2008 01,09 23:57 |
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このところ前売りでソールドアウトしてしまう研精会。今日は、当日売りも無し。
当日のお昼ごろに「三之助ちゃん、今日お願いねえ」ってメールすれば入れた昔が懐かしい。 とにかく平日の18時15分開演は、サラリーマンにとっては、間に合うかどうかの賭け。賭けで前売りを買わねばならないのは厳しいねえ。 市朗 「やかん」
こうして並べて聴いてみると、三之助と一之輔の力量は、他を圧倒している。落語をがんばっている若者をみんな応援したいのは、やまやまなのだが、こうして並べて聴いた時にその実力の差は歴然と出るなあ。正直なので、自分に嘘がつけない。今日の前座さん。未来の研精会メンバーか。 遊一 「ねずみ」 なんか品のいいおばさまみたい。プラスの光る個性が欲しいところ。 こみち 「湯屋番」 まくらも面白く、落語も上手。こみちの世界というか、個性的で存在感がある。前半の遊一、喬四郎は、完全にこみちに負けている。女性なのに男らしい。 今日から、研精会の正式メンバー。 喬四郎 新作 鏡餅のネタ この人は、噺家なんだろうか? クラスのお調子者が休み時間にふざけているのを金を取られて見せられるのは、どうかと思う。人間的にはいい人なんだと思うけど、あまりにプロフェッショナル意識にかける。 一之輔 「鷺とり」 一転、高座がぱあっと明るくなる。会場全体が一体となり落語を楽しんでいるのがよく分かる。軽快なテンポ、豊かな表現力と表情は、本当に素晴らしい。 三之助 「芝浜」 研精会のメンバーの中で、風格もオーラも貫禄も群を抜く。この噺は、落語を崇高なレベルまで高めている。こうした魅力的な作品があるからこそ、いつまでも落語は死なないのだろう。 三之助も表情と表現力は素晴らしく、また三之助の噺を聴きたいと思うし、三之助の演じるあのキャラクターに会いたいと思う。 |
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2008 01,06 22:59 |
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夜は、久しぶりにホテルオークラへ。このところ次々に出来る外資系ホテルやマイル目当てでANAホテルばかり利用していたけど、やっぱりこのホテルはいいなあ。静かで落ち着いていて、それでいて「和」のなんとも言えない風情がある。 今日は、カジュアルにテラスレストランへ。 生ハムとフルーツ。ハムの塩味とフルーツの甘さが不思議と合うのよね。 テリーヌ。バルサミコのソースがこれまた良いアクセント。 メインのローストビーフ。今夜は、ローストビーフが食べたい気分だったの。 デザート。ケーキもフルーツも美味しい。 サービスも料理もオークラはいいねえ。 都会にありながら、静かで落ち着いたロビー、好き。 ホテルオークラ テラスレストラン |
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2008 01,06 16:04 |
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最 近の美術展は、とてもよく考えられていて、見せ方がとても凝っている。単に和服や和小物を並べているのではなく、絵巻、屏風、浮世絵を展示することでその の中の当時の人々の暮らしの中の和装も見ることができる。面白かったのは、サントリーミュージアム[天保山]から持ってきた明治・大正時代の様々な宣伝ポ スター。美人の和服女性の絵と宣伝文句がなんとも素敵な広告になっていた。 心奪われたのは、櫛や簪などの髪飾り、当時の携帯用化粧度具の細かい意匠の素晴らしさ。あまりに素敵なデザインにみな欲しくなる。 クリスマスやキリスト教のデザインを取り入れた和洋折衷のグラスや調度品。当時の人々の一年の生活を描いた屏風絵に魅了された。 |
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2008 01,06 13:06 |
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2008 01,03 22:15 |
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午前中に行こうと思っていた美術展に夕方出かける。思ったほど混んでいなく、ゆっくり観られた。 「宮廷のみやび 近衛家1000年の名宝」展は、藤原道長の直系の嫡流である近衛家の名宝を集めたもの。鎌倉時代以降、武家政治になってから政治の表舞台からは遠ざかったが、宮家と公家がその後の日本文化へ与えた影響の大きさを感じることができる。 平安時代は、藤原氏を名乗っていたが、鎌倉時代以降は、藤原の姓は公式文書以外で使われず、近衛、鷹司、九条、二条、一条の五摂家に分かれていく。近衛家は、その五摂家の筆頭で、それ故の膨大な名宝、資料に圧倒される。 昨 年、京都国立博物館で開催された「藤原道長」展にも展示されていた、道長直筆の日記「御堂関白日記」や道長が金峯山に参詣し法華経などの経巻を山頂に埋納 したときの金銅こ経筒が、展示されていて、あれもしかして同じ内容?と思ってしまったが、展示量と規模は遥かに圧倒していた。こちらの方が広い分、ゆった り見られる。 昨年「道長」展で観たものは、初めて観た時ほどの感動はなかったけど、もう一度観られて良かった。 今回、最 も圧倒されたのは、茶具や御所人形、そして美しい和紙に書かれた倭漢抄などの古筆。天皇や紀貫之など著名人のものらしい手も残っており、驚いた。また平安 時代に完成された美しいひらがなにはひきつけられる。もともと男子は漢文、女子はかなだったが、男も女性に手紙を出すためにかなを使い始め、また和歌の情 感を表現できるようにと緩やかでそして伸びやかな「かな」を美しく表現するようになったそう。そう思って眺めていると、一見くねくねしているだけの墨のラ インから言葉の調べが聞こえてくるようだ。 平安時代、そしてそこから今日まで続く日本の美を巡る旅に出かけてみてはどうだろうか。 |
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2008 01,01 17:17 |
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2008 01,01 13:19 |
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2007 12,31 23:36 |
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今年、映画館で94本の映画を観た。
素晴らしかった映画TOP20 1位 善き人のためのソナタ 今年は、この映画に尽きる。映画館で号泣したのは、何年ぶりだろう。 2位 中国の植物学者の娘たち 映像、演出、役者、脚本、音楽、その全てが高い次元で融合した。 3位 パンズ・ラビリンス 良い意味で期待を裏切られた。厳しい現実の中の哀しい幻想。 4位 アフター・ウェディング 新しい才能の発見。だから映画を観るのを止められない。 5位 ボルベール<帰郷> ありえない? だから映画。それ故の素晴らしい余韻。 6位 明日、君がいない 一番悲しいのは、存在しているのに気づかれないこと。意表をつく結末。 7位 パフューム 香りを映像化した不思議な一作。全裸の饗宴は圧巻! 8位 今宵、フィッツジェラルド劇場で 人生は、一夜の舞台。こんな作品を撮って死ねたら満足。 9位 レミーのおいしいレストラン CGが素晴らしいのではない、ピクサーの映画には、芯がある。 10位 ある愛の風景 矛盾があるから人生だ。 11位 ボーン・アルティメイタム これぞアクション、これぞ娯楽作、これぞ大スクリーンで観る醍醐味。 12位 ブラッド・ダイヤモンド ディカプリオもまだ捨てたもんじゃない。 13位 ゾディアック こういうテイスト好き。 14位 長江哀歌 満たされぬ想い、こことは違うどこかなのに自分の住む場所。 15位 君の涙ドナウに流れ 平和ボケの僕等には、本当の意味で理解できていないかも。 16位 クィーン 鹿のシーンが美しすぎ。 17位 マイティー・ハート いつ終わるのだろうこの争いは。 18位 4分間のピアニスト ぶつかり合う魂。 19位 バベル 題材がいいだけに惜しい出来。世界観は素晴らしい。 20位 リトル・ミス・サンシャイン ジジイと孫娘にやられた。 ひどい映画ワースト6 あくまで主観なので・・・ 1位 怪談 怪談なのに怖くない。怪談なのにラブコメ。チープなCG、チープな出来。 2位 ALWAYS 続三丁目の夕日 継ぎはぎのエピソード、陳腐なお涙頂戴に吐き気。 3位 ディパーテッド スコセッシよ、お前もか。オリジナルの足元にも及ばず。 4位 トランスフォーマー 見せたいのは映像だけ。何にもない空っぽ映画。 5位 300 CG、血、CG、血、CG、血。それだけ。 6位 ドリーム・ガールズ 歌はいいけど、舞台を映像化しただけ。映画的魅力が皆無。 |
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2007 12,31 20:41 |
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今年を振り返ってみたいと思う。まずは、落語から。
今年聴いた噺は、179席。昨年より100席弱減ってしまった。いかんのお。 まずは、栗坊的噺家シェア。 聴いた噺家上位 ()内は、聴いた回数 落語会に通った回数では、三之助さんの方が多いのだが、一之輔さんは、一度の落語会で2席から3席やるので上位に。 1位 金時 15席 河豚鍋(2) 心眼 明烏 不動坊 花見の仇討ち 淀五郎 お直し 片棒 妾馬 お菊の皿 駒長 水屋の富 夢金 薮入り 1位 一之輔 15席 元犬 天災 茶の湯(2) 道具屋 明烏 鈴ヶ森(2) 初天神 不動坊 くしゃみ講釈 猫久 加賀の千代 素人義太夫 蜘蛛駕籠 3位 三之助 14席 片棒 井戸の茶碗(2) 初天神 蜘蛛駕籠(2) 長屋の花見 かぼちゃ屋 不動坊火焔 湯屋番 棒鱈 甲府ぃ(2) 千早振る 4位 金翔 13席 堀の内(2) 禁酒番屋 道具屋 湯屋番 紙入れ(2) 寿限無 宿屋の富(2) 権兵衛狸 天狗裁き 転失気 5位 談幸 11席 文七元結 本堂建立 猫久 夢の瀬川 三井の大黒 淀五郎 天狗裁き 井戸の茶碗 姫かたり 稽古屋 帯久 6位 時松 8席 無精床(2) 締め込み 反対俥 壺算 松曳き 持参金 試し酒 7位 志ん八 5席 粗忽長屋 本膳 水屋の富 元犬 締め込み 4席以下は割愛。 栗坊的亭号別シェア。 三遊亭と柳家が多いね。林家を今年一人も聴いていない。(笑) こうして見ると如実に嗜好が出るねえ。 栗坊的協会別シェア。 栗坊的会場別シェア。 池袋は分かるとして、最近、日暮里サニーホールが台頭してきたなあ。(笑) |
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2007 12,29 21:48 |
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戦地で死んだはずの夫が帰ってくる、住井すゑの小説「向かい風」なんぞを思い出したりしたが、それ比べるとそれほど重苦しい状況でなく、また展開はありきたりだ。 こんな状況になった時、こんな態度を取るだろうかと首を傾げる部分もあるのだが、台詞にもある「人生の矛盾」という言葉が痛烈に突き刺さる。 恐ろしいまでの人間への洞察は、自分の嫌な部分を見せつけられ、また自分自身の裸をさらけ出されるようで厳しく鋭い。 胸に重たくのしかかるシーンもあるが、家族の崩壊と再生の過程に引き込まれた。 ものすごい才能と映画という表現方法の可能性を突きつけられる。「Always三丁目の夕日」とか「椿三十郎」のリメイクなどを作っている日本映画界の人たちは恥ずかしくないのだろうか。 栗4つ。 シネカノン有楽町2丁目スクリーン2にて。 |
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