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2011 11,17 18:59 |
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夏の「空海」展に続き、秋は「法然と親鸞」だ。東寺の仏像群を持ち込み巨大な曼荼羅の幻想的な空間を作り出した「空海」に比べると今回は、かなり地味な印象だったが、「法然/親鸞」のその人間像に迫った展示は、なかなかに素晴らしいものだった。特に二人の人生やその後の弟子の布教活動を再現した絵巻は、とても保存状態が良く、まさに昨日書いたような色鮮やかさだった。ほとんど公開されていないんだろうね。
生い立ちから死までの、その波瀾万丈な人生、考え方とその後の広まりが順を追って丁寧に展示されていた。派手さはなかったけど、その人物像に迫るとても良い展覧会だと思った。 個人的に「おおっ」と思ったのは、浄土宗とインド仏教をつなげる図。その美しく現代的なビジュアルに、これって布教のための当時の広告だったのではと思ってしまうほど、センスがいいものだったなあ。かなり色あせていたけど、当時これを見たら、本当に美しかったろうな。 文字は、全部読めないけど、ところどころ判別できる。筆跡を追っていると、どんな気持ちでこれを書いていたんだろうと古の人々と心で交信できるような不思議な感覚になる。 12月4日まで、東京国立博物館・平成館にて。 |
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2011 11,13 21:56 |
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大学の同級生だった三味線奏者であり作曲家である山本普乃の演奏会に出かけてきた。この演奏会は、普乃に門下のメンバー4人を加えた女性ばかり5人のユニットだ。長唄や端唄のような所謂三味線の古典ではなく、山本普乃が作曲した現代曲での構成が中心になっている。 場所は、南青山のMANDALA。バーカウンターもある、幻想的な照明の地下空間だ。 今回は、「粋&息」をテーマに山本の曲に加えて、杵屋正邦の楽曲、古典を交えてのプログラムとなった。 寄席演芸としての三味線は、とても馴染んでいるけど、三味線がメインの演奏は、それほど聴いたことがなく、まあ津軽三味線とかあるけど、これはとても新鮮な体験だった。 オープニングの山本の曲「モーニング」は、沖縄音階の楽しい曲。三味線五重奏のハーモーニーは、幻想的な空間の中で不思議な感覚を呼び起こす。次の杵屋による「巫女」は、戦後間もない頃の作品。時代の持つ色が如実に現れ、知らないのに懐かしい本来人間が持っている何かに訴えてくる調べだった。 後半の聴きものは、山本自作自演の「さち」。三味線一本で様々な調べを奏で、観客を引き込んでゆくその技に驚いた。 寄席でもお馴染みの端唄や新内、長唄の後は、山本の新曲の「SKY」。その名の通り、空に昇って行くかのような調べ、再び三味線五重奏のハーモーニーは、まるでプログレシッブ・ロックかジャズのインプロビゼーションのような素晴らしさだったなあ。 三味線で現代曲、面白かったなあ。また出かけてみようっと。 |
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2011 11,12 23:19 |
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抜けているダメ男で極道を気取っているけど、優しさが抜けきれない、こういう役をやるとピカイチだなあ、拓ボンは。そんな拓ボンの一所懸命なところと笑顔を見ているだけで癒される。 出演者が楽しんでいる感じが面白い。夏八木勲のブッとんだキャラ設定は「動」の魅力、菅貫太郎のヤクザの親分は、インテリ風で「静」の魅力。 室田日出男ですら、かっこいいと思えてしまうラストの夏八木との一騎打ちは、ドリフの大爆笑的な結末が待っている。 極道ものなのにホンワカしている不思議な映画。拓ボンの魅力がスクリーンに溢れている。クライマックス(?)の志賀勝との対決(笑)は・・・。栗3つ。 銀座シネパトス1 「生誕70年 川谷拓三映画祭」にて。
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2011 11,12 22:53 |
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子供の頃テレビで観たことあるけど、スクリーンで観るのは初めて。また、結構話を忘れていたので、初めて観たような新鮮さがあった。前半は、結構ドタバタ喜劇調だったんだねえ。おいそれはないだろう的な突っ込みどころ満載だけど、楽しめたなあ。
主役は、渡瀬恒彦なんだけど、圧倒的な印象を残すのは、やっぱり川谷拓三なんだよねえ。以前観た時も、拓ボンが人質の子供をバスの窓から小便させるシーンは覚えていたなあ。 悪人だけど根は優しくていい奴みたいなのは、川谷拓三の真骨頂だ。暴力的だけど、ところどころで人間の優しさを垣間見せる。 曲者なのは、実は被害者。善人振りながら、己の欲のままに真実を隠して知らんぷりする。単なるアクション映画ではないラストが用意されている。できれば、もうちょっと上映時間を長くして、とんでもない乗客たちの過去をさらけだす会話とかあればさらに面白かったと思うんだよねえ。 栗3つ。こんなにパトカー壊して大丈夫なのって心配になるくらいのカーチェイスだった。(笑) 銀座シネパトス1 「生誕70周年 川谷拓三映画祭」にて
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2011 10,27 00:50 |
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久しぶりにビルボードライブ東京に行ってきた。厳密に言うと、連れて来てもらっちゃった。初めての今井美樹のコンサート。これまでそれほど聴いていたわけではないけれど、さすがに耳に馴染んだ曲も多く、また歌手生活25周年だそうだけど、声はすごく出てたねえ。トーク中は、ちょっと咳していたりしたけど、歌い出すとまるで別人。透明感ある高い声で観客を魅了していた。 伴奏はピアノだけ。だからスローテンポな曲が多かったけど、こうしたキャパの会場では、なんともぴったりだ。また、ここはお酒を飲みながら聴けるのがいいよねえ。有名な「PRIDE」もジャズっぽいアレンジだったよ。ここは、観客とステージが近いから、とってもアットホームな雰囲気だね。 事前にベストアルバムを聴いていたんだけど、前半は知らない曲ばかりだったなあ。後半は、ベストアルバムからの曲、テレビ東京のWBSのエンディング曲など馴染みある歌が並んだ。 出た当時は、それほど惹かれなかったけど、改めて聴く「Peace of my wish」は、とても良い曲だったなあ。個人的には、「おもいでに捧ぐ」、「春の日」、「The Days I spent with you」、「愛の詩」、「潮騒」、「半袖」なども聴きたかったんだよなあ。という訳でまた連れて行ってな。 |
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2011 10,20 21:47 |
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久しぶりのラクゴリラ。東京での今年の春は震災で中止、秋は行けなかったので、宿泊先の大津からがんばって来ちゃった。以前も一度関西で観ているけど、その時は千日前のワッハ上方だった。最近梅田近くのお寺に移ってきたそうで、初めての場所で迷っちゃった。お寺の場所はすぐ分かったけど、入り口が分からず、周辺をぐるぐるしているとなんとその辺り風俗街。ぶらぶらしていると怪しいよねえ。
福丸 「月並丁稚」 文三 「狸の賽」 こごろう 「夢見八兵衛」 生喬 「青空散髪」 花丸 「三十石」 もう全員が驚くほど芸達者。まくらから怒濤のお笑いモード。可笑しくて胃を吐き出しそうになるくらいだ。若手の福丸さんも面白いなあ。東京よりは、ずっと自由な風土な感じ。それでいて基礎はしっかりしているよなあ。 文三師匠は、なんだかだんだん体が元に戻って来ているような。(笑)文三師匠の狸ものは、もう風貌がそのもので笑っちゃう。 上方ネタが聴けるのがこの落語会の素晴らしさ。「三十石」の花丸・生喬の船頭対決は聴きものだったなあ。 |
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2011 10,20 19:17 |
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2011 10,20 17:27 |
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この展示会は、タイトル通り東海道五十三次を描いている。江戸時代と違い、車やトラックも走る風景だが、それでも懐かしいような、見たことも無いような日本の姿が描かれていた。 点描画のようなタッチは、素朴なモノクロの世界を不思議と印象深くする。「目の前の景色より、絵が素敵になるはずはない」とは山下の言葉だが、絵には絵で非常に魅力的な力がある。 どの絵もずっと観ていたかったなあ。山下清がこんなにすばらしい画家だったなんて、今まで気付かなかった。 特別展以外にもいくつか山下の絵が展示されていて、ヨーロッパ旅行の際に描かれたものは一転色鮮やかなタッチで目に焼き付くようなオレンジや赤が印象的だった。こちらも驚くほどビビットで力強く、圧倒された。油彩だと思っていたら水彩画らしく、またびっくり。 興味深かったのは、山下の直筆の日記帳が展示されていたこと。テレビドラマのようなあの口調で書かれていたのと、鋭い眼差しからの世の中の描写がこれまたびっくりだった。日記は、句読点が一切なく、まるで樋口一葉や古典の文章みたいだった。山下曰く「話をしている時にカギかっことか丸とか言わん無いんだな」と説明書きがしてあった。 俄然、山下清の絵に興味が出て来た。もっと早く気付いていれば良かったなあ。 草津市・草津宿街道交流館にて。 |
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2011 10,20 17:00 |
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2011 10,20 16:51 |
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