2008 05,06 22:38 |
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展示作品も普段の特別展よりかなり少ない。その分、大がりなセットを組んだり、高台を作っていろんな角度から見せたりもしていた。 正直、薬師寺は何度も行ってるし、展示されているものも何度も観ているので、別段どうということもなかったが、国宝の月光菩薩立像と日光菩薩立像を裏から見られるのは、もうこれを逃したらないかもしれないね。薬師寺のお堂の中で見るより、大きく感じたなあ。 しかし、国宝級の仏像を東京へ持ってくるよりは、やはり人間が奈良へ行った方がいいと思うね。 国立博物館は、平成館ができたおかげでずいぶん大規模な展示の仕方ができるようになっている。そうしたものを観るのも一興かも・・・。 でも、やっぱり、仏像はお寺のお堂の中にあって、静かな環境で見たいものだねえ。特別展は、ゴミゴミして五月蝿い人も多いよなあ。 |
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2008 05,06 19:40 |
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2008 05,05 23:31 |
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めちゃくちゃ面白かったよー。僕好みだあ。
今年のアカデミー賞関連作品は、どれも見ごたえあるなあ。こんなすごい映画がミニシアターでの公開だなんて、非常に残念、もっと大画面で観たかった。 オープニングの台詞を排した演出、主人公の執念を表すような燃え盛る石油の噴出、虚栄と自尊のために血塗られた手、家族や神との確執。もう何から何まで映画的魅力が満載だ。 多少、教会のシーンが鼻に付くが・・・。漲るパワーは、これぞ映画、これぞアメリカの底力を感じた。 ポール・トーマス・アンダーソンには、「パンチドランク・ラブ」でなんだこりゃあって、ものすごく驚かされたが、今回は、かなりオーソドックス。だけど映画の王道でもこれほどのことができるのだという自信を見せつけられた。 映像、演出、役者もすごいけど、もう一つすごいのが音楽。映像と人間描写に厚みを与えている。心と精神をかき乱す不思議なサウンドが、壮大な抒情詩を一人の男の人生を交響楽にまで昇華させている。 もっと大劇場で観たかったなあ。すごいパワーの映画だ。栗4つ。 日比谷シャンテシネ1にて。
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2008 05,05 22:33 |
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先日のノラや寄席の打ち上げで、文左衛門師匠にチケットを売りつけられたので(なーんて嘘)、行って来たよ中野まで。
三日連続の文左衛門独演会の最終日。政之助さんや皆勤賞のNAHさんも会場に。 今日は、文左衛門師匠4席。もうお腹いっぱいっす。 かな文 「寿限無」 前座時代の着物を着て登場。袖や丈が短い、短い。(笑) 「真打になってから覚えた噺はすぐ忘れちゃうけど、前座時代に覚えた噺は忘れないねえ」なんて言ってたけど、結構ヌケてたよ。 文吾 「粗忽の釘」 高座ででんぐり返しするお惚気パターン、これ初めて聴いた。 文左衛門 「青菜」 最高に笑えた。面白かったなあ。お屋敷でのやり取り、長屋でのやりとり、どちらもすごく面白かった。暑苦しさもものすごく出ていたなあ。 アサダ二世 奇術 観客とのやりとりも最高に可笑しく。こういう舞台と客席が一体となったものは面白いね。 ただ、観客がほとんどのネタを知っているから、やりにくいだろうなあ。 文左衛門 「芝浜」 まくらもなく「芝浜」へ。うーん、この時期に「芝浜」か、それも暑苦しい「青菜」の後に・・・。またこの噺は、聴く側もそれなりの心の準備があるもの。最初、ちょっと入り込めなかった。 だが、文左衛門師匠、とにかく情景描写や表情がものすごく上手い。途中からグングンひき込まれ、最後は目頭が熱くなった。 本当に表現力豊かだよなあ。いやはや脱帽だ。 |
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2008 05,05 21:40 |
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今や、秋葉原に継ぐオタクの聖地だ。昔、荻窪に住んでいたことがあって、たまに中野ブロードウェイに来たことがあったけど、その頃は、こんなんじゃなかったなあ。まあ、その頃から、戦後闇市センターみたいな怪しい懐かしい雰囲気だったけど・・・。良い意味でね。(笑) この間、テレビ東京の「ガイヤの夜明け」でもやっていたけど、ヨーロッパの日本アニメファンがツアーでここにやってきて狂喜乱舞していた。不思議な世の中だよねえ。 あ、そうそう、三之助さんが最近はまっているというダーツの専門店もあったよ。釣具店?と一瞬間違うほど細かいダーツの部品が売っていて驚いた。 それはさておき、トイレって、そんなにたくさん目的あるっけ? |
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2008 05,04 23:42 |
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2008 05,03 23:43 |
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ただ、これディランを知らないと楽しみが半減するのでは ないだろうか。6人の俳優がディランの分身を演じている。名前も時代も空間も違うそれぞれの分身、でもどれもディランなのである。そのうちの一人は、ビ リー・ザ・キッドだ。ディランや映画ファンならピンとくるだろうか、知らない人は何故って思うだろうな。 6人がそれぞれのディランの分身を表現していて、ドキュメンタリー風のフィクションになっている。ただファンなら誰も知っているディランに関するたくさんの本当のエピソードが散りばめられており、またニヤニヤしたくなるしかけがあちこちにある。 実名もたくさんでてくるが、ディランと関わりが深かった人は、映画の中の役名になっているのが面白い。また、役者が実物にどことなく似せているのが笑える。 ジュリアン・ムーアは、見てすぐ、ジョーン・バエズじゃんって分かるもんねえ。(笑) ディランを6つの違う名前の分身で表現させ、時空を超えた脚本が秀逸。多少ダレるところがあるが、それぞれのディランが観客の頭の中で一つのディランになっていく。 モノクロとカラーを巧みに使い分け、パズルのような映像を頭の中で組み立てていく過程が面白い。栗4つ。 シネカノン有楽町2丁目スクリーン1にて。
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2008 05,01 23:52 |
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今日は、映画の日だから、会社を午後半休して映画を観に行こうと思っていたのだが、三之助さんが寄席に出る日と気づき、浅草に行くことにした。
しかし、今日は、すごく暖かくてスーツで歩くと汗、汗、汗。で、一度家に帰り、シャワーを浴びてから再び出かけた。ノートパソコンも家に置いてこれたし、まあ楽ちんだ。 昼席の途中から、入場した。立ち見だった・・・。GWだからかな? おまけに入場料も普段より500円も高い。普段と何ら変わったところはないのだけど・・・。 今日は、もう死ぬほど笑ったよ。やっぱり寄席は、いいね。浅草は、一人の持ち時間が短いので漫談が多くなってしまうのだけど、いやあでも笑った、笑った、笑った、腹がよじれるくらい大笑いした。 <昼席> アサダ二世 手品 彦いち 新作もの 林家では、一番好き。彦いち師匠は、テンポもセンスも最高にいい。 文左衛門 漫談 きく姫師匠の代演。漫談だけで下がってしまったけど、面白かった。 ひろし・順子 漫才 何度も何度も聴いているネタなのに、どうしてこんなに可笑しいんだろう。 木久扇 漫談 「笑点」では馬鹿キャラを演じているが、結構スマートで毒舌だ。今日のネタは、楽太郎より口が悪い。 漫談なのかネタなのか分からないけど、「その時歴史は動いた」みたいな話。テレビで有名な方なので、観客は大喜び。 主任にしては、持ち時間が短かった。 <夜席> 朝呂久 「道灌」 初めて拝見する前座さん。二つ目になって太る人は多いけど、既になかなかの恰幅。 三之助 「転失気」 ハッピー・バースデー高座。 小坊主が可愛い。知ったかぶり和尚が転失気を披露する場面で場内をわかしていた。 禽太夫 「権助芝居」 ぺぺ桜井 ギター漫談 川柳 「ガーコン」 ぶっとび、やりたい放題、言いたい放題。パワー炸裂。 半分は、自分の本の宣伝だったけど。(笑) 永遠に生きていてほしい逸材。 福治 「狸札」 狸、似合うなあ。 喜多八 漫談 喜多八師匠が漫談だけで高座を降りたので残念。落語聴きたかったなあ。 仙三郎社中 太神楽 舞台を舞うたくさんの「ざる」。もはや芸術的で幻想的。 〆治 「親子酒」 もっと笑いが起きてもいい噺なのになあ。抑えた表現だった。 権太楼 「町内の若い衆」 最高、最高、最高! これが素晴らしい落語なのだというお手本。 全てのキャラクターがユニークで生き生きしていて、表現、表情、仕草、台詞回し、何から何まで魅力的。江戸時代の長屋にタイムスリップして間近にその光景を見ているようだった。 小菊 粋曲 お座敷で聴きたいわあ。 圓蔵 漫談(大山家の人々?) 圓歌師匠の「中沢家の人々」ならぬ、自身のファミリーの話で観客を爆笑の渦へ。久しぶりに拝見したが、パワーは全く衰えず。畳み掛ける笑いは、津波のごとし。お父さんの話は、強烈だった。 三三 「たらちね」 まくらで上野のパンダの話をしていた。本当にいなくなってしまって寂しい。 漫談が続くなか、落語のネタを聴けるのが嬉しかった。やはり持ち時間が短いのか、途中で切っていたけど・・・。導入部分もさらりとだった。もっと時間が欲しいねえ、やっぱり。 世津子 手品 いっ平 漫談 この間別の落語会で聴いた時のまくらそのままだった。人柄は、とっても良さそう。 ただ、エピソードを並べただけでは、ちょっと散漫な印象。 志ん五 「無精床」 気弱な客のキャラクターが最高。権太楼師匠同様、円熟した本当の落語芸には、本当に惹きこまれる。死ぬほど笑った。 文楽 「六尺棒」 こちらも渋みがあって落ち着いた笑いだ。 のいる・こいる 漫才 場内大爆笑。会社にこんな人がいたらイライラするけど、寄席だと最高! 歌之介 漫談 笑わすための小話のオンパレード。場内、大爆笑だが、やはり散漫な印象だ。 「続きは明晩・・・」には、笑ってしまったが・・・。 正楽 紙切り 相合傘、虎退治、つばめ、鯉のぼりと今日は、オーソドックスなリクエストだった。 ちょっと元気が無さそうだったな。お疲れかしら? 小三治 「長短」 初めて小三治師匠の落語を聴いたのは、もう25年も前だと思う。今もこうして生の高座が観られるのは、本当に嬉しい。独演会やホール落語では、なかなか前の席が取れないので、やはり間近で観られる寄席は最高だ。表情も、仕草も今日は満喫できた。 まくらは、亀とハブの交尾について・・・。師匠独特の視点が可笑しい。 ネタは、「長短」。どちらのキャラクターも本当に生き生きとしていて、そのどちらも正に小三治なのがすごい。まくらから落語のネタに入ると急に表情が変わり、落語に全身全霊をかけているのがよく分かる。特に、長七のキャラの可愛さは、もう愛したくなるくらい。 ああ、上手く言葉で表現できないなあ。落語界の至宝、僕の中ではとっくに人間国宝。 長丁場の寄席は、ちょっと疲れるけど、やっぱり寄席にはここでしか味わえないすごいパワーと楽しさがあるなあ。口から内臓が飛び出しそうになるくらい笑ったよ。 |
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2008 04,29 23:57 |
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太宰のそれぞれの作品が生まれた背景や、人間津島修治を最も近い場所から見ていた視線がなんとも興味深い。 また戦前の三鷹や甲府の姿がよく書かれている。特筆すべきは、津軽の太宰の実家に疎開していた時代の話で、当時の津軽の言葉や風俗を記録した一級の風俗誌になっている。 ボツになった原稿や書き損じた原稿用紙をリンゴ箱に貼って書籍入れを作り、太宰の死後、それを丁寧に剥がし、それがまた太宰の作品の片鱗を示す貴重な資料にもなっている。 戦前、戦中、戦後。短い生涯の天才を見つめた妻の回想録は、過ぎ去ってしまった激動の時代の市井の側からの貴重な記録だと言えよう。 『回想の太宰治』 (講談社文芸文庫 つH 1) 津島 美知子 (著) ISBN-10: 4062900076 ISBN-13: 978-4062900072 |
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2008 04,29 19:58 |
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三之助の「道灌」が聴きたくて池袋・・・。この前、この会で立ち見だったので、今日は余裕を持って出かけた。開演30分前に着いたのに、もう大方席は埋まっていた。すごいなあ。
扇里 「浮世根問」 イライラするほど下手くそで、ここまで素人くさいと正直腹が立つ。この人稽古しているのかなあ、誰かちゃんとした師匠に見てもらっているのかしら? なんかここまで下手だと、観ているこちらが馬鹿にされているようだ。 いけない、また毒づいてしまった。扇里さんの良いところを探さなくちゃ、うーん、おお、こんなに下手なのに堂々と金を取って人前でやるその勇気と度胸はすごい! 花ん謝 「狸の鯉」 なかなか堂々としていて、また明るくテンポも良く落語も上手い。ここからプロの噺家なんだね。扇里さんは、今日は一番手でなく前座だったのね。 狸も可愛いく表現されていた。 三之助 「道灌」 たかが「道灌」、されど「道灌」。僕は、この噺好きである。柳家の噺家が最初に覚える噺として有名だ。 三之助の「道灌」は、なかなかに味わい深いものになっていた。ところどころ小三治師匠っぽいところが見えた。やはりこの人は、何をやらせても上手い。ちょっとお馬鹿な主人公が愛らしい。 余計な(失礼!)くすぐりを入れていた割には、「まんまおあがり」や「粗ざぶとん・・・」のくだりを省いていたのがちょっと残念。このシーン好きなんだけどねえ。 また聴きたいよ、三之助の「道灌」。 ろべえ 「道具や」 久しぶりに拝見した。なんか師匠っぽい気だるさを出そうとしていたが、そういうキャラ設定にしたのかなあ。まだまだ気だるさというよりは、やる気無さが目立ってしまう。 ただ、ネタに入るとなかなか与太郎とおじさんなど他のキャラクターの設定がよく出来ていて、またそれぞれユニークだった。声の調子もよく考えられている。 途中、道具の中に巻物が出てくるが、あそこ道灌にしちゃえば良かったのになあ。 ヒゲ抜きの場面は、ちょっとダレたが、こうしたシーンでも観客をつなぎとめられるようになればもっと良くなるだろうねえ。 右太楼 「粗忽長屋」 これは噺が良く出来ているので、面白い。今日の中では、ネタ的には一番おいしい。 喬之進 「ちりとてちん」 食通気取りの気障なキャラが良くできていた。あんな人、いそう・・・。(笑)ふてぶてしさがよく似合う。 確かに、この噺、先代の小さん師匠のあの風貌でやられたら、相当可笑しいだろうなあ。柳家小さんの孫たちよ、がんばれ! |
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