2008 03,15 22:08 |
|
以前からずっと観たいと思っていた舞台。太宰の青春時代を通して、その頃の日本人像を浮き彫りにしていく。辻萬長演じる中北が、戦中・戦後を通して最も典 型的な日本人像を表している。太宰の目から掌を返すように簡単にイデオロギーを捨て去る人間への痛烈なメッセージがある。
他のこまつ座の舞台に比べるとミュージカル・シーンが極端に少ないが、楽しい会話とおどけの影にある当時の時代の厳しさがひしひしと空間を貫いている。 照明の使い方が見事で、狭く奥行きが無い舞台に広がりをもたらしていた。太宰のキャラも比較的明るく設定されており、舞台も楽しげな雰囲気に始終包まれる。 そして、二幕の最後の2場面の感情の爆発と切ないまでの青春時代の終焉が胸を打つ。平野愛子の「港が見える丘」のメロディーに涙腺が切れちゃうわあ。 辻萬長と田根楽子の存在感は、圧倒的! |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |