2007 04,01 23:17 |
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どこまで事実に忠実なのかはさておき、脚本は映画のお手本のようにツボを得ている。
よくよく考えると思慮のない若者が何しやがるという感じだが、若く、インテリで、野心的で冒険好きという主人公の設定は、なかなかにそそられる。それは、嫌悪感でもあり憧憬でもある。拮抗するこの思いに共感できるとこの映画はすんなりと入ってくる。 圧巻は、やはりウィティカーで、こんなにすごい演技を観たのは、「クライング・ゲーム」以来だ。とにかく最初の登場シーンから畏敬のパワーを彷彿させる。 悪名高いアミンの恐ろしい側面の中に、時折見せる人間味に、最初主人公が熱狂してこの大統領を迎える。オープニングからアミンの狂気じみた本性を見せ出すまではなかなかの迫力。 後半、アミンの正体に気づいてからの展開は平凡なのが残念。 監督は、アラン・パーカーの「ミッドナイト・エクスプレス」を、原作者は、コンラッドの「闇の奥」あたりを目指したのかもしれないけど、較べちゃうとねえ・・・。 まあ、昔の秀作と較べてしまうとちょっと消化不良だが、今年観ておきたい映画であることには間違いない。 栗3つ。 有楽町スバル座にて。 |
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