2017 03,15 23:36 |
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三之助師匠の独演会「三之助をみたかい?」も今回で50回目。二ヶ月に1回だから、年数の割には回数は多くはないのだが、やっぱり節目の回ではあるね。途中まで皆勤賞だったのだけど、それでも50回中47回来ているから、一番通っている落語会であることは間違いない。
常連の顔ぶれも初期の頃とは大分変わってきていて、そういう意味でも自分は古株なんだなあ。(笑) で、50回だからと言って、何か特別なこともなく、まあ、それがこの会なんだけど、いつもとおりに始まり、いつもとおりに終るのだ。 朝之助 「壷算」 三之助 「長屋の花見」 三之助 「蒟蒻問答」 朝之助さんの途中から入場。一力さんが朝之助さんになったのね。 「長屋の花見」で一足早いお花見体験。これ毎年恒例。 ネタおろしは、「蒟蒻問答」。主役は、偽坊主と思わせておいて、クライマックスは蒟蒻屋の親分が持っていく。まあ面白いのは、クライマックスの問答より、偽坊主と寺男の掛け合いだよなあ。のんびりとした時代の人々の生き生きとした生活がよく出ていた。 さて、50回目の節目の回ということで、第一回をチラシで振り返ってみよう。 場所は、お江戸日本橋亭。ゲストあり、生お囃子ありで、なんとも豪華。師匠も初々しですな。 僕は、この時、正楽師匠にハリー・ポッターを切ってもらいました。懐かしいなあ。 さて、第100回には何か考えるかね? |
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2017 01,23 23:18 |
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日暮里サニーホール コンサートサロンでの柳家三之助師匠の独演会。 小はぜ 「提灯屋」 前回に引き続きゲストは、小はぜさん。二つ目になったばかりだけど、積極的にいろんなネタに挑戦している感じ。前半の読めないチラシの回し読みの場面は、それぞれのキャラクターの表情や個性が出て来るといいよねえ。 三之助 「富久」 この会では、珍しくネタ出しのネタおろし。長い噺だから今日は一席ね、ということだが、長いまくらをふらなければ十分二席できるけどねえ。(笑)まあ、この会は、師匠ゆずりの長いまくらを楽しみにしているお客さんが多いから・・・。 「富久」、好きな噺なんだよねえ。短い間に、人生の頂点とどん底が次々と現れる。その度毎の感情が浮き沈みする主人公の描写がなんとも言えない。人間って、人生ってこういうことだよねえと、落語の奥深さを感じさせる噺だな。 一席だから早く終るかなと思いきや、いつもと変わらない時間に終って、それから打ち上げ。あれ、暫くネタ出しするんじゃないと師匠に詰め寄ったら、「言い忘れた、次回は、『蒟蒻問答』だよ」とのこと。お楽しみに! |
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2016 11,15 23:39 |
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チラシからは、もはや何のイベントか想像するのが難しいが、落語会だ。どこにも落語と書いてないけどね。(笑) 小はぜ 「たらちね」 三之助 「千早振る」 三之助 「猫の災難」 小はぜさんは、はん治師匠のお弟子さん。今月二つ目になったばかり。堂々としていて、良い感じ。「たらちね」は、落語初心者にもお馴染みの有名なネタだが、サゲは現代人にはかなり分かりにくい。よくよく考えるとかなり面白いけどねえ。 三之助師匠、まくらで先日行った鳥取の酒や料理が美味しかったと。正直、美味しいものがあると知らなかったので驚いたと話していた。僕も随分前に鳥取に初めて行った時、料理の美味しさと酒の旨さに喜んだ。君司という日本酒、美味しかったなあ。 「千早振る」も「猫の災難」も三之助師匠で何度も聴いているけど、面白いねえ。知ったかぶりも酒飲みのお調子者も魅力的なキャラクターになっている。 さて、次回はネタおろしで「富久」をやるそうだよ。個人的には、ネタ出ししてくれた方がありがたい。好きなネタなら是が非でも行こうと思うし、何をやるか分からない楽しみは寄席に求めればいい。「鼠穴」とかは、いきなりやられても困るよねえ、こっちにも心構えが必要(笑)だから、ネタ出しされている方がいいなあ。 「富久」は大好きなネタなので、絶対に行く! |
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2016 10,29 17:18 |
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このところ土日出勤が多く、久しぶりのこちらの会。やっぱり、談幸師匠の落語は、素晴らし過ぎて幸せな気分だなあ。楽しくて楽しくてたまらない。
前座は、昇市さん「桃太郎」と幸之進さん「たらちね」。 談幸師匠は、「居残り左平次」と「淀五郎」。 僕が落語を聞き始めた30年前は、結構「居残り左平次」をかける噺家さんいたけど最近は、なかなかお目にかかれない気がするなあ。就職して品川のお客様を担当していた時、昼食に旧東海道の近くによく行ったけど、この落語に名前が出てくる鰻の荒井屋があって、ここかあと一人しみじみした想いになったなあ。談幸師匠の左平次は、畳み掛ける長台詞と人の心にすっと入って来る性格の良さが見事に調和して、ああ、こんな人なら誰しも好きになってしまうよなあと脱帽。サゲは、「裏を返す」。 談幸師匠の「淀五郎」を聴くのは4回目か5回目くらいかなあ。でも何度聴いても惹き込まれちゃう。一喜一憂する淀五郎が可笑しくてしょうがない。また別の落語「中村仲蔵」を知っていると中盤のやり取りもしみじみとした味わいが深まっていいよねえ。 久しぶりのボンボンブラザースも変わらぬ魅力で楽しめた。でも、やっぱり時の流れを感じちゃったなあ。 |
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2016 09,14 23:55 |
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日暮里サニーホール コンサートサロンで恒例の落語会。
ろべえ 「鈴ヶ森」 三之助 「黄金の大黒」 三之助 「景清」 喜多八師匠の「鈴ヶ森」は、素晴らしいものだったので、上手く引き継いでもらいたいなあ。 三之助師匠の両ネタは、随分久しぶりに聴く。前者は、人間の可愛らしさが上手に出ており楽しい。後者は、人間のエゴの中なかに一筋の優しさを見いだす。落語っていいなと感じさせてくれる高座だった。 この会の名物、三之助師匠の長い長いまくら。今回もいろんな話が飛び出して、会場完全撤退の5分前に終演。もう慣れっこだけど、いい加減この会場を貸してもらえなくなるのでは?(笑) 終演後、いつも利用していたお店が閉店してしまったので、お店探し。近くのお店を見つけて入る。なんか、前にも来たことあるなあ。店名は違ったけど、店内の造りに見覚えあり。翌日、マレーシアでの落語会のために早朝旅立つ三之助師匠と常連のお客さんとほぼ終電まで打ち上げ。師匠はじめ、みんなタフだなあ。 |
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2016 08,19 17:49 |
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夏の旅行から戻っても、まだ休みをとっていたので、あの美術展へ行こう、あの落語会へ行こうといろいろ画策していたのだけど、天気が悪く、家を出ようと思ったらゲリラ豪雨があったりして、予定を全く消化できなかった。 今日は、朝から晴れ渡り、ようやく毎年恒例の浅草演芸ホールでの住吉踊りに出かけた。美るくさんがすごく落語が上手になっていて驚いた。 毎年思うけど、落語協会と落語芸術協会の噺家さんが出演されていて、本当に良いプログラムだと思う。今席は、たくさん出演者があり、短い時間で次々と演者が変わるので忙しないが、それもたまにはいいものだ。 さて、住吉踊り。ぼたんさんや時松さんとだんだんと若手が活躍する場面が増えているのが頼もしいね。だいたいにおいて演目や流れ、ボケと突っ込みどころも毎年同じなんだけど、不思議と同じだからこそ楽しめる。それがなくなってしまうと、今年はあのやりとりはないのかと逆に寂しくなってしまうよね。 それでも開催中のオリンピックに合わせて、新たなプログラムも追加されている。シンクロナイズドスイミングのパロディーがあり、志ん吉さんの見事なまでの逆三角形の筋肉美にはびっくりした。これは、ちょっと予想外ですごいなあと思った。あー、どうやったらあんな体になれるんだろう。落語の稽古の合間になにかトレーニングをしているのかな? そして、もう一人、予想通りの裸体をアピールしたのは、志ん陽師匠。こちらも大いに観客席を沸かせた。 住吉踊りの魅力は、複数人揃っての踊りが合わないこと。(笑)誰かが微妙にずれていたり、遅れていたり、全員の踊りのレベルがまちまちだということだ。まあ、それが面白かったり、愛嬌があったりして、寄席の踊りとして楽しめる。 それでも上手な人の踊りにはひき込まれる。皆子先生と志ん陽師匠の踊りは、いいなあ。腕や手の流れるようなしなやかな動き、でも止まるべくところでぴったと止まるその美しさは、ちょっと別格。 やっぱり、江戸の夏には、住吉踊りがなくっちゃね。 |
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2016 08,03 21:31 |
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久しぶりの金時寄席。仕事が忙しかったということもあるけど、この落語会開演が18時30分(開場18時)なので、サラリーマンにはつらい時間なのだ。ちょうど担当していたビッグ・プロジェクトが終わり、一息ついたのでようやく出かけることができた。
かな文 「やかん」 今日の前座さん。文左衛門師匠のお弟子さんだね。若くてフレッシュ、でも堂々とやってたなあ。 時松 「親子酒」 来春、真打昇進が決まった時松さん。三遊亭ときん、になるんだって。「ときん、ときん、ときん」と三回以上早口で言うと「金時」になるって。(笑) 酒好きの親父がだんだんと酔っぱらっていき、女房に酒をせびる様が滑稽でもあり、可愛くもあり、人間らしさがたまらないねえ。 金時 「佃祭」 僕はねえ、こういう人間万事塞翁が馬のような噺が好きなんだよねえ長屋の連中のおとぼけぶりや、女房の焼きもちの所謂落語っぽい話のなかに、ドラマチックな展開あり、人生を感じさせるところあり、また、今佃島の近所に住んでいるので、なんかこの噺好きなんだよねえ。 金時師匠は、男と女のちょっと艶っぽい良い話が上手だよねえ。 まくらで戸隠様の梨の話をしないと思ったら、サゲはその部分まで行かなかった。 文左衛門 「のめる」 今秋、文蔵を襲名する。強面だけど、こういうすっとぼけた噺をするとすごく可愛く見えるから不思議。表情や台詞の表現も細やかなんだよねえ。それほど大きなくすぐりもなく、噺の本質だけで観客を笑わせる技量の持ち主だね。 金時・文左衛門 対談 真面目でちょっと緊張気味の文左衛門師匠が面白かったなあ。 たまには、こういう企画もいいね。文左衛門師匠が、落語界に入って更正できて良かった。(笑) 秋の襲名興行は、ぜひ行かねばね。 金時 「真景累ヶ淵」より「豊志賀の死」 やはり、真夏は怪談だよね。前半は、ちょっと笑いも交えながら・・・。それが、後半の恐怖を盛り立てる。周りのおばさんたちがやけに怖がるので、それにびっくりしちゃったよ。 |
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2016 05,29 17:06 |
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いろいろあって久しぶりの志ん陽の会。会場が養源寺になってからは初めて来た。以前の場所より広くなって快適な感じ。 天井画がすごい! さん光 「新聞記事」 志ん陽 「釜泥」 志ん陽 寄席の踊り 志ん陽 「酢豆腐」 さん光さんって未だに甚語楼師匠のイメージがあったのだけど、そっか前座時代おじさんだった人が二つ目になったのね。鼻が志ん朝師匠に似ているって嬉しそうに言ってたけど、落語はやっぱり権太楼師匠に似てるよなあ。 志ん陽師匠の二席は、どちらもすっとぼけた奴らのオンパレードで笑っちゃったね。太目な噺家さんなんだけど、不思議と気障な優男をやると細面に見えちゃうから落語って不思議。(笑) 会場が広くなったので、志ん陽師匠の踊りを観るだけじゃなく、皆で踊ろうコーナーにして、踊りを教えてほしいなあ。 次回は、7月。Facebookのファンページ 志ん陽組合でも出演情報が入手できるよ。 |
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2016 05,18 23:59 |
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まあ、以前から時計を置く置くと言っておきながら、狼少年になっていたのだが、さすがの退出時間オーバーで、今回は猛省し、ちゃんと会場に時計が置かれていたよ。(笑) そして、その効果はちゃんと現れ、1席はいい感じのまくらの長さから落語へ。しかし、2席目のまくらで、結局色んなものを思い出し、思い出したらしゃべりだし、退出時間ぎりぎりではなかったけど、それでも15分前終演で、片付けをしたらあら、結局いつもとそんなに変わらなかったんじゃね? ろべえ 「お菊の皿」 三之助 「かぼちゃ屋」 三之助 「ねずみ」 ろべえさん、どことなく元気がないように見えたのは、今思えばこの日、喜多八師匠がお亡くなりになった翌日だったんだ。噺家さんのつらいのは、そういことがあった日でも、お客さんを笑わせなきゃいけないってこと。舞台俳優もそうだけど、こういう時はつらい職業だなあと思う。 三之助師匠の「かぼちゃ屋」は、僕が三之助師匠で一番最初に聞いた噺。これがきっかけで三之助ファンになったもの。愛すべき作品だし、この与太郎は、本当に憎めないいい味。 「ねずみ」も三之助師匠で以前聴いているけど、甚五郎と子供の掛け合いが毎度毎度楽しいねえ。こちらも愛すべき作品だな。 終演後、いつものお店「はなの舞 日暮里店」で打ち上げ。次回も予約しようとしたら、建て替えのため閉店しちゃうんだって。長年、何人で何時に来るか分からない我々をいつも快く迎えてくれて、時折差し入れしてくれたり、料理をサービスしてくれたり、雨の日は傘を貸してくれたりと、本当にお世話になっちゃった。このお店の女将さん素敵なんだよねえ。寂しくなるなあ。 |
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2016 05,11 00:15 |
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本当は3月の鈴本演芸場に行こうと思っていたが、仕事が忙しかったり、風邪をひいて一週間ダウンしたりといろいろあり、やっと国立演芸場での披露目に伺うことができた。
みんな、どんどん真打になっていくねえ。 たま平 「一目上がり」 駒次 「ガールトーク」 三平 「紀州」 笑組 漫才 と 南京玉簾 うん平 「長短」 金馬 「ちりとてちん」 口上 三平・うん平・ぼたん・正蔵・金馬 ペー 漫談 正蔵 「新聞記事」 仙三郎社中 太神楽曲芸 ぼたん 「佐々木政談」 披露興行のお楽しみは、口上。この日ばかりは、諸先輩方が温かく祝ってくれる。無礼講的な面白さが、見ていて本当に噺家さんの世界はいいなあって思う。ただ、披露興行が終れば一人前、互いにライバルなんだぞってところもひしひしと感じるね。 今日の主役、ぼたん師匠のネタは、「佐々木政談」だ。生意気な子供の描写が憎らしくもあり、可愛くもあり、それに翻弄される大人たちがいい味出ていた。本来なら憎たらしく懲らしめたくなる生意気な子供だけど、女性ならではの優しい眼差しが感じられた。 フィギュアスケートのプルシェンコ選手ラブなぼたんさん、なんとロシア語を習い始め、サンクトペテルブルク公演も決まったんだって。ロシア語でやるのかしらん? |
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