2007 01,08 19:22 |
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続いて、今日のメイン、「球体写真二元論 細江英公の世界」を鑑賞。
写真の威力に圧倒された。被写体がすごい、というのもあるのだけど、何だろう、この緊迫感とまるで脅迫されているようなすごみは・・・。ただただ、圧倒。 三島由紀夫の「薔薇刑」は、とても有名な作品だ。三島は、作家という意味で天才だと思うが、この肉体はいただけない。もともと筋肉の土台のない貧相な体に無理矢理ボディビルしたような感じだ。筋肉に対する劣等感からの抵抗に思えてしまう。 圧 倒的な写真は、舞踏家の土方巽を撮った「鎌鼬(かまいたち)」。東北の農村の自然の中、時に地元の人の中に忽然と存在している不思儀な男は、鍛えられた筋 肉でなく、自然のままの肉体をさらしている。人々の笑いの中に、子供たちの畏敬の念の中に、風の中に、光の中に、いるはずのないような風貌で、まるで最初 からそこにいるかのように存在していた。 同じく舞踏家の大野一雄を撮った一連の作品も強烈だ。観ていると僕の脳味噌の中で誰かが叫び声をあげる。取り憑かれるような、突き離されるような、蛇の前の蛙のように固まって動けなくなる。 被写体がすごいということもあるが、土方は、「細江の写真が俺を有名にした」と言ったそうだ。まあ、どちらも驚異的にすごい。 |
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