2008 04,06 20:08 |
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ずっと観たかった劇団四季「李香蘭」を観てきた。翻訳ミュージカルは苦手なので、劇団四季のミュージカルを観るのは初めてだ。これは劇団四季オリジナルなので観に行った。
李香蘭こと山口淑子の人生は、まさに波乱万丈。動乱の時代の数奇な運命に導かれて、人間の想像を絶する壮絶な人生だ。 このミュージカルの語り部であるもう一人の「よしこ」こと川島芳子も李香蘭と同じような境遇だが、こちらは銃殺されてしまう。実在の人物と当時の流行歌を交えた構成は、ミュージカルという楽しさの側面と戦争の悲しみと憎しみという重い側面を上手に繋ぐ。 オープニング、「殺せ、殺せ」と歌い踊るシーンは圧巻。(振り付けがジェローム・ロビンスのぱくりっぽいけど・・・) 伝説の日劇レビューのシーンは、もっと華やかなものを期待していたけど、美しく印象的だった。他にも軍艦の甲板でのシーンや群集コーラスは、鳥肌もの。 何度も李香蘭を演じている野村玲子は言わずもがなだが、何と言っても川島芳子役の濱田めぐみが素晴らしい。この舞台は、川島芳子役がキーだ。 ちょっとあまりに日本が「悪」で中国が「正義」というのが強調され過ぎた感はあったが、日本の戦後処理は、ドイツに比べると確かに罪悪よりも、原爆投下による被害者的な側面からの平和の訴求であることは否めない。 まあ歴史の解釈はさておき、翻訳でないオリジナル・ミュージカルとして、また李香蘭こと山口淑子の物語として、永遠に記憶に残る作品であろう。 山口淑子の人生は、戦後もかなり波乱万丈だ。この人ほどものすごい人生は、近年他に思い当たらない。 |
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