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2012 05,27 23:55 |
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2時間も台詞無しだなんて飽きるかなあと思ったけど、テンポも良く最後まで惹き込まれた。楽しい映画だったよー。 サイレント映画の雰囲気を出すために、スクリーン比が昔っぽいし、フレームレートを落として撮影していたらしく、また劇中でも揶揄されているサイレント映画的な大げさな演技というのが良い味を出していたねえ。 フランス映画だけどハリウッドが舞台、アカデミー賞の対抗馬だった「ヒューゴ」はアメリカ映画だけどフランスが舞台。どちらも映画への愛とオマージュが描かれた作品の対決だったんだねえ。個人的は、「ヒューゴ」の方が好きだけど・・・。 「アーティスト」、展開は予想通りだけど、主演男優とそして、何よりも何よりも犬のアギーの演技が素晴らしい。この犬がいなかったら、この映画はそれほどものになっていなかったかもと思われるほど、犬がすごい。 クライマックスのダンスシーン、気持ちは分かるけどジーン・ケリーやボブ・フォッシーの映画を観まくっている僕としては、おいおいって感じだったけど、まあ楽しいからいいんじゃない。 サイレント映画の楽しいところをたっぷり詰め込んだところに脱帽。ただ、実際に昔のサイレント映画を観た方が遥かにすごいけどね。 でも、犬と主演男優が素晴らしいので栗4つ。 シネスイッチ銀座にて。
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2012 05,27 23:00 |
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つまんなかったねえ。久しぶりに観て損した映画。ティム・バートンとジョニー・デップのコンビ、過去には「シザーハンズ」とか「エド・ウッド」とか「スリーピー・ホロー」とか面白かったよねえ。「チャーリーとチョコレート工場」もブラックなところが好きだったけど、前作「アリス・イン・ワンダーランド」は、才能の枯渇が見え始めていたなあ。 今回は、もう面白くもなんともない。ちょっと、吸血鬼と魔女のおぞましいセックス・シーンが受けたけど、とにかく何もかもが中途半端だ。時代設定が70年代だったので期待していたんだけどねえ。登場人物、特に城の中の輩が全然いかせていないよ。 栗1つ。 新宿バルト9 スクリーン9にて。 |
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2012 05,26 23:16 |
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これもねえ、悪い映画じゃないんだけど、設定も展開も結末も予想通りで普通。出てくる人の演技がいいだけに全く惜しい映画だ。 これまでにもこの程度の映画は、いくらもあり、プロットにも目新しさはないなあ。しいていえば、ハワイの王族の家系というのがまあ面白く、そしてハワイの風景と音楽が目に耳に心地良い。逆に深刻な場面でも、ハワイアン・メロディーがどことなく全体的にふわふわとさせてしまう。 ヨーロッパ映画や昔のアメリカ映画と違うのは、結局いろいろあったけど、家族の絆を取り戻すってとこね。911以降、この傾向は顕著だ。70年代のアメリカ映画のように、絶望的でどうしようもなく切ないエンディングなんてのは無いんだねえ。まあ、あまり余韻が残らない。 観ている間もついつい他のことを考えてしまい、ということはあんまり映画にのめりこめなかったんだなあ。 栗3つ。普通。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン9にて。 ロバート・フォスターがおじいちゃんになっていて驚いた。 |
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2012 05,23 23:59 |
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幻の第1回から、なにげにこの会、皆勤賞記録継続中。一度だけ、パリからの飛行機が遅れて途中からってことがあったけど・・・。 すっかり定着したシークレット・ゲストという言葉(笑)、今宵は、粋歌さん。女性が出るとやっぱり場が華やかだねえ。 粋歌 新作 前座時代は、古典やってたけど、二つ目になって新作派になったのか。WOMAN'S落語会でも白鳥師匠の「ナースコール」やってたしなあ。今回のは、自作だそうだけど、どことなくつくしさんの世界と似ているなあ。若い女性から、やっぱり恋愛は切り離せないのだね。 帯留めが西瓜だった。(笑) 三之助 「のめる」 こういうすっとぼけたくだらない落語が、僕は好きだなあ。それでいて、そんな中に人間というものがよく出ている。たった3人の登場人物だけど、それぞれが個性的で三之助師匠が作り出すキャラクターは本当に大好き。 三之助 「子別れ(上)」 個人的には「子別れ」は、好きじゃない。いくら酒のせいとはいえ、上と下では完全に主人公の大工の人物設定が変わっている。人間が変わったかのようで、いくらなんでも話として破綻しているよなあ。なんで、この話が(特に下の方)今でもよく寄席でかかるのだろう? まあ湿っぽくてお涙頂戴的な(下)より、明るい(上)の方がまだましだけど、(上)はサゲも無いし、これに比べればもっと面白い話はあるしなあ。 というわけで、三之助師匠が通しでどこかでやるなら、また聴いてみたいと思うけど、できればスルーしたいネタの一つ。 終演後は、ロビーに残っていた人たちと打ち上げへ。つぶれたと思っていたあの店がやっていたので行く。つぶれたのではなく、前回、前々回とたまたまお休みだったみたい。落語会に間に合わなかったうししさんが「つぶれていたと思っていた店が開店していたから恐らくここだろう」と嗅ぎ付けて打ち上げに来てくれた。(笑)GPSより以心伝心だね。うししさん東北に転勤しちゃうから、その前に会えて良かったよ。 粋歌さん「正月に三之助師匠の家で会いましたよね」と覚えていてくれたのねえ。 次回は、7月18日(粋)。いえ、(水)。 |
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2012 05,19 15:03 |
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TOHOシネマズの映画館で、映画が始まる前に数分だけ上映していた「紙兎ロペ」。これがなんとも可笑しくて、面白くて大好きなのだ。 それが、長編作品になったということで期待していたんだけど、ちょっと期待はずれ。いや、決してつまらなくはないんだけど、これまでの短編に比べるとパワー不足。ふかわりょうはじめ、あきらかにいらない声のゲストたち・・・。短編の持つ凝縮された笑いの力は、分散し縮小し、ちょっと残念だ。 ストーリーも、奇想天外さにかける。なにからなにまで惜しい。 栗2つ。やっぱり、短編の方が素晴らしい。 TOHOシネマズ六本木 スクリーン7にて。 初日の初回だったので、舞台挨拶があったけど、ここでもふかわりょうが目障りでいらない存在だった。 |
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2012 05,04 23:35 |
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本国アメリカでは大コケしてしまった作品。映画史上最大の赤字になりそうだけど、過去の『天国の門』のようにその赤字のせいで映画会社がつぶれてしまう心配は、ディズニーにはないらしい。 まるで「ターザン」と米国の批評家たちには酷評されたが、まさに「ターザン」の原作者の作品だし、100年前に書かれたSF小説だから、どうしても古さは否めない。 でも、結構、それがかえって面白かった。原作は、1917年に書かれた「火星のプリンセス」。地球人が火星にテレポートし、重力が違う火星でヒーロー的に大活躍し、火星の王女と恋に落ちるという昔懐かしいプロットだけど、子供の頃に想像した夢あふれる冒険活劇にあふれていて楽しめる。 今観ると、「スター・ウォーズ」や「アバター」にそっくりと思ってしまうが、影響を受けたのは、ルーカスやキャメロンの方で、こちらの小説のが遥かに先なのだね。 期待していなかっただけ、良い意味で面白かったけど、「スター・ウォーズ」しかり、宇宙のSFものって、みんな古代ローマ風なんだよねえ。(笑) ちょっと続きが気になるよ。栗3つ。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン1にて。 |
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2012 05,04 13:43 |
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この映画がスクリーンで観られるなんて、実現してくれた全ての関係者に敬意を表したい。戦争へ突き進もうとする日本とナチス時代のドイツとの合作であり、これからのことを示唆する国策映画的な描写を多々ある。現在の日本人感からすると、そんなことはしないということを感じるかもしれない。それは、ドイツ語タイトルである「Die Tochter des Samurai」のように武士的精神とそれを健気に受け止める女性の姿だ。 16歳の原節子は、初々しいなかに美しさの片鱗を見せてはいる。ただ演技はまだまだだし、後年の「晩春」や「東京物語」の方が遥かに美しい。 この映画の主役は、失われた日本の美しい風景だろう。冒頭の富士山の場面から溜め息が出る。僕の住むこの国は、かつてこれほど美しい風景にあふれていたのだと愕然とする。 原節子の伝記に、この撮影の時に日本中を訪れ、映画の宣伝のためにドイツに行った際の記述があったことを思い出した。読み直してみようかな。 戦前の美しい日本の風景を見るだけでも、この映画を観る価値はある。ただ、厳島神社の前に住みながら裏に阿蘇のような活火山、家の中は京都か鎌倉で、東京には阪神電車が走るなど、ちょっとめちゃくちゃではある。 建築好きにたまらないのは、東京のEUROPA HOTELというのが甲子園ホテルでロケされていること。これには、驚いたと同時に嬉しくなっちゃった。 そしてクライマックスは、山岳映画というジャンルをドイツで切り開いたアーノルド・ファンクだけに、噴煙が吹き荒れる断崖の火山の中を、どうやって撮影したの?とこれまた驚愕のシーンが展開される。おまけに円谷英二の特撮付き! 音楽は、山田耕筰! 原の父親役に早川雪舟! いやはや凄すぎる。 共同監督に伊丹万作の名も・・・。 開戦前夜の不穏な時代だったけど、日本人の美意識は、この頃の方が美しかったと思うなあ。 ストーリーは、栗3つだけど、日本中の美しい風景の記録として永遠に残して欲しい一作だ。 東京都写真美術館ホールにて。 東京は5月6日までの上映だけど、これから日本各地で上映される(大阪、神戸、名古屋は上映中)予定。 新しき土 http://hara-eiga.com/index.html
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2012 05,02 11:08 |
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スパイ映画というより重厚な人間ドラマ。全て静かに静かに進み、アクションやサスペンスの盛り上がりは無い。誰が二重スパイということよりも、全ての登場人物が孤独で、自己を本性を隠して生きなければならない中で、それでも誰かを愛してしまう人間の性がかえって痛々しい。 映画は、とりあえず二重スパイの真犯人を見つけ出しそれを示しているが、それは正直どうでもいい。登場人物の表情、回想シーン、写真などに、「何故、そうなったか」のヒントが多数隠されている。国のためや、組織のためでなく、実は愛する人間のために行動していてたスパイの悲哀を僕は感じた。この映画が何を言いたいかは、観客にゆだねられていると思う。 ゲイリー・オールドマンの静かで抑えた演技は、秀逸。全てを達観しているようでどこか寂しさと憂いを漂わせている。 スパイ映画を期待していくと肩透かしかも。裏に隠れている人間ドラマが見応えある。 栗4つ。TOHOシネマズシャンテ スクリーン1にて。 裏切りのサーカス http://uragiri.gaga.ne.jp/
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2012 04,15 23:00 |
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一年ぶりの開催だったそうな。
三之助 「替り目」 これは、もう完璧な面白さ。酔っぱらいもちょっときついけど実は優しい女房も最高に素晴らしい。 でも残念ながら途中でサゲられた。最後まで聴きたいよー。 馬吉 「かぼちゃ屋」 長いまくらを振られ、時間かせぎ(?)に結婚の報告。おめでとうさん! そのせいかぐだぐだになりながら、かえってそれを笑いに変えてたね。 馬吉 「そば清」 奇抜なそばの食べ方のバリエーションが面白かった。まくらは苦手なのに、意外とアドリブは上手だね。 楽しい「ど〜も」だった。 えり 「実録・恋は草原の彼方に」 もはやレギュラー。というかえり師匠のスケジュールありきで会の日程が決まるほど。(笑) いやはや本当に芸達者。いろんな引き出しがある人だなあ。 三之助 「幾代餅」 いやあ、良かったねえ。ジーンときたよ。本当に三之助師匠の人物描写とキャラ設定はすごいね。 でも、僕は「紺屋高雄」の方が好きなんだよねえ。藍色に染まっている職人の手を着物の袖で隠して出かけるという描写と嘘を告白する時にその手を見せるという場面が秀逸なんだよなあ。 久しぶりに打ち上げにも参加。 馬吉さんの裁判員裁判を実施した。(笑) |
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2012 04,08 23:02 |
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家の近所の佃の桜。昼も夜もそれほど混雑していない。 この辺りは、戦災を免れたので古い家屋がたくさん残っていたが、近年、超高層マンションへその姿を変えている。懐かしい街並が消えていくのはとても残念だ。 日曜日。本来であればお花見したいところではあったが、悲しい休日出勤。会社に行く道すがらを動画で撮影してきた。夜の風景は、その帰り道。途中に出てくる遊覧船は、松本零士氏デザインのヒミコ。 |
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