白かったなあ。 たまには、こういう企画もいいね。文左衛門師匠が、落語界に入って更正できて良かった。(笑) 秋の襲名興行は、ぜひ行かねばね。 金時 「真景累ヶ淵」より「豊志賀の死」 やはり、真夏は怪談だよね。前半は、ちょっと笑いも交えながら・・・。それが、後半の恐怖を盛り立てる。周りのおばさんたちがやけに怖がるので、それにびっくりしちゃったよ。 |
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2016 05,29 17:06 |
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いろいろあって久しぶりの志ん陽の会。会場が養源寺になってからは初めて来た。以前の場所より広くなって快適な感じ。 天井画がすごい! さん光 「新聞記事」 志ん陽 「釜泥」 志ん陽 寄席の踊り 志ん陽 「酢豆腐」 さん光さんって未だに甚語楼師匠のイメージがあったのだけど、そっか前座時代おじさんだった人が二つ目になったのね。鼻が志ん朝師匠に似ているって嬉しそうに言ってたけど、落語はやっぱり権太楼師匠に似てるよなあ。 志ん陽師匠の二席は、どちらもすっとぼけた奴らのオンパレードで笑っちゃったね。太目な噺家さんなんだけど、不思議と気障な優男をやると細面に見えちゃうから落語って不思議。(笑) 会場が広くなったので、志ん陽師匠の踊りを観るだけじゃなく、皆で踊ろうコーナーにして、踊りを教えてほしいなあ。 次回は、7月。Facebookのファンページ 志ん陽組合でも出演情報が入手できるよ。 |
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2016 05,18 23:59 |
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前回まさかの退出時間5分オーバーで、会場係員と一触即発な雰囲気が流れた。三之助師匠がまくら喋りすぎていつも終演時間が退出時間ぎりぎりになり、あんまり続くと貸してもらえなくなっちゃうよーというのと、お客さんも遅くなると帰るのが大変な人もいるだろうということで、今回から会場に時計を置くことになった。
まあ、以前から時計を置く置くと言っておきながら、狼少年になっていたのだが、さすがの退出時間オーバーで、今回は猛省し、ちゃんと会場に時計が置かれていたよ。(笑) そして、その効果はちゃんと現れ、1席はいい感じのまくらの長さから落語へ。しかし、2席目のまくらで、結局色んなものを思い出し、思い出したらしゃべりだし、退出時間ぎりぎりではなかったけど、それでも15分前終演で、片付けをしたらあら、結局いつもとそんなに変わらなかったんじゃね? ろべえ 「お菊の皿」 三之助 「かぼちゃ屋」 三之助 「ねずみ」 ろべえさん、どことなく元気がないように見えたのは、今思えばこの日、喜多八師匠がお亡くなりになった翌日だったんだ。噺家さんのつらいのは、そういことがあった日でも、お客さんを笑わせなきゃいけないってこと。舞台俳優もそうだけど、こういう時はつらい職業だなあと思う。 三之助師匠の「かぼちゃ屋」は、僕が三之助師匠で一番最初に聞いた噺。これがきっかけで三之助ファンになったもの。愛すべき作品だし、この与太郎は、本当に憎めないいい味。 「ねずみ」も三之助師匠で以前聴いているけど、甚五郎と子供の掛け合いが毎度毎度楽しいねえ。こちらも愛すべき作品だな。 終演後、いつものお店「はなの舞 日暮里店」で打ち上げ。次回も予約しようとしたら、建て替えのため閉店しちゃうんだって。長年、何人で何時に来るか分からない我々をいつも快く迎えてくれて、時折差し入れしてくれたり、料理をサービスしてくれたり、雨の日は傘を貸してくれたりと、本当にお世話になっちゃった。このお店の女将さん素敵なんだよねえ。寂しくなるなあ。 |
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2016 05,11 00:15 |
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本当は3月の鈴本演芸場に行こうと思っていたが、仕事が忙しかったり、風邪をひいて一週間ダウンしたりといろいろあり、やっと国立演芸場での披露目に伺うことができた。
みんな、どんどん真打になっていくねえ。 たま平 「一目上がり」 駒次 「ガールトーク」 三平 「紀州」 笑組 漫才 と 南京玉簾 うん平 「長短」 金馬 「ちりとてちん」 口上 三平・うん平・ぼたん・正蔵・金馬 ペー 漫談 正蔵 「新聞記事」 仙三郎社中 太神楽曲芸 ぼたん 「佐々木政談」 披露興行のお楽しみは、口上。この日ばかりは、諸先輩方が温かく祝ってくれる。無礼講的な面白さが、見ていて本当に噺家さんの世界はいいなあって思う。ただ、披露興行が終れば一人前、互いにライバルなんだぞってところもひしひしと感じるね。 今日の主役、ぼたん師匠のネタは、「佐々木政談」だ。生意気な子供の描写が憎らしくもあり、可愛くもあり、それに翻弄される大人たちがいい味出ていた。本来なら憎たらしく懲らしめたくなる生意気な子供だけど、女性ならではの優しい眼差しが感じられた。 フィギュアスケートのプルシェンコ選手ラブなぼたんさん、なんとロシア語を習い始め、サンクトペテルブルク公演も決まったんだって。ロシア語でやるのかしらん? |
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2016 04,22 22:57 |
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チケットをいただいたので会社の同僚と行ってきた。普段なら自分の選択肢にないネタの数々で、ちょっと新鮮。
よみうり大手町ホールは、新しくて綺麗だなあ。壁のでこぼこが面白い。音響効果が考えられているんだなあ。 夢丸 「思い出」 桃太郎 「ぜんざい公社」 鯉昇 「蕎麦処ベートベーン」 吉坊 「そってん芝居」 三三 「任侠流山動物園」 桃太郎、鯉昇がちょっとおとなしめだったなあ。一方、吉坊、三三がパワー全開。芸達者な二人だったなあ。つまらない噺だからやる人が少ないと言ってたけど、「そってん芝居」面白かった。流山は、もはや千葉の僻地ではなく、若い夫婦に人気抜群の街で、ちょっと噺の背景が時代とマッチしなくなってきている。サービスたっぷりで圧巻のパフォーマンスの三三だが、コアな落語ファンにだけがわかるくすぐりは、正直辟易。今回は、吉坊が一番良かったな。 |
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2016 03,23 23:47 |
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ろべえ 「お見立て」 三之助 「長屋の花見」 三之助 「厩火事」 久しぶりのろべえさん。これからは、準レビュラーからレギュラーになるの? 三之助師匠のネタは、共にレパートリーから。ちょっと季節先取りするのが和の伝統。質素だけどやはり楽しい長屋連中の花見に、人間っていいなと思う。 時間を気にしてか、ちょっと焦り気味の「厩火事」がもったいなかったな。「厩火事」は、落語のネタの中で一二を争うほど好きな噺なの。人間とか、人生とか、まさにこの噺に凝縮されているよなあ。 終演は、なんと会場撤収の5分前。いい加減にしないと出入り禁止になっちゃうよ。お客さんもあまり遅くなると大変だし、打ち上げで飲む時間も減っちゃうからねえ。(笑) |
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2016 02,24 22:55 |
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先日、会社のイベントに来ていただいた桂三輝さんが横浜で落語会をやるというので出かけてきた。共演は、兼好師匠。横浜にぎわい座は、二回目。東京でもいくらでも落語会があるから、滅多なことが無い限り横浜まで来ないよなあ。
けん玉 「山号寺号」 三輝 アフリカ土産話 兼好 「茶の湯」 兼好 「桃太郎」 三輝 「コテコテ劇場 男の花道」 久しぶりの兼好師匠は、すごかったなあ。面白すぎて腹がよじれたわ。現在の落語界の天才の一人だと思う。楽しくて楽しくて、ずっと聞いていたかった。永遠に高座が終らないでって思ったよ。 三輝さんは、日本とロンドンで活躍していて、落語を世界のRAKUGOにしょうとされている方。その活動力とバイタリティーには頭が下がるね。パワフルな落語だったけど、江戸の落語に馴染んでいる僕としては、もうちょっと緩急が欲しかったなあ。英語落語は、きっと縦横無尽に表現できるんだろうな。日本語で落語に挑戦していることは、すごいよね。 |
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2016 02,21 20:15 |
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久しぶりに金時師匠の高座へ。寄席でトリだと、たっぷり聴けていいよなあ。しかし、朝は起きられず、マジックが終わったあたりで会場内へ。最初は、最後列に陣取るも、一席聴いて、すぐに最前列へ移動。
扇遊 「一目上がり」 金朝 「反対俥」 ロケット団 漫才 藤兵衛 「時そば」 歌奴 「佐野山」 カンジヤマ・マイム パントマイム 川柳 いつもの にゃん子・金魚 漫才 正朝 「町内の若い衆」 玉の輔 「宗論」 のだゆき 音楽 金時 「二番煎じ」 やはり、寄席はいいねえ。トリ以外は、それほど長い持ち時間じゃないけど、その中で他の出演者には負けないぞ的な、短い時間に持てる力のぶつけ合いというのを感じる。噺家同士、仲間でありライバルであるのだ。正朝師匠の主人公の女房、面白すぎ、笑った。 ロケット団は、いつ観ても楽しく面白い。 金時師匠の落語は、やはりすごいなあ。人物描写が素晴らしい。最前列で見ていると表情がとってもよく分かり、瞬時に次々といろんな顔が現れる。そのどれもが一瞬の表情と仕草の中に、多くの言葉をつくしても語れない性格やそれまでの人生や生活が浮かびあがるかのようだ。 外の見回りの場面の寒さと言ったら、こっちまで凍えそうなくらい。一転、酒と鍋では本当に温まる。人間とは、可笑しく愛すべき存在なんだと実感させてくれる高座だった。 |
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2016 02,19 23:47 |
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志ん陽師匠がトリを取っているので、仕事が終ってから鈴本演芸場へ。仲入りちょっと前に入場できた。寄席の雰囲気は、やはりいいね。
左龍 「長短」 志ん橋 「だくだく」 小円歌 三味線漫談 扇遊 「夢の酒」 正楽 「紙切り」 アイスホッケー、浅野ゆう子、五郎丸 志ん陽 「火焔太鼓」 小円歌さんは、前座さんを舞台に呼んで一緒に寄席囃子を演奏。アイスホッケーと浅野ゆう子のリクエストに翻弄される正楽師匠が可愛かった。(笑) 志ん陽師匠は、「火焔太鼓」。何度も聴いているけど、毎回惹き込まれるね。主人公が本当に生き生きしていて、いつの間にか江戸の長屋、殿様のお屋敷へとタイムスリップしたかのよう。強がりで口の悪い女房が可愛くなる終盤の表情も秀逸。 贔屓の噺家さんが寄席でトリを取るのは、本当に良いものだなあ。 |
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2016 01,20 19:56 |
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今年の初落語は、三之助師匠の会。日暮里サニーホール・コンサートサロンにて。同じ階の隣のホールでは、鳳楽師匠の会が開催されていた。以前は、よく同日開催だったことがあったけど、久しぶり。そういえば、あちらの大ホールの方は入ったことがないなあ。どんな会場なんだろう。
市弥 「禁酒番屋」 三之助 「明烏」 市弥さんは、三年ぶりの登場。前回は、二つ目なりたてだったけど、やはり成長しているよね。 三之助師匠は、なんと1時間ほどまくらをふり、それからの「明烏」で19時30分開演のところ、二席終った時点で21時30分。本日、師匠の落語は一席のみでお開きとなった。まあ、まくらでのいろんな話は、面白かったけど、落語をもう一席聴きたかったなあ。ある意味、実験的で不思議な会でもあるけど、ファンとしてはそれも含めて楽しんでいるのだ。 終演後、いつもの店はなの舞 日暮里店で打ち上げ。 「いつもありがとうございます」と焼き鳥が人数分サービスされちゃった。嬉しい。 次回 三之助をみたかい? vol.44は、3月23日に開催。 |
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