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2006
12,22
23:27
人間万事塞翁が丙午 と訃報
CATEGORY[書]
FI2621931_1E.jpg
都知事としての青島幸夫は、あまり記憶に残っておらず、クレイジーキャッツの放送作家としては古すぎてこれまた知らないのだけど、「人間万事塞翁が丙午」の作家としては、忘れがたい人だ。タイトルからして秀逸。

涙が出るほど可笑しくて、涙がでるほど切ない小説。登場人物の一人一人がいきいきとしていて、彼らの一喜一憂にこちらも泣き笑い・・・。この本を読んで思わず吹き出し、最後に涙を流している僕を見て、母親が気味悪がっていたっけ。

最近の世知辛い世の中を見ていると、こんな時代が日本に確かにあったということを忘れてしまいそう。市井の人々の人間らしい生き方を、今の時代に思い起こしたい。

FI2621931_2E.jpg同じ日に、岸田今日子も逝ってしまった。

ムーミンの声、小津の映画のクラブのママ、とんねるずのコント、「あなたは美しい」の化粧のCMのナレーションなどなど、様々なシーンが思い起こされる。

向田邦子のドラマ「あ・うん」も良かったな。

とにかく、インパクトがあり、登場するとスクリーンの視線を独り占めしてしまう女優だったなあ。

FI2621931_3E.jpgポチタマのまさお君も逝ってしまった。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/846/人間万事塞翁が丙午 と訃報
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2006
08,09
20:54
『銀座並木座―日本映画とともに歩んだ四十五年 』 嵩元 友子
CATEGORY[書]
FI2621675_1E.jpg並木座で初めて観た映画は、木下恵介監督の「陸軍」だったな。毎年、8月は、戦前・戦中の映画がよくかかっていて、その特集の一本だった。「陸軍」は、昭 和19年公開の戦意高揚映画にも関わらず、田中絹代が出兵していく子供を台詞の無い表情だけで見送る演技をするのだが、その母親のなんとも言えない切ない 情愛が描かれていて、そこで会場全員が号泣してしまった。僕もつられて、わんわん泣いてしまった。

並木座。もう、ここには、たくさんの思い出がある。学生時代から、ほぼ毎週のようにここに通っていたので、僕は、社会人になってから銀座の近くに引っ越した。この映画館に歩いて通うために引っ越したと言っても過言ではない。

もぎりのおばさんはとても優しくて、この映画は絶対観てよとか教えてくれた。太ったお姉さんも夏は、暑くて大変そうだなあと思いながら、いつも笑顔だった。

今、心に残っている日本映画は、ほとんどここで観ている。小津、溝口、黒澤、木下、成瀬・・・、ここには、本当の映画があった。

そんな思い出深い映画館を綴った一冊。並木座の成り立ちなど、知らないことばかりで興味深い。NAMIKIZA Weeklyは、僕が通い始めた頃には、無かったので、とても欲しくなった。貴重な映画資料だ。

こ の本にも出ているが、並木座は、古いし、汚いし、狭いし、窮屈だし、変な所に柱があるし、お世辞にも素敵な映画館とは言えない。でも、あの狭い通路を抜 け、階段を下りて、何故かオランダのキューケンホフ公園の壁紙の小さなロビーの扉を開けると、なんとも言えない空間が広がっていた。あの雰囲気、風情、今 の映画館では絶対に出すことができない。

今でも、並木座がもうなくなってしまっているなんて、とても信じられない。僕らが失ったものは、計り知れないほど大きい。

並木座の思い出を一冊で綴るのは、とても難しいと思うけど、知らなかった部分の新鮮さと、知っている部分の懐かしさで、読んでいてとても幸せな気分になれた。

銀座並木座―日本映画とともに歩んだ四十五年
ISBN:4886299628
嵩元 友子 / 鳥影社

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2006
07,30
20:51
『国家の品格』 藤原 正彦
CATEGORY[書]
FI2621662_1E.gif今さらながら読んでみたこのベストセラー。

講演ものを採録したような感じなので読みやすい。また、歯に衣着せぬ表現がひねくれ者の僕には、心地よい。

欧米の論理を全て否定するわけではないが、著者が言うように、日本的情緒や美意識をいつの間にか我々は失ってきている。渋谷の若者、六本木の大人などその代表例。

我々の先祖は、本当に素晴らしい美意識を持っていた。戦後、マッカーサーに愚民にされてしまったのは、非常に悲しい。

読んで面白い本だけど、別に、こういうことを思っている日本人は、腐るほどいるのでは。たまたまこの著者が書いてみただけだね。まあ、早い者勝ちって訳だ、世の中は・・・。

国家の品格
藤原 正彦 (著)
出版社: 新潮社 ;
ISBN: 4106101416

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2006
06,26
21:07
『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』 梯 久美子
CATEGORY[書]
FI2621626_1E.jpg昨年、かさんからいただいた本。ブックカバーをしたまま本棚に並べていたので、読むのを忘れていた。

読み始めたらはまってしまい、夢中になって読んだ。硫黄島での日本軍とアメリカ軍との地獄の攻防は、映画や他の本で漠然とは知っていた。しかし、硫黄島での最高責任者、栗林忠道については、良く知らなかった。栗林が、日本よりアメリカでこんなにも有名だということも。

こ の本で思い知らされるのは、硫黄島での悲惨な出来事の記録より、手紙の持つ力だ。栗林が家族に宛てた手紙がたくさん残っていて、それを読んでいると、会っ たこともない、まして生きた時代も違う栗林に接しているかのようだった。栗林の細やかな配慮ある文章のせいでもあるのだが、言葉の持つ魔力のようなものに 心を奪われた。

太平洋戦争の最激戦地、硫黄島から家族に宛てた栗林の手紙は、妻の水仕事でのあかぎれの心配や庭の手入れのことが書かれて いる。水も食料もなく、灼熱と硫黄で咽返る洞窟の中で、明日をも知れぬ運命の男の手紙とは到底思えない。戦時下で、軍人として生き、その職務を全うしなが らも人間であり続けたこの栗林という男、タイムマシンがあってもし会えるなら、会って話しを聞きたい。そんな思いにかられた。

僕は、日本 が平和な時代に生きているけど、あの戦争の時代を生きた人々と比べて、どちらが人間的だろうかとふと思ってしまう。何年生きたかより、どう生きたか。そち らの方が重要だと思う。あの時代の生き方、運命とかそいうのではなくて、時代時代の生き方というのを痛切に思い知らされた。しかし、そうするとニートとい うのも時代の生き方なんだろうか?

この硫黄島の戦い、今年映画化される。クリント・イーストウッドが映画化するのだが、アメリカ側から見 たバージョンと日本側から見たバージョンの2作が製作されている。栗林の役は、渡辺謙が演じる。なんとなーくイメージが違うけど、ハリウッドに名が通る役 者は、彼だけなのだろう。

戦時中の人々の生活、想い、愛、悲しみ、青春・・・、ステレオタイプ的なイメージをこの本は、払拭する。

散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道
梯 久美子 (著)
出版社: 新潮社 ;
ISBN: 4104774014 ; (2005/07/28)

栗坊の本棚へ

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2006
05,22
23:47
『写真で読む 僕の見た「大日本帝国」』 西牟田靖
CATEGORY[書]
FI2572079_0E.jpg昨年の夏に発売された『僕の見た「大日本帝国」』の姉妹版かな? 前作を読んだ時、もう少し写真が見たいなあと思っていたら、文字通り「写真で読む」版が今年になって発売された。しかし、ただの写真集ではなく、新たに書き下ろされており、読み応えもたっぷりだ。

僕も、一応、旅好き(西牟田さんの前では、恥ずかしくて言えないが・・・)なので、いろんな所を旅したいと思っている。でも、この本に書かれた彼の旅路は、恐らく行けない?行かないだろうなあ。ある意味、羨ましくもあり、嫉妬さえ覚えてしまう、そんな旅だ。

西牟田さんの旅は、かつて日本だったことがある場所の旅だ。サハリンに残る鳥居から太平洋の島々まで、大日本共栄圏を行く。興味深いのは、かつては同じ日本統治下だったのに、国によって今の日本に対する思いがまるで違うところだ。親日的な場所、反日的な場所、表面は優しいが内面を見せてくれない場所、様々だ。

全てが反日的かと思うと、墜落する飛行機から脱出せずに村を守ったとして、飛行士が祀られている台湾の村があれば、731部隊など日本の悪行をこれでもかと見せつけ展示する博物館もある。壊された神社建築の跡、あえて残すことで過去を忘れない象徴とされた建物、中途半端に壊してさらされている建築など、本当に様々で、そのそれぞれにその国の人の感情が垣間見れる。

731部隊の博物館を訪れたり、竹島を巡る韓国人群集のフェリー・ツアーに単身乗り込んだりと、到底僕にはできないつらい旅へ、西牟田さんは出かけて行く。

もともと文字を持たなかった奥地の民族は、日本語に好意的な人もいて、今も日本語で看板や表札を出していたりする一方、中国や韓国など既に独自の文化を謳歌していた民族には、日本化されることへの抵抗があったのは、至極当然だろう。

東京がつまらん近代建築になっていくなか、中国や台湾には、威風堂々とした日本の大建築が残っている。一方、跡形も無くなった神社、そうした写真もこの本には、満載だ。

朝鮮半島には、朝鮮戦争があり、中国も文化大革命があった。それでも、それより前の日本との戦争の傷跡が今も双方の心に残っている。理解して未来に進む、そのためのヒントが、この本にある。

写真で読む 僕の見た「大日本帝国」
文・写真 西牟田靖
情報センター出版局
ISBN:4-7958-3123-8

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2006
05,22
22:49
『三人噺-志ん生・馬生・志ん朝』 美濃部美津子
CATEGORY[書]
FI2571942_0E.jpg志ん生を父に持ち、馬生、志ん朝のお姉さんである美濃部美津子さんの手記。戦前、戦中、戦後の貧乏だけど心は豊かだった家族の姿が温かく、可笑しく綴られている。

名人、志ん生の破天荒だけど憎めない人生に微笑ましくなってしまう。本当の芸人だったんだろうなあ。3人ともただの名人ではなくて、芸に対しては、とても努力の人だったというのも伺えた。

文章は、美津子さんが語りかけるように書かれており、直に話しを聞いているような感じになる。読んでいると、本当に三人が既に故人であることが信じられなくなる。遠い時代もまるで昨日のことのよう。夏の浅草演芸ホール、住吉踊りを観にいけば、ひょいっと志ん朝師匠が出てきてそうだ。

貧しいけど楽しく幸せな生活に微笑ましくなるが、やはり3人が亡くなっていく下りは、切なく、悲しくなってしまう。

志ん生は、さすがに僕らの生きる時代とは違うが、志ん朝のいない現代は、心にぽっかり穴の空いた寂しさがある。

三人噺-志ん生・馬生・志ん朝
美濃部美津子 扶桑社 (今は、文春から文庫も出ているみたい)
ISBN 4-594-03722-4

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1148/『三人噺-志ん生・馬生・志ん朝』 美濃部美津子
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2006
05,01
22:02
『金馬のいななき 噺家生活六十五年』 三遊亭金馬
CATEGORY[書]
FI2521695_0E.jpg金馬師匠の芸歴65年を振り返った本。これは、金馬師匠個人の歴史というより、戦中戦後の日本の芸能史の一つ。文体も金馬師匠が語りかけているようで、と ても優しさに溢れている。戦前の下町の賑やかで楽しげな風情から、戦中だけどどこかしらほのぼのとした人々の生活、戦後のお笑い三人組で大人気になる過程 は、本当に波乱万丈だ。人生は、何が幸いするか本当に分らない。何でもやるのがいいんだねえ。

てんぷくトリオやトニー谷、話には聞い たことがある東宝名人会や人形町末廣亭、他にも東京にあった寄席や劇場の面影が、知らないのに懐かしい。若くして事故で死んでしまった伝説の師匠、さらな る飛躍が期待されつつも病に倒れた師匠には、切なくなるとともにこれが人生なんだなあとしみじみしてしまう。

金馬師匠と先代の金馬師匠、先代の小さん師匠の会話には、抱腹絶倒。どちらも実際には、知らないけど、その人柄、面白みが伝わってくる。

写真もたくさんあって興味深い。金馬師匠と奥様とのなりそめも映画のようにロマンチック。戦中、戦後の東京、寄席の姿にへえ、へえと頷きながら、金馬師匠と愉快な噺家さんとの会話に大笑いしてしまう。

落語ファンならずとも必読。とっても読みやすく、また温かい気持ちになれる。


『金馬のいななき 噺家生活六十五年』

税込価格 : \1,995 (本体 : \1,900)
三遊亭金馬
出版 : 朝日新聞社
ISBN : 4-02-250173-1

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1182/『金馬のいななき 噺家生活六十五年』 三遊亭金馬
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2006
02,03
21:16
『オールフライトニッポン』 柳家三太楼・柳家三之助
CATEGORY[書]
FI2281274_0E.jpg噺家さんが書いた飛行機の本。噺家さんだけに喋りたおしている読むラジオだ。「オールフライトニッポン」、略してAFN。それがロゴマークになっていて、本当にラジオ局みたい。

乗 り物好きの噺家、三太楼師匠と我らが三之助さんが、パイロットや整備士に突撃インタビューをしている。飛行機マニアと業界人、そのため会話は、専門用語の 嵐なのだけれど、非常に充実した脚注が付いているので、知らず知らずに航空用語に精通してくる。そして何故か、落語界にも詳しくなる。えー、こんな用語に 脚注?と思うこともあるが、読んでみるとこれが面白い。三之助さんがウィットに富んだ面白いことをたくさん書いていて楽しいのだ。

最初の頃は、知っている専門用語も多かったが、後半のクライマクッスは、聞いたことないテクニカル・タームの応酬で、脚注も超充実! 笑ってしまうほどのボリュームたっぷり、サービスたっぷりだ。

読むラジオ、全部会話だから読みやすい。噺家が話しているから面白い。いやいや、パイロットも整備士も負けずに面白い。それにしても、読者より著者の方が楽しそう。(笑)

ドラマの「Good Luck」ってたまにしか観てなかったけど、キムタクみたいに、あんなに煙草を吸うパイロットっているのかなあ? いないと思うけどなあ。

本文もさることながら、脚注にも思わずプッと吹いてしまう。この本読んで飛行機に乗ったら、滑走路に降りるルートが気になるはず・・・。

「オールフライトニッポン」 風濤社刊
定価1400円 柳家三太楼・柳家三之助著
ISBN: 4892192740

三之助さんのブログでこの本ができるまでの過程が逐次報告されていて、それも面白かったね。

ざびさんのブログのレビューも読んでね!

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1265/『オールフライトニッポン』 柳家三太楼・柳家三之助
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2005
11,11
22:35
『あったかもしれない日本―幻の都市建築史』 橋爪 紳也
CATEGORY[書]
幻の建築史を紹介する異色の本。戦時下、幻となった東京万博と東京オリンピック、丸の内や霞ヶ関の最初の大計画など、当時の設計図や完成想像図からそのあったかもしれない建築の歴史を辿る。

現 在の月島、勝どき、晴海は、戦時中、一時開催することが決まった東京万博の開催地だった。開催地への入り口となった勝鬨橋のみ完成して現存する。それが以 外は、机上の楼閣となった。東京万博は、チケットも売られ、ポスターあちこちに貼られた。そのポスター・デザインも本書は、紹介している。台場や横浜も会 場候補だった。

東京駅前の設計図、万博の会場図、甲子園球場の最初の設計図など、当時のデザインを頭の中で立体化し、とても素敵な想像力が働く。

ロンドンのビッグ・ベンにそっくりな東京市庁舎、戦時中の大陸の開発に向けた壮大な大東亜の建築群イメージには、圧倒される。などなどなど、昔の人のデザイン力、もしこれが具現化されていたら、今の日本は、どうなっていただろう。

とにかく、いろんな想像力が広がって楽しい。あったかもしれない風景を頭の中に作りだす、これは、とっても好奇心を刺激する、脳内旅行だ。

あったかもしれない日本―幻の都市建築史

ISBN:4314009985
紀伊國屋書店 (2005-11-09出版)
橋爪 紳也【著】
販売価:¥2,310(税込) (本体価:¥2,200)

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1653/『あったかもしれない日本―幻の都市建築史』 橋爪 紳也
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2005
10,28
20:13
『江戸ソバリエ』 吉田 悦子、神田雑学大学、藤村 和夫
CATEGORY[書]
先日、みつまさの会でお知り合いになれました吉田悦子さんの本「江戸ソバリエ」を買ってきました。この本、すごく面白いです。実際のソバリエ講座からの蕎麦の薀蓄がとっても楽しいんです。ソバリエの認定制度ができた経緯も、これでよく分かりました。単に、蕎麦に関する勉強をするだけでなく、実際に蕎麦を打ち、そして多くの蕎麦屋へ行って蕎麦を愛で、そこで店主に取材するという、なんともすごいカリキュラムです。ソバリエのなられた方の蕎麦屋レポートを読むと、本当に楽しくかつ真面目に勉強されているのが伝わってきます。

また、吉田さんがモデレーターをされた蕎麦のパネル・ディスカッションも採録されています。なんと、500人も観客が集まったのだそうで、蕎麦好きの方は、多いんですねえ。ディスカッションに参加しているのは、都内の有名な蕎麦屋の店主です。お話は、とっても面白く、蕎麦って本当に奥深いですなあ。

江戸ソバリエ―蕎麦を極めるソバのソムリエオフィシャル・ハンドブック
吉田 悦子、神田雑学大学、藤村 和夫
価格: ¥1,365 (税込)
出版社: マキノ出版 ; ISBN: 4837670245

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