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2009 10,24 23:57 |
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中期も充実してたなあ。
今回は、広重の「東海道五十三次」と北斎の「富嶽三十六景」がハイライトって感じだったな。彼らの大胆な構図には、毎度驚かされるのと惚れ惚れしちゃう。そして、やっぱり実物と写真では、全然違うのだよねえ。色が鮮やか。 歌麿の手鏡を効果的に使った美人画から明治の浮世絵まで、まあバラエティに富んでいたよ。 個人的には、北斎の「駿州江尻」、有名な「神奈川沖浪浦」、そして「隠田の水車」に凍りついた。絵の前からなかなか離れられなかった。風と水という止まってはくれないものを彫刻のように絵に封じ込める、なんともはや圧巻だった。 あと、大江千里の百人一首の歌「月見れば 千々に物こそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど」を浮世絵にしたものも素晴らしかった。駕篭かきが、ふと空の月を振り向いて見ているのだけど、なんとも日常に中に風流があった時代だったのだあ。 Googleで大江千里と検索すると、歌人でなく、歌手ばかり出てくる。Googleは、風流じゃないなあ。 |
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2009 10,23 23:51 |
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田中絹代の特集中の京橋・近代フィルムセンターへ。今日は、「陸軍」を観る。並木座で何度か観ているのだけど、フィルムセンターの大画面で観られるのは嬉しい。
戦争で死ぬ軍人の死生観には、相容れないものがあるが、家族の団欒の風景は、温かくそして日本人が失った豊かさがある。 この映画は、戦意高揚目的で作られたが、そこかしこに反戦のメッセージが見え隠れする。当時、これが公開されたのが不思議なくらいだ。事実、監督の木下は、この映画公開後、戦争が終わるまで映画を撮れなくなったが・・・。 恐らく、当時の多くの人が抱いていた戦争に対する感情を東野英治郎演ずる男に投影させているのだろう。戦地に行った息子を心配したり、日本が負け るかもしれないなどを台詞を言わせている。実際、そうした声をあげる人がいて、それを押さえる意図があったのかもしれない。映画の中では、戦友の愛情の中 にそれらは諭されてしまう。 しかし、ラストにこの映画は、映画の持つ巨大にして崇高な力を剥き出しにする。凱旋行進を行う息子を追う田中絹代の名演と驚くほどリアリスティッ クなカメラワークに、涙がぽろぽろ溢れてくる。日本映画史上最高の演技の10分間だ。台詞を押さえ、福岡の街をラッパの音を頼りにさ迷う田中、そして当時 も多くの人の涙を誘ったであろう迫真の演技は、いつまでも胸に突き刺さって離れない。 栗5つ。映画は、力を持っている。 京橋・近代美術館フィルムセンターにて。
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2009 10,21 23:16 |
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このところ忙しくて平日のアフター5は絶望的な状態だったのだけど、今日は、幕張事業所で夕方会議があり、それに乗じて会社を定時に退社する。まあ、場所が場所だけに長引くとそれはそれでリスクを抱えてはいたのだけど。
で一路、日暮里へ。 松幸 「小町」
談幸師匠の落語を聴くのは、本当に至福の時だ。今夜も満喫。楽しかった!なんか右肩を前の方に傾ける仕草が師匠とそっくりでニヤニヤしちゃった。やっぱり似てくるんだね。 談幸 「代書屋」 まあ、これはさほど珍しい噺ではないけど、面白かったなあ。本当に二人別人がいるみたいだった。代書屋が一回だけをボケを返すところが大笑い。 談幸 「安兵衛狐」 これは以前に取り上げたものの中からのリバイバル。確かに、前も談幸師匠で聴いたことがある。でも愛づらか百撰じゃなくて、笹塚ファクトリーでだった。 この噺、まだ談幸師匠以外では、聴いたことがない。ただ、似た噺を上方で「天神山」として聴いた。上方では、狐との間に子供が生まれてしまい、もっとしんみり切ない終わり方だった。江戸のサゲは、ちょっと馬鹿にしすぎだよな。(笑) 偏屈、頑固の変わり者二人が、実はとってもいい人だったりするのが、この噺の奥深く人間を見ている良いところだな。 談幸 「遠山政談」 圓生師匠の口演の速記から起こしたと仰っていた。これは、初めて聴く噺。嬉しい。 しかし、噺は、とんでもなく残酷で、それをさらりと可笑しいものにしてしまう落語はすごい。残酷だけど、これも人間の成せる業、男と女どちらの感情も頷ける。 落語版「エレファント・マン」だな、こりゃ。 談幸師匠オリジナルの展開とサゲが用意されていた。 |
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2009 10,18 20:20 |
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若冲は、京都、相国寺 承天閣美術館で釈迦三尊像と動植綵絵全作展示の時観たのだけど、やっぱり改めて観て、その美しさにはため息ものだった。旧友と再会するような懐かしさ、あ の時と変わらぬ姿というのが良かったねえ。一応、ひとつひとつ観ましたが、ここが大混雑になるのは必至なので、人々がここにとどまっている間に第二会場 へ。 第二会場は、もう空間が芸術作品。過去に三の丸尚蔵館で観たことあるのも結構あったね。今回は、七宝焼きや硝子の巨大な壷の美しさに見惚れてしまった。螺鈿の蒔絵には、もう溜息のみ。美しすぎる。 川島甚兵衛の壁掛けには、思わず声がでちゃったよ。 1期は、11月3日まで。 総展示替えの2期は、11月12日からで、正倉院の宝物もやってくる。 皇室の名宝 http:// |
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2009 10,12 22:51 |
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銀座で映画を観た後、お江戸日本橋亭に向かう。みんな早いなあ、着いたらもうあまり席がなく、最前列右、龍亭睦月さんの隣に陣取る。
志ん坊 「穴子でからぬけ」 前座としては申し分ない。 一之輔 「明烏」 三之助さんと並び、現研精会の二大巨頭だな。くすぐりが多いのと、ジェスチャーが外人みたいなのが僕の趣味ではないのだけど、お客さんを楽しませるという意味では稀代のエンターテイナーだ。 今日は、かなり早口だったね。 こみち 「本膳」 今日は、ちょっと固かったけど、次代の研精会の担い手の一人だ。彼女の双肩には、大きな期待が圧し掛かる。今のところネタ選びが上手で、楽しめる。でも、なんか冒険も見てみたいな。 三之助 「甲府い」 正直、「また『甲府い』?」って思っちゃたんだけど、不思議とやっぱりのめりこんでしまう。明るく元気溌剌でパワフルな一之輔とは対照的に、落ち着いた風情と渋みがあるのが三之助だ。人物の表現が丁寧なので見入ってしまう。江戸時代に行った気がした。 夢吉 「身投屋」 彼もこみちさんと並んで次代の期待の星。まくらも上手だし、人を惹きつける魅力がある。容易に展開が予想できてしまうこの噺を、それを忘れさせてしまうほどの噺の運びがあるともっといいんだけどな。 市楽 「天災」 トリで緊張していたのか表情が固かった。終始、目から緊張が取れないので、表情が泳いでしまう。 今日の演者の流れで観てしまうと、正直、観ていてつらい。そろそろ発声方法なども工夫しないと言葉も聞き取り難い。笑いどころが豊富なこの噺の要 所要所で笑いが取れず、噺を上手に運べていない。場数が足りないのか、稽古が足りないのか、分からないが、力量の差が歴然と出てしまう。 ぶつかって、ぶつかって、自分の芸をぶつけて、切磋琢磨してほしい。がんばれ。 |
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2009 10,12 16:49 |
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好き嫌いは分かれるだろうね。単調なリフレインは、なかなかに忍耐を必要とする。 つっこみどころはたくさんあるんだけど、やっぱりこの映像と音楽には、心底酔ってしまう。どちらかというとワンシーン、ワンショットが好きな僕だけど、彼の短いカットと渋い音楽をあわせた編集には、グッとくる。 そして台詞だ。字幕を見ているだけだとつまらないが、英語とスペイン語がまるで旋律のようで耳に心地よい。また、深遠な台詞はそれだけで詩のように美しい。 ジョン・ハート、ティルダ・スウィントンの演技がグッときた。また、スペインが舞台というのが不思議な雰囲気を醸し出すのに成功している。 この映画は、ピンク・フロイドの音楽のように狂おしいまでのリフレインで、繰り返される人生のテーマの中にいろんなことを考えてしまう。 想像力への旅。そんな映画だ。 大好きなビル・マーレイをアメリカ人としてしまい、誇り高く奢れるものの象徴にしてしまったところがちょっと短絡的な感じがしてしまった。もっと深遠なるもの、または決着をつけない方が個人的には良かったかな。 工藤夕貴の演技は、名優陣の中で浮いていたが、日本語の台詞「宇宙に中心も端もない」というのは好き。 シネカノン有楽町2丁目にて。 フラメンコのシーンも好き。栗4つ。
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2009 10,11 20:06 |
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落語好きだと、吉原の描写とか遊女の日常を描いた作品に見入ってしまう。 江戸の日本堤の美しいこと・・・。今と全く違うねえ。 保存状態がとてもよく、どの絵も鮮やかな色と時代を経た風味がなんとも絶妙で本当に魅了された。 同じ版木を使っても色が時代で違うんだよねえ。 素晴らしいコレクションで、心が豊かになった。されど、ここまで変わってしまった江戸の姿、想像力でも補えなほどの変貌は、かなり残念だなあ。 中期、後期も忘れずに行かなくちゃ。 チケットの半券提示で2回目以降は、団体料金になるよ。 http:// |
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2009 10,11 19:56 |
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お江戸日本橋亭。会場についたら、NAHさんと一姫二太郎さんが。一姫二太郎さんと上方落語の会でお会いするのは初めてだ。
NAHさんから銭形平次最中をいただく。ごちそうさまでした。 今回は、文三襲名記念の会。 卯三郎 「ふぐ鍋」 初めて拝見。上方勢は、笑わせる、楽しませるということに関しては皆芸達者だ。 こごろう 「強情灸」 今日のチャンピョンだなあ。まくら、ネタ、ともに淀みない流れとテンポ、鮮やかな芸に魅了された。 生喬 「稽古屋」 毎度、鳴り物入りで楽しませてくれる。ただ「稽古屋」は、江戸ものの方がいいなあ。 迷惑を受ける周りの人が、それをギャグとして受け留めてしまうような土壌を感じた。 桂文三 五代目文三襲名披露口上 口上は大好き。仲間のシニカルながらも温かい言葉は、笑わせながらもジーンときちゃう。 花丸 鉄砲勇助 初めて聴く噺。ドタバタギャグと駄洒落のオンパレードで上方の落語らしい。 ただ、後半多少だれる。 文三 莨の火 奈良屋茂左衛門の花町豪遊を美化した噺。 文三師匠の駕籠屋の描写は、とてもいい。昔の大阪の情景が目に浮かんだ。 爆笑ものも、こうした渋い噺も魅せる。東京でもっともっと観たい噺家だ。 |
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2009 10,10 23:53 |
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千葉県富里市のお医者さんで開かれる第21回あづま亭富里寄席へ。地域に根ざした素晴らしい落語会だ。
弥助 「ぞろぞろ」
まくらも短く、すうぅと落語へ。じいさんとばあさんのやり取りが微笑ましく、またなんとも味がある。 三之助 「金明竹」 場内大爆笑。前座噺だけど、それだけにとどめておくのはもったいない噺で、やっぱり与太郎が憎めないキャラで活き活きとしていて楽しい。 弥助 「駒長」 これは、昨日の大成果。こういう噺好きだなあ。後半の女房の心変わりが、なんとも近松門左衛門的な展開で染みた。落語って可笑しい中に、こうした人情の機微が描かれるからたまらない。それを上手に魅せる弥助の芸もたまらない。 お客の白髪のおじいさんが「弥助っていい男だなあ」とぼそっと。(笑) 三之助 「粗忽の使者」 前回聴いた時は(まあ場所も場所だったけど)、この噺は、三之助さんにはどうかなあと思ったのだが、今日は、とても面白かった。確実に以前と変化していて、噺は生き物なんだなあと実感。これからこの噺がまたどう変わっていくのかが楽しみだ。 サゲが効いている噺なので、お客さんは大爆笑。 その後、打上げへ。噺家さんに混じってご馳走になってしまい、毎度恐縮。 この日も、弥助さんは、箸を割らず、花ならつぼみ。今日もさけ、さけ・・・。 はじめは無口な弥助さんがだんだんと饒舌に。 なんか真面目な芸談が多かったな。三之助さん、弥助さんのそれぞれの師匠とのエピソードがほろりと染みた。 三之助さん、弥助さんと東京まで電車で帰る。弥助さんあれだけ飲んでまだ飲み足りないのか、駅前の立ち飲みや行きたがる。行ってみたらもう閉店で、コンビニに行き酒を買い込み車中も飲んだくれ。(笑) |
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2009 10,06 23:27 |
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マイミクのUTさんこと加藤 雄太さんの個展を観に、銀座のギャラリーガレリア・グラフィカbisへ。もう何度目かな、彼の展覧会は。彼が学生の頃から見ているので、作品の変遷もよく分かっており、毎回興味深く拝見している。
彼の作品には、共通のモチーフがある。丘の上に立つ家、地平線、そして空だ。初期の作品では、それが良く分かる。でも、今回初めて訪れた人にはわからないだろう。それでも根底には、そのモチーフが確固として存在している。 前回の展覧会では、そのモチーフが揺らいでいた。それは風のようでもあり、燃え上がる炎のようでもあり、揺らいだその姿は、誰もが持つ心象風景のようでもあった。 今回は、また随分変化していた。モチーフは、変わらない。揺らぎは、影を潜め、絵筆のタッチは縦横で、色は揺らぎを封じ込めたように凝固している。 毎回驚かされるのは、彼が作り出す「色」だ。岩絵の具を用い、なんとも言えない質感の色を出している。今回は、上塗りした色を水で洗い流して下地 の色を見せるなどの手法も取り入れられていた。岩絵の具は、洗い流されて、不思議と鉱物の側面を見せつける。砂の粒子のようにキラキラと輝いていた。 いつものように話し込んでしまい、閉館時間を過ぎてしまったが、帰ろうとしたところに韓国からの旅行者も飛び込んできて、絵を観て感心していた。日本に旅行に来ていて、何故か銀座のギャラリー巡りをしていた。素敵な観光だ。 展示作をどう並べるか、随分迷った様子。作り出された空間もまた一つの作品だ。 加藤 雄太 展 ―Private Landscape― 10月5日(月)~10日(土) 11:00-19:00(最終日は17:00まで) ガレリア・グラフィカbis (銀座) http:// http:// |
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![木下惠介生誕100年 「陸軍」 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/511HKj9RbVL._SL160_.jpg)
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