2009 01,17 22:45 |
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しがない豆腐屋の生活を綴り緒形拳主演でドラマにもなった「豆腐屋の四季」、骨太のノンフィクション、”環境権”を世に問うた豊前火力発電所建設反対運動と、松下竜一とその妻洋子の半生を描いた舞台を観に森下のベニサンピットへ。
貧乏だけど懸賞短歌が新聞に入選するようになるほのぼのとした頃から、「豆腐屋の四季」が有名になりもてはやされた時期、そしてクライマックスの自然を守るため国や電力会社と戦う姿が描かれる。彼の短歌を効果的に挿入した場面展開が印象的だった。 社会派的なメッセージではなく、あくまである夫婦の物語として、とても良い舞台だった。竜一を演じる高橋長英は、まるで永遠の少年のように純粋で、妻洋子を演じる斉藤とも子は、どんな逆境にも夫を信じて支える強い女性を演じていた。 「便利になった途端、人間は不便を知る。それまで不便と思わなかったのに・・・。一度便利を知るともう不便には戻れない。」という竜一の台詞が印象的だった。自分の生まれ育った故郷の自然が壊れても、便利と利権を人は、もう手放せないのだ。 ラストの余韻もとても良い。 実は、この舞台、ベニサンピットのラスト・ステージだ。この公演を最後にベニサンピットは、幕を閉じる。建物は、取り壊されるのだそうだ。 |
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