2007 05,21 13:02 |
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若冲を鑑賞した後、東山の金地院へ。ここは南禅寺の塔頭だが、一つの寺としてもなかなかの見応えがある。 拝観料400円だが、プラス700円で方丈の裏の部屋や茶室も見学できる。丁寧に説明してくれた。説明があると嬉しい。何度もここに来ているけど、気づかなかったことや見過ごしていたことばかりだ。 方 丈の襖絵は、狩野探幽・狩野尚信の襖絵。金箔が貼ってある。正面から見ると側面がくすんで見えたが、通常入れない位置から襖を開けてくれそこから見ると見 事に金箔が見える。襖絵も電灯の下で見るのと電気を消して、自然光で見るのとでは全然違う。当時は電気もなく暗かったから、襖に金箔を貼るのは、なるべく 部屋を明るく見せるということらしい。光取りの窓の意匠も技が細かい。 方丈の裏手にある八窓席の茶室は、見事だった。客人用の茶室と家人 用の茶室が背中合わせに配置されている。窓の障子の格子の数は、窓それぞれ違い、床柱やその他の部屋の柱や梁も全て異なる木が使われている。多くの凝った 意匠を説明してもらい、いろんなことに頷きながらとても興味深く聞くことができた。 長谷川等伯の有名な襖絵「猿猴捉月図」と「老松」は、力強く素晴らしかった。特に、池に映る月を捕まえようとする猿の描写とその手を伸ばす猿の腕と平行に描かれた隣の襖絵の松の枝のシンクロが素晴らしかった。力強いタッチに思えたのは、竹筆で描かれたせいかな。 方丈の枯山水の庭は、鶴亀の庭。現在は、庭園の周りの木の丈が高くなったせいで見えなくなったそうだが、庭の向こうに丘の上の東照宮が見えたらしい。写真では見にくいが真ん中の木々の元に長方形の大きな平面石があり、そこが東照宮の遙拝の場となっている。 開山堂の側から見ると東山を借景としている。 東照宮前の灯籠 東照宮。京都に残る唯一の権現造りで、天井の鳴龍は、狩野探幽の筆による。 それほど広い敷地ではないが、起伏に富み自然も豊か。 |
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