2006 10,22 22:13 |
|||
子供の頃、うちでマツダの車ファミリアを買った時、ディーラーさんがくれた映画のチケット。それがこの映画との出会いだった。それから、この映画を何十回 観ただろう、その度に大いに笑い、大いに泣いた。テレビでも何度もこの映画を観たけど、やはりスクリーンで観ると格別の味わいがある。
桃井かおりと映画初出演の武田鉄矢が成長していく過程が見事で、高倉健演ずる男とのふれあいを描くたった3日間の物語だ。 さえない武田と泣き虫でちょっと癖のある女桃井が最高の面白さを見せる前半の喜劇は、とても楽しく、何度観ても大笑いしてしまう。 一 転、後半、高倉健が刑務所から出所したばかりだとわかり独白から回想シーンへ向かうが、その切なさはたまらない。高倉の「この女しかいない。初めて会って そう思ってから、口をきくまでに半年もかかってなあ」の名台詞のシーンは、もう鳥肌もの。高倉健が最高の演技を見せる。 刑務所での別れのシーン、倍賞千恵子の台詞「あんたって勝手な人だねえ」も涙無くしては観られない。 それにしてもこの映画の高倉健は、最高にかっこいい。不器用で、自分勝手な男を見事に演じている。桃井も武田も最高の演技で、当時の若者像を見事に表している。 結末が分かっているのに、どうしてこんなにもワクワクしてドキドキして、大笑いして、切なさにほろっとしてしまうのだろう。何度観ても、泣けちゃう。涙が止まらない。 脚本は、まるで映画のお手本のよう・・・。魅力的な登場人物、その全ての背景が丁寧に書けている。台詞も素晴らしく、回想シーンのフラッシュバックの挿入もいい。高倉と倍賞の物語に武田と桃井の物語がだんだんと交差していく設定も本当に見事だ。 誰もが結末を知っているこの映画。なのに何度観ても笑って、泣いてしまう。涙といっしょに身体の中の邪悪なものが全て洗い流される。 栗5つ。満点。映画の素晴らしさを満喫できる! ユナイテッドシネマ豊洲にて。
|
|||
コメント |
コメント投稿 |
|