2008 06,11 11:24 |
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数年前、チャン・イーモウの映画の試写会に行った時、隣の席に水野晴郎さんがやって来て、いきなりいびきをかいて寝始めた。あまりに豪快な寝姿に驚いた が、映画が始まったとたんむくっと起き出し、もう映画に夢中。可笑しいシーンでは大声で笑い、悲しいシーンではしょんぼりしていた。
この人ほど映画を楽しんでいる人はいないなあ、とその時思った。 僕は、映画を観て悪口ばかっり言っているけど、水野さんは「どんな映画にも何か一つくらいはいいところはある、それを水曜ロードショーで話しているんです」と言っていた。 あとは、ハリウッド100年の時、日劇に「ベンハー」を観に行った時も、水野さんがプレゼンターだったなあ。 存在感がある映画評論家、これでもういなくなっちゃたなあ。 |
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2008 06,07 23:25 |
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20年ぶりにこの映画をスクリーンで観た。学生の頃、吉祥寺のバウス・シアターで初めて観た時の衝撃はもう無かったけれど、この映画は今も僕の中で引っかかり続けている。
こ んな村は、自分の記憶には無いのだけれど、何故かまるで自分の生い立ちを見ているような不思議な郷愁がある。保守的な伝統に縛れている村、他所から来てそ こから逃れようとする美しい人妻、怪しいサーカス団、父なし子を産んだ悲しい女、どれも自分の知らない人たちなのに、何故か知っている気がする。 時間と空間の概念を投げ捨て、虚構と現実の境もなく、圧倒的な映像美と短歌と詩と音楽で幻惑させる。かなり前衛的な手法がたくさんとられているが、物語の骨格はきちんとあり、一本の映画として完成されている。 私と20年前の私が出会い、美化し現実としていた過去が実は虚構で、20年の時を経た二人の主人公が母親殺しをたくらむ、そして有名なラストの青森の山村が一転新宿になるシーンは、これまた映画への辛らつなアンチテーゼだ。 八千草薫は美しすぎ、春川ますみは切なく可愛い、主人公の母親役の高山千草も強烈で、俳優陣も前作「書を捨てよ・・・」より層が厚く楽しめる。 誰かの過去であるこの作品、しかしそれは誰もの過去である。本当の自分探しの旅に出たくなる、そんな映画だ。 栗4つ。 早稲田松竹にて。
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2008 06,07 20:27 |
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舞台を映画化したということとあまりに多い登場人物がきちんとした群像劇になっていなく、かなり唐突で散漫な印象を受ける。舞台ならこれでOKと思うが・・・。 音楽は、圧倒的に素晴らしい。プログレシブなサウンドが脳みそを刺激する。「健さん愛してる」や「1970年8月」がずっと耳に残るなあ。 映画に対するアンチテーゼとも思えるオープニングやエンディングは、なかなかだが、今となってはちょっと古めかしい表現だ。エンドクレジットがなく、全て出演者の顔のクローズアップというのは面白かった。 あえて素人俳優を前面に押し出しのが、今となってはかえって自主制作映画のように思え、また、台詞のとちりや延々続く同じショットは、かなりダレル。 それでも人力飛行機の燃えるシーンやモノクロ、セピア、カラーをふんだんに融合させた眩いばかりの映像には、クラクラした。 栗3つ。早稲田松竹にて。
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2008 06,06 22:23 |
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2008 06,01 22:31 |
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2008 06,01 17:29 |
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娯楽作としてよく出来ている。暇つぶしには最適。
飄々とした大泉洋は、教師というキャラがおおはまり。この人、鬼太郎のねずみ男もすごかったし天才かも。 チンピラ探偵役の佐々木蔵之助もいい味出している。単なる二枚目と思っていたら、こういう汚れた役もやるんだねえ。この二人の前半のやり取りが最高に面白いね。 悪者がしょぼいのと、事件の顛末にもう一工夫欲しかったねえ。ちょっとおちゃらけすぎ。 よくは出来ていると思うし、最近の日本映画の中では、かなりいい部類に入るとは思うが、「騙された」後の展開も何か欲しいところだなあ。 「グリフターズ」のアネット・ベニングみたいな驚愕の演技でぶちかますなど、洋画と比べるとパンチが弱いよなあ。 大泉洋と佐々木蔵之助以外の演者の力量が平凡。この二人は、すごい。 栗3つ。楽しい内容なので、暇つぶしには最適。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン10にて |
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2008 05,31 23:33 |
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能の後、千駄ヶ谷駅前のユーハイムでお茶をして、そのまま3人でディナーへ。千駄ヶ谷と原宿の間にあるイタリアンのMANGIA PESCEへ。 ここは、お魚料理が有名。まずは、本日採れたての魚を見せてくれて、どれを食べようかと悩む。 今日は、こっちをみているホウボウ君を食べちゃうことにした。 前菜は、金目鯛のカルパッチョ。 もう一つ前菜、ホワイト・アスパラガスの温泉玉子和え。 こんな大きいアスパラガス初めて見た。 ニンニクのスパゲッティにまぐろのカラスミをすってすってかけまくる。 フォアグアとグリーンアスパラガスのニョッキ。 さきほどのホウボウ君は、今夜のメインとしてアクアパッツアになった。 ちょっと風変わりな風貌の魚だけど、美味しいなあ。 デザートに苺のミルフィーユ。イメージとは大分違ったけど、美味しかった。 しのさん、かさん、また行きましょうね。 MANGIA PESCE 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-50-11 明星ビル 1F TEL : 03-3403-7735 休業 : 毎週月曜日 月曜日が祝日に当たる場合は、翌火曜日が休業 |
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2008 05,31 19:25 |
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今日は、マイミクの”しのたか”さんのお誘いを受け、同じくマイミクの”か”さんと能を観劇に行ってきた。お二人は、mixi以前のお付き合いで、歌舞伎やら落語やらクラシックのコンサートやらを楽しんでいる。
今日は、しのさんがチケットを手配してくれて、正面の前から二列目。ものすごく堪能できた。 舞囃子「熊坂」 能「熊坂」を舞囃子にしたもの。シテの田崎甫が一人薙刀を持って舞う。相手は、牛若丸。しかし、牛若丸は劇中には登場しない。謡でもって表現される。観客は、舞う熊坂に謡で表現された牛若丸を想像し、イマジネーションの中で戦わせる。なんたる素晴らしき世界観。 狂言「舟渡聟」 聟 石田幸雄 船頭 野村万作 姑 野村万之介 幽玄の世界を描く能と違い、狂言は、現実世界の人間の営みを描く。狂言を見て、能を見るとより一層世界観が広がっていく。 夫が妻の実家を訪ねて行く話。舅へ酒の土産を持っていくが琵琶湖の船頭に脅迫され酒を飲まれてしまう。妻の実家を訪ねて義父に会うとそれがその船頭だっというまるで落語の原型のような抱腹絶倒の舞台が展開される。 狂言は、台詞も分かりやすく、落語にも通ずる世界観があっておおいに楽しめる。 能 「梅枝」 シテ 田崎隆三 ワキ 森常好 鼓の響き、笛の音、謡の独特の調べ、その太古のリズムに体が震える。自分の中の何かが目覚める。簡素な舞台構成に想像の世界が宇宙のように広がっていく。美しき日本の調べの謡は、耳元で美となり凍りついて離れない。 身延山の僧が大阪の庵で遭遇するのは、浅間という楽人に殺された同じく楽人の富士の妻。女の幽霊だが、亡き夫の装束を着て舞う。 誰かを愛し、誰かを憎む、400年変わらぬ人間の営みが美しい謡と舞に表現される。 うーん、能はいいなあ。ますますはまっていく・・・。 |
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2008 05,30 23:27 |
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2008 05,30 13:28 |
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会社の後輩とランチ。 鶏まぐろ重、1300円。他にも鶏たたき重(1100円)、牛にく重(1300円)、あなご重(1300円)、まぐろ重(1500円)など・・・。全て二段重で日替わりのおかずも楽しい。 女性客、やたら多し・・・。 旬彩 東京都中央区日本橋蛎殻町2-7-8 03-3666-0831 営業時間 昼食 11:30~14:00(L.O.13:30) 夕食 17:30~22:00(L.O.21:30) 定休日 土・日・祝 |
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