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2011 12,08 20:19 |
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これは、心に染みたなあ。今回の川谷拓三映画祭で一番楽しみにしていた作品だ。ちょっとフィルムの状態が良くなかったけど、かえってそのレトロな感じもいい味になっていたかも。
僕もついこの間までは、毎年映画館で100本以上映画を見ていたので、拓ボン演じるダンさんの気持ちはすごく分かるねえ。正直劇中の浅野温子よりも川谷拓三に恋しちゃう。 思わず苦笑しちゃうくらい微笑ましい『雨に歌えば』のオマージュのシーンは、拓ボンだから許しちゃう。他の俳優がやったら許さないって感じか・・・。(笑) 舞台になった沼津の映画館とかあの喫茶店とかまだあるのかなあ。ロケ地をふらっと旅してみたくなった。 ダンがシューマのために取ったラストの行動は、友情を超えて狂気の沙汰ではある。されど映画が生き甲斐で、それしかない孤独な男の寂しさが投影され、胸が締め付けられる。 ダンの過去が明かされる後半、この映画は、川谷拓三だからこそ成り立つことが分かる。彼以外のキャスティングはありえない。彼だからこそできた映画だな。 オープニング、街を失踪し映画館を目指すダン。映画ファンならこのオープニングの場面だけでノックアウトだろうな。 映画が大好きな人たちによる、映画ファンのための映画。 栗4つ。銀座シネパトス1にて。 終演後、ロビーに出たら仁科貴さんがいらしてた。それもジーンときちゃった。 |
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2011 12,08 18:00 |
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未見の作品がスクリーンで観られる嬉しさよ。おまけに拓ボン主演!
一般映画初主演を飾った前作に続き、再び主演の拓ボンだよ。こうした役って合うよなあ。そういうイメージなんだろうけどねえ、実は、「トラック野郎」では二枚目だったりして、本来はすごくかっこいいと思うよ。この作品でも下品だけどユーモアあってかっこいいけどね。 それにしても河内の人たちってこんな風に描かれて怒ったりしないのかなあ?心が広いんだなあ。 有名な「河内のオッサンの唄」をベースに、日常会話も喧嘩腰みたい、男も強いけど、さらに輪をかけて河内女は強いんだねえ。 一本気でみんなのリーダー役の拓ボンがかっこいい。 そして、最後の方に出てくる篠ひろ子がこれまたかっこいい。 内容は、強引すぎるけど、昔の横浜の風景などが懐かしく、またスクリーンではなかなか観られない貴重な機会だったなあ。 栗3つ。 銀座シネパトス1にて。
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2011 12,07 22:25 |
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最近の音楽には、めっぽう疎い僕だけど、にっし君が「これ好きなんじゃない?」と紹介してくれたのがNikki Jean。デビュー・アルバムが全曲ものすごいアーティストとの共作になっている。ボブ・ディラン、キャロル・キング、カーリー・サイモン、バート・バカラックなどなど。なんとも羨ましい限りのパートナーたちと共に作られたデビュー・アルバム『Pennies In A Jar』の出来映えに興奮していたら、初来日の情報が・・・。これは是が非にもということで、にっし君と行ってきた。 まだライブの経験ってそんなにないのかなあ?なんか近所のお姉さんがちょっと歌いに来たみたいな感じで、スターのオーラみたいのは無かったけど、その親しみやすさと素人っぽさが初々しかった。 されどやはり歌と音楽はしっかりしている。バンド演奏あり、ピアノのみの弾き語りあり、衣装替えも三度もあり(笑)、とても楽しいライブだった。 自身の作品の他に共作者の大ヒット曲のカバーも披露。一番好きな曲「Mercy of Love」が演奏されなかったのは残念だったけど、今後が本当に楽しみなアーティストの誕生の瞬間に立ち会ったという嬉しさに感慨も一入だ。 次のアルバムも来日も本当に楽しみだ。
Nikki Jean Japan Tour 2011
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2011 12,07 18:04 |
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にっし君に誘われてBillboard Live TOKYOにNikki Jeanのライブに行ってきた。いつも開演ギリギリかセカンド・ステージで軽食を食べるくらいだけど、今回は、午後半休を取って開場と同時に入館。ゆっくりと食事をしてみた。カウンター席にしたら、窓の向こうに東京ミッドタウンのイルミネーションが広がり、奇麗だったなあ。 時間もあるのでコース料理にしてみた。こちらは前菜。ローストビーフ、野菜のキッシュ、カプレーゼ。モッツァレラチーズがもちもちでグッドな食感だった。 パスタ。海鮮素材たっぷりでこちらも美味。 メインは、イベリコ豚のローストに。たまらんねえ、イベリコは・・・。美味しかった。 こちらはデザート。 ライブのみならず、食事もしっかりできるのだね。 Billboard Live TOKYO 東京都港区赤坂9丁目7番4号 東京ミッドタウン ガーデンテラス4F |
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2011 12,06 13:21 |
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最近、会社の同僚に人気のお店に誘われて行ってきた。カレーのお店なんだけど、薫製カレーなのだとか。トッピングされている具材が薫製されたお肉なのかと思っていたら、それに加えてカレーのルー自体が薫製されているものだった。 薫製されたカレーのルーの香ばしさの香りと味が口に鼻に広がって、ものすごい美味しい。写真は、薫製ベーコン、薫製チキン、薫製玉子、薫製チーズのトッピング全部載せ。トッピングは、好きなものが選べる。意外やキュウリのシャキシャキ感がアクセントになっていて面白い。 美味しいけど注意は、店全体に漂う薫製の香りが服にも付いてきちゃうこと。(笑) お客さんも薫製されてお帰りになる? 薫製カレー くんかれ 東京都中央区日本橋人形町1-12-11 リガーレ日本橋人形町A棟1階 |
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2011 12,03 23:50 |
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少女時代のリリアンとジュリアの友情、大作家ダシール・ハメットとの共同生活、作家としての成功と挫折、忍び寄るナチスの影と多くの要素を取り入れながらもそれぞれが驚くほど融合し、互いに共鳴して一つの物語として紡がれている。人生のドラマとしても、大人のラブ・ロマンスとしても、そしてサスペンス映画としても良くできている。 圧巻は、ナチス・ドイツに支配されたベルリンへ単身乗り込むユダヤ人のリリアン役のジェーン・フォンダとジュリア役のヴァネッサ・レッドグレーブの演技。本当にものすごい過去と困難を乗り越えて再会したような、映画史上最高の名場面の一つだろう。どうすればこんなすごい演技ができるのか、人間が表現できる最高のものの一つがこのベルリンのカフェのシーンにある。 ジェーン・フォンダは、この映画の演技と、『チャイナ・シンドローム』の演技が一生忘れられないなあ。 戦争によって引き裂かれてゆく友情、自分さえよければ良い人間たちの中で信念を貫き通す人々、子供の頃初めてこの映画を観た時の衝撃は、今も鮮明だ。 オープニング・シーンの構図も秀逸。栗5つ。 午前10時の映画祭 TOHOシネマズみゆき座にて。
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2011 12,03 23:41 |
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談幸師匠の独演会に紀尾井町の紀尾井小ホールへ。奇麗な劇場だな。ロビーの窓から迎賓館、なんとも優雅な気分だ。
幸之進 「浮世床」 いつも最初に出て来て、目がこの人の大きさに慣れちゃうから、後から出てくる人が小さく見えちゃう。(笑)噂では身長2メートルとか・・・。 二つ目になって大分落ち着いて余裕も出て来たなあ。 吉幸 「義眼」 最近、下ネタ系の噺に良く当たるなあ。好きなのかなあ。 飄々として、独自の口調のスタイルがあって、テンポにオリジナリティーがあって面白い。 談幸 「締め込み」 談志師匠を死を湿っぽくせず毒舌で笑いに変えてしまう。多分、談志師匠もそれを望んでいるんだろうな。直弟子だから言えるんじゃなくて、愛があるから本当の悲しみがあるから、言えるんだろうなあ。 間抜けな泥棒と女房が面白かったなあ。この噺の女性は難しいよな。勝ち気だけどやっぱり涙もろい、そんな表情の入れ替わりが秀逸。 うめ吉 俗曲 芸協にあまり馴染みがない僕。うめ吉さんは、初めて拝見した。声高めだねえ。淡々としている中で可笑しさも交え紅一点華やかだった。踊りも披露してくれて大満足! 談幸 「しじみ売り」 5年ぶりに談幸師匠の「しじみ売り」を聴いた。他では聴いたことない。間抜けじゃなく、カッコいい泥棒の噺でサゲもないからもとは講談なんだろうね。 噺が始まると一気に真冬の世界へ。素足に草鞋で雪の中を歩く少年の不憫さとつらさが、その表情から伝わってきた。 今では、すっかり忘れ去られた日本人の義理人情。こうした噺の中で生きているんだねえ。 それぞれの登場人物の表現が素晴らしく、ぐいぐいと引き込まれ、江戸時代の冬の街へタイムスリップしたかのようだった。 |
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2011 12,02 21:50 |
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ジョージ・ハリソンの生涯を追ったドキュメンタリー。ビートルズ好きにはたまらない内容だ。というわけで僕にとってもたまらない。
インタビューで出てくる人たちが皆すごい。向こうのスターたちってのは、結構言いたい放題だね。またよく喋るねえ。元仲間のポール・マッカートニーの話は普通だったけど、リンゴは良かったねえ。なんかリンゴが一番人格者に思えたよ。ただ、リンゴとフィル・スペクターがなんか「ラ・カージュ・オ・フォール」みたいになってたけどねえ。 それとインタビューの聴きものは、やっぱりエリック・クラプトンだねえ。親友なんだけど、ハリソンの女房パティを略奪しちゃう、まあ有名な話だけど、その辺もオープンに話していた。 「モンティ・パイソン」系でいうと、エリック・アイドルがテレビで観ていた頃より体積が二倍になっていてびっくりした。年月というのはいろんなものを変えるのだね。 確かにビートルズ時代、また解散後「オール・シングス・マスト・パス」は大ヒットしたものの、やはりポールとジョンの影に隠れていた印象がある。しかし、良い曲いっぱいあるね。映画の中でもたくさん流れるけど、もっと聴きたいと思った。 前半後半と合わせて3時間半あるけど、あっという間だったね。58年間の人生とは思えないくらい。いろんなことがつまっている。多くの人は、100年生きたとしてもこんなに充実しないよな。まあ、つらいこともたくさんある波瀾万丈な人生であるけど。一度セレブになると、集まってくる人々も超セレブ。次々と画面に現れてくる面々がなんともすごく、それらを含めた記録映像としてかなり貴重だと思う。 ただ出来としてどうかというと、ちょっと物足りない。時系列に追っただけで、もうすこし何かが欲しかった気がする。 近くにいたカップル。年配の男性が無理矢理恋人の女性を連れて来ていたが、ビートルズに何の関心も無さそうなその女性は、終始退屈そうだった。画面に出てくる人もほとんど知らない感じで、そういう人にはつまんないかもね。 かなり、ターゲットがしぼられる映画だとは思う。興行側もそれは分かっていて当初2週間の限定公開だったみたいたけど、ヒットしているのでもうちょっと上映するみたい。しかし、一日2回しか上映できないから、そもそも2週間じゃ、少ないよねえ。 栗3つ。ハリソン好き、ビートルズ好きなら必見。 角川シネマ有楽町にて George Harrison: Living In The Material World
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2011 11,24 23:53 |
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幻の第1回から皆勤賞のこの会、いよいよ次回は20回。次回は、ちょっと衣替えされるみたい。木戸銭がちょっと上がるみたいだけど、毎回二つ目の若手ゲストが前方を勤めることになる模様。楽しみだね。 三之助 「粗忽の釘」 毎度お馴染み長い長いまくら。今回は、ネタに合わせ自身の粗忽なたくさんのエピソードが。普通の落語会に慣れている人は、この長いまくらにびっくりするようだけど、常連の皆さんは、この会ならではのまくらを楽しんでいるね。 ネタもお馴染み、粗忽だけど負けん気が強い主人公がとっても楽しい。 三之助 「うどん屋」 ネタ卸し。これは、なかなか難しい噺と改めて感じた。前半の男の話のリフレインを魅力的に観客を引きつけるには、かなり技量が必要と観たぞ。ここは今後に期待だね。 後半の女性とのやり取りは、最高に面白かった。特に、淡い期待を胸に一所懸命にうどん作りに励む主人公の表情七変化は、本当に観ていて楽しかった。 今後楽しみなレパートリーの一つになる予感。 終演後は、いつもの店で打ち上げ。残った人数がいつもより少なかったのでこじんまりとしていたけど、その分いろんな話が皆と共有できたね。 |
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2011 11,18 22:24 |
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デビッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーンズの監督第2作。デビュー作「月に囚われた男」ほどの世界観と切なさには及ばないものの、今年の映画の中ではなかなか見応えがある。原題は、「Source Code」。シカゴで起きた列車事故で死亡した乗客の一人に、主人公が転送され犯人を見つけ出すというもの。死亡した人の記憶は、8分間残存しており、そこにプログラムで入り込む。「マトリックス」に近い世界観で、主人公が体験するのはすべてプログラムのバーチャル・リアリティーということだ。
タイム・トラベルでないので、実際の乗客は既に死んでおり助けることはできない。物語のフォーカスは、次なるテロを防ぐための犯人探しだ。 繰り返し同じ8分間を体験する、その中で恋に落ちるというプロットは、過去にない訳ではなく、その意味で斬新ではないが、なかなかに魅せる脚本で最後まで飽きない。 アクションとしても、サスペンスとしても良く出来ているが、最近のアメリカ映画に多い、家族愛や人道主義へのお涙ちょうだい的なエピソードの挿入がちょっと辟易。主人公の悲しさや人生の心残りを入れ込みたかったんだとは思うけど、どうしても伏線の無理矢理感が否めない。 「映画通ほど騙される」というキャッチコピーだったが、正直始まってすぐ(始まる前から?)、装う通りの展開となる。それほどの驚きは無いし、用意されているラストのどんでん返しも予想の範囲内。最後にもっとすごいものを期待しすぎちゃったね。 栗3つ。ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン6にて。 |
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