2012 06,12 21:55 |
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毎年8月に浅草演芸ホールで開催されている「住吉踊り」。その練習は、結構前から始まっていて、熱心に一番練習に参加しているのは二つ目さん達らしい。でも実際の本番での出番は、ベテランの師匠たちに比べると随分と少ないのが現状。そこで、若手中心のメンバーで日頃の練習の成果を観てもらおうという趣旨。 太目で体が重たそうなのに抜群に踊りが上手い朝太さんを座長に、総勢11名の若手噺家さんが集まった。あ、小円歌師匠とゆたかさんもいたけど・・・。実質リーダーは、時松さんなのは見てすぐ分かるけどね。(笑) 時松 「道灌」 ぼたん 「半分垢」 才紫 「黄金の大黒」 小円歌 三味線漫談 朝太 「欠伸指南」 仲入り後は、踊り。お馴染みの「奴さん/姐さん」、「深川」、「かっぽれ」と住吉踊りが若々しいパワーで繰り広げられた。あの可笑しい寸劇もふんだんに盛り込まれ、お腹を抱えて大笑い。特に粋歌さんのレディース暴走族のヘッドvs.気の弱い朝太さんのコントは大爆笑だった。 そして、舞台の上で次から次に繰り広げられる踊りの数々は、ずっと見続けていたいほど楽しい。これだけ踊れるのに出番が無いのは、そりゃフラストするよなあ。 今回の若手の住吉踊りスピンオフの会、素晴らしい企画だ。またやって欲しいなあ。皆がんばってね。もうすぐ浅草の舞台も君たちのものだ。 |
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2012 06,09 23:30 |
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往年の傑作「カイロの紫のバラ」を彷彿させるロマンティックなラブ・コメディー。ただ、「カイロ」に比べるとかなり笑いの度合いは少なく落ち着いた感じ。クスクス可笑しいけれどね。
冒頭のパリの案内シーンが美しすぎる。パリのあらゆる有名な場所が次々に現れては消えて行く。「ああ、ここ行ったことある」と多くの人が思うだろう。 誰もが羨むような生活をしているのに、現代の生活と現在の恋人にどこか満足できない主人公。恋人とその両親とで出かけたきたパリで、夜な夜な1920年代へとタイムスリップする。その手法がウディ・アレンらしく鮮やか。コール・ポーター、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリなどその時代にパリにいた憧れの人物と出会い、ピカソの恋人だった女性と恋に落ちて行く。 尚古主義一辺倒だったウディが自ら結論を出すクライマックスは、そうした達観をする年齢になったのかなあとも思うし、それが人間で、それが人生なんだなあとひしひしと伝わる。 「カイロの紫のバラ」では身勝手な人間が残酷で悲しい結末を生むが、こちらの作品は、前向きで新たなスタートを気付かせてくれる優しい展開で終わる。「重罪と軽罪」「マッチポイント」「私の中のもう一人の私」など、人生の厳しく残酷で立ち直れないほどのつらいラストシーンを突きつけたきた作品もあったけど、今回はその点、見終わった後も重々しくない。僕は、残酷なラストの方が好きだけどね。 栗4つ。丸の内ピカデリー2にて。
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2012 06,06 12:11 |
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今回の展示とほぼ同じ内容の展覧会が30年ほど前にあった。東京国立博物館の本館での開催で、当時も「日本の至宝」が帰って来たとものすごく話題になっていた。中学生だった僕、それまで美術展の絵画というと印象派やルネサンスなど西洋のものばかり観ていたけれど、この展覧会は、日本美術の素晴らしさを気付かさせてくれた。特に「平治物語絵巻」の荒れ狂う炎の描写には、ものすごく感銘を受けて、大人になったらボストン美術館へ行こうと思ったほどだ。
そして、大人になってからボストンへ行き、真っ先にボストン美術館へ行ったのだけど、日本美術の展示コーナーはとても狭く、そして江戸時代の看板の展示とかそんなものがやっていた。所蔵していると展示しているとは別問題なのだ。まあ、別の機会の時に観たボストン美術館の浮世絵展の色鮮やかさに驚いたけれど、本当に保存状態良く保管してくれている美術館なのだろう。 という訳で、ボストンに行けばいつでも日本美術の至宝が観られるというのではないので、こうした展覧会は本当に貴重だ。 当然、展覧会は大混雑。平日でも入場規制がかかるほど。全部をゆっくりなどはとても無理。ということで、30年前に観た絵巻との再会に注力し、ガラスにへばりつきながら鑑賞した。やはり、展示されていた2巻の絵巻は、圧巻だった。 「吉備大臣入唐絵巻」は、全巻展示。普通、絵巻ものの展示は一部分だけが鑑賞できることが多いが、今回は全部観られた。これは、まさにSFアドベンチャー。超能力を持った吉備大臣は、空を飛び、厳重な警備の王宮に忍び込み、スパイ活動などして、唐の皇帝が出す難題をクリアしていく。阿倍仲麻呂の幽霊が出て来たりと当時から想像力溢れるストーリー展開がされていた。 続く「平治物語絵巻」は、「吉備大臣・・・」と比べると絵画の技術力と表現力が飛躍的に向上していているのがよく分かる。30年前に驚愕した炎は、当時の感動のまま、そして登場人物の細かい動き、表情は、時に迫力があり、時に切なくそして残酷で、戦に翻弄される人間の運命が凄まじい。 他にもすごい作品がたくさんあったけど、個人的にはこの2巻の絵巻との再会に尽きる。 東京での展覧会は、終わってしまったけど、来週から名古屋のその名も名古屋ボストン美術館での展覧会が始まる。続いて、来年福岡、大阪と巡回する。 ボストン美術館展ホームページ その後、常設展示へ。 特別展では、人だかりで全体を観るのが困難だった横山大観の「雲中富士」も常設展示ではゆったり観られる。特別展に展示される作品も常設展示に通っているとゆっくり観られるので、国立博物館を頻繁に訪れるといいと思うよ。 |
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2012 06,05 23:32 |
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今井美樹のライブに行ってきた。またしても連れてきてもらったんだけどね。前回は、バンダナがプレゼントされたけど、今回はなんとCD。過去のビルボードライブでの公演からの採録だけど、ヒット曲のオンパレードでベストアルバムみたいだ。 このコンサートの特徴は、ピアノ伴奏のみ。フルバンドの通常のコンサートとは違った選曲、アレンジになっているみたい。ピアノのみかつ小規模なホールなので、バラード中心だけど、シンプルだけに歌声を満喫できる。 選曲は、かなり渋めな感じがして、ヒットチャートを賑わした楽曲が必ずしも演奏されるわけでなく、有名な「PRIDE」も原曲とはかなり違ったアレンジだった。このバージョンが聴けるのもこのコンサートの楽しみなんだろう。 夫婦ともどもロンドンに移住してしまうので、しばらくは日本のファンの前から遠ざかってしまうそうだけど、帰ってきた時にはまたここでコンサートをしたいとのこと。 CDを聴いて、コンサートの余韻に浸るとする。 |
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2012 06,05 23:02 |
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ビルボードライブでの食事。第一ステージで怪我人が出たらしく、入場がかなり遅れた。というわけで食事のコースを頼んだのだけど、時間も少なくなったのと、料理が出てくるのもすごく遅くて、食べ終わる前にコンサートが始まってしまった。 ビルボードライブの会員なので、最初のドリンクは無料。ここからの眺めは素敵。有名アーティストのコンサートを観ながら食事ができ、雰囲気もいい。こういう時、やっぱり東京っていいなと思う。 せっかくなので、今井美樹スペシャル・コースを頼んでみた。 なにが今井美樹コースなのかと思ったら、食材に彼女の出身地である宮崎県産のものを使っているからみたい。 冷製パスタ。これは、ちょっといまいちだったなあ。草食べているみたいだった。 この辺りからコンサートが始まってしまい場内が暗くなった。 ポーク。ポークのソテー、好きなんだよなあ。 白い杏仁豆腐までもオレンジになっちゃった。 今井美樹スペシャル・メニューは、こんな内容だった。 |
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2012 05,31 23:07 |
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ついに行ってきた。あのタモリをして「日本一美味しい餃子」と言わしめたパラダイス山元さんの餃子を食べたきた。僕も一応餃子会員ではあるんだけど、ここのお店を予約するのは至難の技。いつもダメで、もう半分あきらめていたんだけど、会社の後輩の同餃子会員が今宵の権利を射止めたので、連れてきてもらったのだ。 パラダイスさん、以前空港でお会いしたことも覚えていてくれて、また有名人なのに親切で腰が低いその応対には感激しちゃう。 そして、餃子。皮はもちもちとしていて、中身はジューシー。噂に違わず本当に美味しい。もうバクバク食べられちゃう。これは、なかなか予約が取れないのも納得。美味しくてたまらない。パラダイス山元さんを家に連れ帰りたいくらい。味もすごいが、次から次に出てくるアイデア満載の餃子にびっくりだよ。 名物ゼナキング餃子。パワーでちゃうね。 肉だけ餃子。その名もクォーター・パウンダー。柚子胡椒でいただく。 クォーター・パウンダーを大葉で包んだ餃子。これもベスト・マッチング。絶妙なバランスのテイスト。 チーズ餃子。チーズの香ばしい香りがたまらない。ニンニク入りタバスコをかけていただく。イタリアンと中華の出会いがメキシコでハッピーな感じ。 おかひじきの餃子。中は、おかひじきがびっしりで真緑。サクサクとしたおかひじきの食感とヘルシーなグリーンなテイストがこれまたたまらない。 熊本の海鮮餃子。熊本で採れた海鮮素材を入れたシーフード餃子。かじると汐の香り。 翡翠の色をしたヘルシーな野菜餃子。 火山の窪みに海老ラー油を入れて、しらすと一緒に召し上がれ。 キーマカレー餃子。鶉の玉子の下には、カレー。 店に突然、ハッピー・バースデーのメロディーが。メンバーに誕生日の人がいたので、パラダイス山元さんの粋なはからいのデザート。 お店の中は、パラダイス・ワールド。これは、マン盆栽。宇宙飛行士と楢山節考? タワー、タワー。 まりもっこり。 土下座。シュレックが覗き見。 本を買ったよ。 サインをもらったよ。 ごちそうさまでした。 マン本が増えた。
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2012 05,27 23:55 |
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2時間も台詞無しだなんて飽きるかなあと思ったけど、テンポも良く最後まで惹き込まれた。楽しい映画だったよー。 サイレント映画の雰囲気を出すために、スクリーン比が昔っぽいし、フレームレートを落として撮影していたらしく、また劇中でも揶揄されているサイレント映画的な大げさな演技というのが良い味を出していたねえ。 フランス映画だけどハリウッドが舞台、アカデミー賞の対抗馬だった「ヒューゴ」はアメリカ映画だけどフランスが舞台。どちらも映画への愛とオマージュが描かれた作品の対決だったんだねえ。個人的は、「ヒューゴ」の方が好きだけど・・・。 「アーティスト」、展開は予想通りだけど、主演男優とそして、何よりも何よりも犬のアギーの演技が素晴らしい。この犬がいなかったら、この映画はそれほどものになっていなかったかもと思われるほど、犬がすごい。 クライマックスのダンスシーン、気持ちは分かるけどジーン・ケリーやボブ・フォッシーの映画を観まくっている僕としては、おいおいって感じだったけど、まあ楽しいからいいんじゃない。 サイレント映画の楽しいところをたっぷり詰め込んだところに脱帽。ただ、実際に昔のサイレント映画を観た方が遥かにすごいけどね。 でも、犬と主演男優が素晴らしいので栗4つ。 シネスイッチ銀座にて。
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2012 05,27 23:00 |
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つまんなかったねえ。久しぶりに観て損した映画。ティム・バートンとジョニー・デップのコンビ、過去には「シザーハンズ」とか「エド・ウッド」とか「スリーピー・ホロー」とか面白かったよねえ。「チャーリーとチョコレート工場」もブラックなところが好きだったけど、前作「アリス・イン・ワンダーランド」は、才能の枯渇が見え始めていたなあ。 今回は、もう面白くもなんともない。ちょっと、吸血鬼と魔女のおぞましいセックス・シーンが受けたけど、とにかく何もかもが中途半端だ。時代設定が70年代だったので期待していたんだけどねえ。登場人物、特に城の中の輩が全然いかせていないよ。 栗1つ。 新宿バルト9 スクリーン9にて。 |
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2012 05,26 23:16 |
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これもねえ、悪い映画じゃないんだけど、設定も展開も結末も予想通りで普通。出てくる人の演技がいいだけに全く惜しい映画だ。 これまでにもこの程度の映画は、いくらもあり、プロットにも目新しさはないなあ。しいていえば、ハワイの王族の家系というのがまあ面白く、そしてハワイの風景と音楽が目に耳に心地良い。逆に深刻な場面でも、ハワイアン・メロディーがどことなく全体的にふわふわとさせてしまう。 ヨーロッパ映画や昔のアメリカ映画と違うのは、結局いろいろあったけど、家族の絆を取り戻すってとこね。911以降、この傾向は顕著だ。70年代のアメリカ映画のように、絶望的でどうしようもなく切ないエンディングなんてのは無いんだねえ。まあ、あまり余韻が残らない。 観ている間もついつい他のことを考えてしまい、ということはあんまり映画にのめりこめなかったんだなあ。 栗3つ。普通。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン9にて。 ロバート・フォスターがおじいちゃんになっていて驚いた。 |
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2012 05,23 23:59 |
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幻の第1回から、なにげにこの会、皆勤賞記録継続中。一度だけ、パリからの飛行機が遅れて途中からってことがあったけど・・・。 すっかり定着したシークレット・ゲストという言葉(笑)、今宵は、粋歌さん。女性が出るとやっぱり場が華やかだねえ。 粋歌 新作 前座時代は、古典やってたけど、二つ目になって新作派になったのか。WOMAN'S落語会でも白鳥師匠の「ナースコール」やってたしなあ。今回のは、自作だそうだけど、どことなくつくしさんの世界と似ているなあ。若い女性から、やっぱり恋愛は切り離せないのだね。 帯留めが西瓜だった。(笑) 三之助 「のめる」 こういうすっとぼけたくだらない落語が、僕は好きだなあ。それでいて、そんな中に人間というものがよく出ている。たった3人の登場人物だけど、それぞれが個性的で三之助師匠が作り出すキャラクターは本当に大好き。 三之助 「子別れ(上)」 個人的には「子別れ」は、好きじゃない。いくら酒のせいとはいえ、上と下では完全に主人公の大工の人物設定が変わっている。人間が変わったかのようで、いくらなんでも話として破綻しているよなあ。なんで、この話が(特に下の方)今でもよく寄席でかかるのだろう? まあ湿っぽくてお涙頂戴的な(下)より、明るい(上)の方がまだましだけど、(上)はサゲも無いし、これに比べればもっと面白い話はあるしなあ。 というわけで、三之助師匠が通しでどこかでやるなら、また聴いてみたいと思うけど、できればスルーしたいネタの一つ。 終演後は、ロビーに残っていた人たちと打ち上げへ。つぶれたと思っていたあの店がやっていたので行く。つぶれたのではなく、前回、前々回とたまたまお休みだったみたい。落語会に間に合わなかったうししさんが「つぶれていたと思っていた店が開店していたから恐らくここだろう」と嗅ぎ付けて打ち上げに来てくれた。(笑)GPSより以心伝心だね。うししさん東北に転勤しちゃうから、その前に会えて良かったよ。 粋歌さん「正月に三之助師匠の家で会いましたよね」と覚えていてくれたのねえ。 次回は、7月18日(粋)。いえ、(水)。 |
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