2008 12,27 21:58 |
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落語のように可笑しくて、またエロティックで、そしてどこか切なく悲しい。ある一人の男の数奇な人生とチェコの歴史の過去と現在が交差する。
どんなことも前向きにとらえ飄々と生きていく主人公が、まるで落語の登場人物のように楽しい。あまりに人間的で可笑しさと幸福に溢れているが、根底にある人間の本質へ向けた強烈なアイロニーが心に突き刺さる。 国と個人のアイデンティティーが、歴史の動乱の中でもてあそばれていく。怒りと哀しみを能天気なまでの笑いの中に表現した驚くべき傑作。こういう作品にたまに出会えるから、映画を観るのを止められない。 鏡の使い方が秀逸。映画という表現方法の素晴らしさを十分に分からせてくれる秀作だ。 栗4つ。 日比谷シャンテ・シネ1にて。
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