2007 08,04 23:33 |
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「アマデウス」で有名なピーター・シェーファーの代表作。初演は、1973年のロンドンだが、75年には劇団四季が翻訳上演をしている。また、シドニー・ルメットが78年に映画化している。
舞 台は、いたってシンプル。ベンチと柵があるだけだ。それを囲むようにステージ客席があり、まるで裁判の傍聴席のように観客もステージの一体となって舞台を 見つめる。そのステージ客席にはいくつか空席がある。舞台の登場人物が登場するとその空席に座り、出番がくるとそこから舞台の中心に向かう。 ベンチと柵と役者、舞台上はそれだけだが、時空を超越した物語展開は、現代と過去、夢と現実、記憶と嘘を巧みに絡ませものすごい迫力がある。 直訳調の台詞がちょっとがっかりだが、不思議な音楽と馬をイメージさせる面と人間の体、光と影の印象的な陰影は圧倒的だ。脳味噌の中を探検しているようだ。馬と少年の関係に神と人間の立場を投影し、哲学的に深いテーマを投げかける。 現代舞台芸術の一つの到達点を観ることができる。 |
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