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2011 12,10 22:25 |
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今やノーギャラでも出たいという俳優続出の名匠にまでなったスティーブン・ソダーバーグの新作。群像劇でそれぞれ出番は短いのに、大スターが大挙として出演している。それにしても、毎回毎回違った作風の映画を演出するものだ。
今回は、ウィルスに侵されてゆく世界を描く。アクション、エンターテイメントな『アウトブレイク』(これはこれで娯楽作として傑作だけど)に比べるとまるでドキュメンタリーのよう。恐ろしいまでのリアリティーだ。こういう時、人間ならこんな行動にでるだろうなと、どんどん引き込まれて行く。それを可能にしているのが俳優陣の演技だ。圧巻は、ケイト・ウィンスレットとグゥイネス・パルトロー。この二人の演技だけでも見る価値あり。良い役者が出ているとそれだけで映画は、ものすごいパワーを持つ。 往年の映画ファンには懐かしい、エリオット・グールドも出ている。ただ、エンドクレジットを見るまで気がつかなかった。(笑) ものすごくドラマチックな展開はないけれど、忍びよる見えない恐怖の演出には唸らされる。 栗4つ。ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン9にて。 |
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2011 12,08 20:19 |
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これは、心に染みたなあ。今回の川谷拓三映画祭で一番楽しみにしていた作品だ。ちょっとフィルムの状態が良くなかったけど、かえってそのレトロな感じもいい味になっていたかも。
僕もついこの間までは、毎年映画館で100本以上映画を見ていたので、拓ボン演じるダンさんの気持ちはすごく分かるねえ。正直劇中の浅野温子よりも川谷拓三に恋しちゃう。 思わず苦笑しちゃうくらい微笑ましい『雨に歌えば』のオマージュのシーンは、拓ボンだから許しちゃう。他の俳優がやったら許さないって感じか・・・。(笑) 舞台になった沼津の映画館とかあの喫茶店とかまだあるのかなあ。ロケ地をふらっと旅してみたくなった。 ダンがシューマのために取ったラストの行動は、友情を超えて狂気の沙汰ではある。されど映画が生き甲斐で、それしかない孤独な男の寂しさが投影され、胸が締め付けられる。 ダンの過去が明かされる後半、この映画は、川谷拓三だからこそ成り立つことが分かる。彼以外のキャスティングはありえない。彼だからこそできた映画だな。 オープニング、街を失踪し映画館を目指すダン。映画ファンならこのオープニングの場面だけでノックアウトだろうな。 映画が大好きな人たちによる、映画ファンのための映画。 栗4つ。銀座シネパトス1にて。 終演後、ロビーに出たら仁科貴さんがいらしてた。それもジーンときちゃった。 |
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2011 12,08 18:00 |
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未見の作品がスクリーンで観られる嬉しさよ。おまけに拓ボン主演!
一般映画初主演を飾った前作に続き、再び主演の拓ボンだよ。こうした役って合うよなあ。そういうイメージなんだろうけどねえ、実は、「トラック野郎」では二枚目だったりして、本来はすごくかっこいいと思うよ。この作品でも下品だけどユーモアあってかっこいいけどね。 それにしても河内の人たちってこんな風に描かれて怒ったりしないのかなあ?心が広いんだなあ。 有名な「河内のオッサンの唄」をベースに、日常会話も喧嘩腰みたい、男も強いけど、さらに輪をかけて河内女は強いんだねえ。 一本気でみんなのリーダー役の拓ボンがかっこいい。 そして、最後の方に出てくる篠ひろ子がこれまたかっこいい。 内容は、強引すぎるけど、昔の横浜の風景などが懐かしく、またスクリーンではなかなか観られない貴重な機会だったなあ。 栗3つ。 銀座シネパトス1にて。
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2011 12,03 23:50 |
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少女時代のリリアンとジュリアの友情、大作家ダシール・ハメットとの共同生活、作家としての成功と挫折、忍び寄るナチスの影と多くの要素を取り入れながらもそれぞれが驚くほど融合し、互いに共鳴して一つの物語として紡がれている。人生のドラマとしても、大人のラブ・ロマンスとしても、そしてサスペンス映画としても良くできている。 圧巻は、ナチス・ドイツに支配されたベルリンへ単身乗り込むユダヤ人のリリアン役のジェーン・フォンダとジュリア役のヴァネッサ・レッドグレーブの演技。本当にものすごい過去と困難を乗り越えて再会したような、映画史上最高の名場面の一つだろう。どうすればこんなすごい演技ができるのか、人間が表現できる最高のものの一つがこのベルリンのカフェのシーンにある。 ジェーン・フォンダは、この映画の演技と、『チャイナ・シンドローム』の演技が一生忘れられないなあ。 戦争によって引き裂かれてゆく友情、自分さえよければ良い人間たちの中で信念を貫き通す人々、子供の頃初めてこの映画を観た時の衝撃は、今も鮮明だ。 オープニング・シーンの構図も秀逸。栗5つ。 午前10時の映画祭 TOHOシネマズみゆき座にて。
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2011 12,02 21:50 |
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ジョージ・ハリソンの生涯を追ったドキュメンタリー。ビートルズ好きにはたまらない内容だ。というわけで僕にとってもたまらない。
インタビューで出てくる人たちが皆すごい。向こうのスターたちってのは、結構言いたい放題だね。またよく喋るねえ。元仲間のポール・マッカートニーの話は普通だったけど、リンゴは良かったねえ。なんかリンゴが一番人格者に思えたよ。ただ、リンゴとフィル・スペクターがなんか「ラ・カージュ・オ・フォール」みたいになってたけどねえ。 それとインタビューの聴きものは、やっぱりエリック・クラプトンだねえ。親友なんだけど、ハリソンの女房パティを略奪しちゃう、まあ有名な話だけど、その辺もオープンに話していた。 「モンティ・パイソン」系でいうと、エリック・アイドルがテレビで観ていた頃より体積が二倍になっていてびっくりした。年月というのはいろんなものを変えるのだね。 確かにビートルズ時代、また解散後「オール・シングス・マスト・パス」は大ヒットしたものの、やはりポールとジョンの影に隠れていた印象がある。しかし、良い曲いっぱいあるね。映画の中でもたくさん流れるけど、もっと聴きたいと思った。 前半後半と合わせて3時間半あるけど、あっという間だったね。58年間の人生とは思えないくらい。いろんなことがつまっている。多くの人は、100年生きたとしてもこんなに充実しないよな。まあ、つらいこともたくさんある波瀾万丈な人生であるけど。一度セレブになると、集まってくる人々も超セレブ。次々と画面に現れてくる面々がなんともすごく、それらを含めた記録映像としてかなり貴重だと思う。 ただ出来としてどうかというと、ちょっと物足りない。時系列に追っただけで、もうすこし何かが欲しかった気がする。 近くにいたカップル。年配の男性が無理矢理恋人の女性を連れて来ていたが、ビートルズに何の関心も無さそうなその女性は、終始退屈そうだった。画面に出てくる人もほとんど知らない感じで、そういう人にはつまんないかもね。 かなり、ターゲットがしぼられる映画だとは思う。興行側もそれは分かっていて当初2週間の限定公開だったみたいたけど、ヒットしているのでもうちょっと上映するみたい。しかし、一日2回しか上映できないから、そもそも2週間じゃ、少ないよねえ。 栗3つ。ハリソン好き、ビートルズ好きなら必見。 角川シネマ有楽町にて George Harrison: Living In The Material World
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2011 11,18 22:24 |
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デビッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーンズの監督第2作。デビュー作「月に囚われた男」ほどの世界観と切なさには及ばないものの、今年の映画の中ではなかなか見応えがある。原題は、「Source Code」。シカゴで起きた列車事故で死亡した乗客の一人に、主人公が転送され犯人を見つけ出すというもの。死亡した人の記憶は、8分間残存しており、そこにプログラムで入り込む。「マトリックス」に近い世界観で、主人公が体験するのはすべてプログラムのバーチャル・リアリティーということだ。
タイム・トラベルでないので、実際の乗客は既に死んでおり助けることはできない。物語のフォーカスは、次なるテロを防ぐための犯人探しだ。 繰り返し同じ8分間を体験する、その中で恋に落ちるというプロットは、過去にない訳ではなく、その意味で斬新ではないが、なかなかに魅せる脚本で最後まで飽きない。 アクションとしても、サスペンスとしても良く出来ているが、最近のアメリカ映画に多い、家族愛や人道主義へのお涙ちょうだい的なエピソードの挿入がちょっと辟易。主人公の悲しさや人生の心残りを入れ込みたかったんだとは思うけど、どうしても伏線の無理矢理感が否めない。 「映画通ほど騙される」というキャッチコピーだったが、正直始まってすぐ(始まる前から?)、装う通りの展開となる。それほどの驚きは無いし、用意されているラストのどんでん返しも予想の範囲内。最後にもっとすごいものを期待しすぎちゃったね。 栗3つ。ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン6にて。 |
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2011 11,12 23:19 |
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抜けているダメ男で極道を気取っているけど、優しさが抜けきれない、こういう役をやるとピカイチだなあ、拓ボンは。そんな拓ボンの一所懸命なところと笑顔を見ているだけで癒される。 出演者が楽しんでいる感じが面白い。夏八木勲のブッとんだキャラ設定は「動」の魅力、菅貫太郎のヤクザの親分は、インテリ風で「静」の魅力。 室田日出男ですら、かっこいいと思えてしまうラストの夏八木との一騎打ちは、ドリフの大爆笑的な結末が待っている。 極道ものなのにホンワカしている不思議な映画。拓ボンの魅力がスクリーンに溢れている。クライマックス(?)の志賀勝との対決(笑)は・・・。栗3つ。 銀座シネパトス1 「生誕70年 川谷拓三映画祭」にて。
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2011 11,12 22:53 |
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子供の頃テレビで観たことあるけど、スクリーンで観るのは初めて。また、結構話を忘れていたので、初めて観たような新鮮さがあった。前半は、結構ドタバタ喜劇調だったんだねえ。おいそれはないだろう的な突っ込みどころ満載だけど、楽しめたなあ。
主役は、渡瀬恒彦なんだけど、圧倒的な印象を残すのは、やっぱり川谷拓三なんだよねえ。以前観た時も、拓ボンが人質の子供をバスの窓から小便させるシーンは覚えていたなあ。 悪人だけど根は優しくていい奴みたいなのは、川谷拓三の真骨頂だ。暴力的だけど、ところどころで人間の優しさを垣間見せる。 曲者なのは、実は被害者。善人振りながら、己の欲のままに真実を隠して知らんぷりする。単なるアクション映画ではないラストが用意されている。できれば、もうちょっと上映時間を長くして、とんでもない乗客たちの過去をさらけだす会話とかあればさらに面白かったと思うんだよねえ。 栗3つ。こんなにパトカー壊して大丈夫なのって心配になるくらいのカーチェイスだった。(笑) 銀座シネパトス1 「生誕70周年 川谷拓三映画祭」にて
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2011 09,03 23:06 |
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『LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語』という映画を観てきた。この作品は、リドリー・スコットとトニー・スコットの兄弟の会社がプロデュースしたドキュメンタリーで、2010年の7月24日にYouTubeに投稿された映像を編集したものだ。寄せられた映像の投稿は、8万本で約4500時間。それが90分の作品になっているんだけど、まあ編集が見事だった。
何でもない一日、ある者はこの世に生まれ、ある者は働き、ある者は旅をし、ある者はただ徘徊し、ある者は笑い、ある者は泣き、ある者は踊り、ある者は愛し合い、ある者は死ぬ。およそ、世界中のあちこちで日常起きているこれらの出来事が何故かとてもドラマチックである。何でもない日が毎日綴られて、それが人生なんだとしみじみとする思いがあった。 YouTubeの映像だから素人っぽいものが多いのかと思ったが、投稿にはプロやアマチュアのカメラマンのものが多く(そういうものを選んだのかな?)、美しい映像あり、はっとするアングルがあり、また目や表情の捉え方も映画のようでもあった。もちろん素人の微笑ましい映像もたくさん使われている。 何でもない一日の市井の人々の生活に、この地球の文化の多様性を感じた。 上映劇場は、こちら。何故かユナイテッドシネマが多いな。 栗4つ。ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン11にて。 |
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2011 09,03 20:38 |
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BBCの動物ドキュメンタリーのクオリティーはものすごく高い。特にさまざまな角度からの解説も加えたアッテンボローのシリーズには驚愕し、感動した。同じBBCものながら映画版は、かなりのダイジェスト版になっており、地球上のあらゆる場所、多くの動物を扱っているだけに一つ一つのパートが短く全体的に散漫の印象だ。どこかで観たことある(というかアッテンボローのシリーズではもっとすごい映像を観た)ものばかりで新しいものや、すごいと思うものは少なかった。映像の美しさでも過去の作品に劣る。 何匹目のどじょう?残念な出来。そろそろ別の視点を考えたいね。栗2つ。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。 |
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