2006 12,11 18:29 |
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賑やかなショッピング街である香林坊。そこにある地元百貨店大和の隣にあるのが、この近代文学館だ。もう素晴らしい煉瓦建築の外観で既に圧倒され、僕は、恍惚となる。街の中心にあるので、何度も前を通ったことがあるのだが、今回初めて中に入ってみた。 室生犀星や泉鏡花そして井上靖をはじめ、そうそうたる文豪がこの街の出身であり、またそれ以外にも本当に多くの作家が、この街に縁がある。文学を生む土壌なのだろう。 室生犀星の展示室では、彼の有名な詩「古里は遠きにありて思うもの、そして優しく歌うもの」の自らの声で読んだテープが流れ、彼の書斎が復元されていた。 歴代の泉鏡花賞受賞者もそうそうたる顔ぶれで、あ、これ読んだなあとかこんな作品あったなあとついつい独り言をつぶやいている自分がいた。 本当に立派な煉瓦建築で、この建物自体が美術品だ。こうした建物を街の中心に残し、そして中に入ることができるなんて、とても贅沢な日常だ。 もとは四高の建物で、中には四高の展示もある。井上靖の高校時代の部活の写真や、琵琶湖に沈んだボート部の新聞記事など、興味深いものだった。四高時代の 建物と敷地の模型があったが、この煉瓦の建物の裏にこれまた多くの校舎や寄宿舎があり、かなり大規模な施設だったことが分かる。 廊下には、学校らしい風情が残っている。 こちらは2階。窓が多いので明るい。 |
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