2012 10,15 17:17 |
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仁和寺まで来て、そう言えば桔梗屋さんがこの近くだったなと思い出し、ホームページで場所を調べる。なんともアバウトな地図が載っていた。(笑)妙心寺からの行き方はブログに出てたけど、仁和寺からは、とりあえず近所の中学校をヒントに向かう。一度曲がる場所が分からず通りすぎたけど、なんとか辿り着いた。桔梗屋さんは、西陣織のお店。西陣織を利用した様々な小物を制作されている。着物だけでなく、革などとコラボレーションした商品は、伝統を新しい形で伝えて行くのだな。
こちらのお店、安井さんという方がやっておられ、実は、以前メールのやりとりもさせていただいたこともあり、またfacebookでもつながっているので、お店の方に「安井さんでいらっしゃいますか?」、「はい、そうです」と自己紹介するものの、どうも話が噛み合ない。聞いてみると、僕が普段やりとりしていた安井さんは弟さんだそうで、お店にいらしたのはお兄さんとのこと。お兄さん曰く、「二人とも同じ顔をしています」とのことだった。 以前、ネットでこちらの角帯を購入させていただいた。素敵なデザインでかつ、リーズナブルな値段だったので思わず飛びついた。そしたら「もう品切れなんですが、お待ちいただけるなら織ります。」ということだったので、お願いして織っていただいた。それがこの角帯。 宝づくし帯。アップで見るとこんな感じ。 金糸が織り込まれているのが西陣織っぽいなあ。ピシッと硬い博多献上帯に比べると柔らかで上品な印象だ。 せっかく来たのでお土産に西陣織のテーブル・センターを購入。写真じゃ伝わないかもしれないけど、実物は本当に奇麗で手触りもいいんだよー。 こちらはアートモードで撮影。 絹だから、紅茶とかコーヒーをこぼすと大変だけど、敷くだけで優雅なティータイムになるね。 こちらは、丸いデザイン。どちらも本当に素敵。ヒラリー・クリントンがお土産に持ち帰ったそうだよ。 西陣織、素晴らしい! 桔梗屋 http://www.mono-kyoto.com/ |
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2012 10,15 16:39 |
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仁和寺は、大好きな寺の一つだ。立派なニ王門、国宝の金堂、門から金堂まで一直線の優雅な空間、五重塔、美しい庭、名高い御室桜と様々な魅力に溢れている。ニ王門は、同時期に建立された知恩院の三門、南禅寺の三門がともに禅宗の三門であったのに対し、平安時代の伝統を引き継ぐ和様で統一されている。個人的には、こちらの門の方が好きなのだ。 阿吽のニ王像 この空間がたまらにんだよなあ。 小さいながらも美しい朱色の中門。まあ、見るからに新しいけどね。ここを抜けると左手に御室桜がある。いつか桜の季節に訪れてみたいものだ。 重要文化財の観音堂 こちらも重要文化財の五重塔。高さ約36メートルで京都では、4番目の高さの五重塔だ。 国宝の金堂。本尊の阿弥陀三尊を安置する御堂。もともとは御所の内裏紫宸殿だったものを移築したもの。現存最古の紫宸殿で、当時の宮殿建築を伝える貴重な遺構だ。凛とした落ち着きの中にある優美さと上品なきらびやかさが素晴らしい。 閉門間近、全てのお堂を順々に僧侶たちが周りお経をあげていた。閉門時の日課なのかな。 重要文化財の鐘楼。鐘が壁で覆われているので、どんな鐘が釣られているのかが外からは分からない。 |
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2012 10,15 15:20 |
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2012 10,15 14:52 |
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2012 10,15 11:52 |
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銀閣で名高い慈照寺は、この銀閣寺垣を通って行く。その先にあるものを期待させる独特のアプローチが素晴らしい。 菱形の石畳も粋な意匠だ。 有名な銀閣の手前にある白砂を段形に盛り上げた銀沙灘や円錐台形の向月台は、創建当時のものではなく江戸時代の意匠らしい。まさに最初から設計されていたかのような調和だ。そして、月夜に白く輝くらしい。夜に訪れてみたいなあ。そしてこの銀沙灘、台風が来ても壊れないとのこと。随分頑丈に固められているのだね。 現在、慈照寺では「秋の特別拝観」を実施中。拝観料500円の他に追加で1000円必要だが、これは絶対に入るべし。時間も30分から40分ほど必要だが、もうあまりの素晴らしさに至福の時はあっという間に過ぎてしまうほどだ。特別なパンフレットももらえる。 まずは、写真の方丈(本堂)から。江戸中期の建造で、内部の部屋には、与謝蕪村と池大雅の襖絵がある。普段は、レプリカがはめらているのだけど、この特別拝観の時のみ本物に替えられる。与謝蕪村の襖絵は、「飲中八仙図」「山水人物図」「棕櫚に叭叭鳥図」の三作品が所蔵されている。特に「飲中八仙図」は、酔っぱらった仙人たちのユーモラスな姿が楽しい。 池大雅の襖絵は、「琴棋書画図」。中国が舞台でそれぞれの技芸を楽しんでいるが、掛け軸だけ富士山の風景と日本的なのが面白い。 もう最初の方丈だけで、感激してしまった。もっともっとこの部屋でゆっくりしたかったなあ。続いていよいよ国宝の東求堂の中へ。 こじんまりしているけど、創建当時の遺構で国宝の東求堂。慈照寺には、何度も来ているけど、この中に入るのは初めてだ。堂内には、足利義政公像が安置されている。「何事も夢まぼろしと思ひ知る 身にはうれひも悦びもなし」と読んだ人。政治家というより文化人だよねえ。天下を取り、何不自由ない生活をしているのにも関わらずこうした世の無常を歌う感覚はものすごいなあ。 日本最初の四畳半間取りは、ここにあり、今回書斎の書院飾りが再現されていた。襖を真ん中だけすこし開けると、そこには自然を借りた掛け軸になり、茶の湯のための水のせせらぎが大文字山から流れ、窓際の机に書道具七品が置かれていた。当時の記録資料から、置いてあった物の配置が再現されていた。なんとも風流で粋な計らい。筆置き、硯、文鎮、水差しなど当時の道具の再現が素晴らしい。配置がこれまた芸術的なのだ。 平成8年に再建された弄清亭には、奥田元宗の襖絵が。こちらは、色鮮やかで目にも眩しい。奈良の唐招提寺の東山魁夷の絵と双璧をなす美しさだ。もうすごすぎる。 高台からの眺めが素晴らしい。 この質素で渋い佇まいがたまらない。何度でも訪れたくなる、そしてその度変わらぬ姿を見せてくれるというのが京都の素晴らしさだ。 慈照寺の秋の特別拝観は、12月2日まで。 ちなみに、銀閣で有名な慈照寺、金閣で有名な鹿苑寺は、ともに相国寺の塔頭だ。ホームページのフラッシュ・バージョンがものすごく凝った作りだ。 |
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2012 10,14 21:27 |
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2012 10,14 12:34 |
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南禅寺は、たぶん京都で一番訪れているお寺だと思う。そもそも禅寺が好きなのと、昔はよく宿泊した都ホテルから歩いてすぐということ、今も地下鉄東西線が通って電車で行けるようになったこと、方丈庭園や襖絵が素晴らしい、など理由はいくつもある。 また普段から三門の上に登ることができる数少ないお寺の一つでもある。歌舞伎に出てくる石川五右衛門の気分になれるのだ。 今回は、入らなかったけど、塔頭の金地院も素晴らしい。 塔頭の南禅院の前に建つ琵琶湖疎水。今では観光名所の一つになっているし、煉瓦好きの僕にはたまらないが、そもそもお寺の境内にこうしたものを通すというのは、やはり明治の廃仏毀釈の影響なんだろう。鎌倉の円覚寺は、境内に横須賀線の線路が敷かれてしまった。共に禅寺だ。 円覚寺の方丈庭園は、小堀遠州作と言われ名高い。枯山水の流れの中を虎の親子が行く「虎の子渡しの庭」の通称で聞いたことがある人も多いだろう。龍安寺ほど人でごった返していることもなく、比較的静かに鑑賞することができる。 左甚五郎作と伝えられてる欄間彫刻。 こちらは小方丈の庭園の「如心庭」。 そして南禅寺と言えば、もう一つ狩野派の絵師の襖絵だ。「水飲みの虎」はじめ素晴らしい作品が多い。ところが・・・、 なんと、作品保護の観点からデジタル写真に置き換わっていた。確かに、作品の保護のためと言われればいたしかたないが、400年前に描かれた絵がそのままもとの場所にあって見ることができるというのが、京都を訪れる魅力の一つであることには変わりはない。前回、訪れた時には本物だったので、これからこうしたお寺が増えていくんだろうな。残念だけど、しょうがないのかねえ。 |
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2012 10,14 11:50 |
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2012 10,14 10:20 |
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朱色の鳥居が青い空に映える。周りの緑とも調和しているな。 100万人を越える大都市なのに、市内から山の稜線が見えるっていいよなあ。 参道の途中にある京都市美術館では、エルミタージュ美術館展が開催中だった。 美術館の前にちょうど鳥居が建っている。真下から見上げるとなかなかの迫力だ。 平安神宮は、平安遷都1100年を記念して明治時代に築かれたもの。なので、他の寺社と比べると京都の中ではかなり新しいものだ。平安京の大内裏の建物を8分の5で再現したもの。当時は、もっともっと壮大なものだったのだろうねえ。 建物は新しいけれど、朱色の柱に緑の瓦、白砂に青い空は、日本人の美意識の象徴のようだ。そして、この空、広いよねえ。高い建物が建てられないのは、住んでいる人には不便なこともあるかもしれないけど、この景観は守って欲しい。本当に美しい空間だ。 まるで、竜宮城。 360度、ぐるぐる平安神宮をどうぞ。 |
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2012 10,13 19:40 |
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