2008 01,26 20:17 |
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吉永小百合は、素晴らしく魅力的なるも、過去の山田洋次監督作品と比べるとがっかりするくらい平凡な出来。
視点は違うが同じ主題の黒澤の 「わが青春に悔なし」と比べてしまうとあまりにお粗末。まあ、母親に焦点があたっているのでしょうがないが、映画というより、原作者の思い出話を聞いてい るようで、それもやはり戦後間もない頃の映画と比べてしまうと観客を引き込むだけの力がないなあ。 黒澤、成瀬、木下など、戦時中の抑圧から解放されて、ここぞとばかりに芸術をものすごいパワーで炸裂させた戦後の作品を観ているので、この「母べえ」では何の感慨もないなあ。ああ、そうですかって感じ。 意外や印象的な演技を見せる鶴瓶だが、とってつけたようなエピソードはそのまま無くなっても何の違和感もない。 映像表現も陳腐だし、ストーリーの展開も予定調和、これが山田洋次監督作かと思うと、ただただ残念なばかりだ。 山田洋次は、大好きな監督なだけに、消化不良気味。 されど、吉永小百合は、素晴らしい。吉永小百合の演技を観るだけの映画だ。 野上照代は、黒澤の仕事を見ているはずなのに、この程度ですか? 栗3つ。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン10にて。 |
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