2008 04,19 22:21 |
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本国アメリカでは、散々酷評されているが、なかなか見応えがあった。
まずは、United Artistsの復活に、僕のような古い映画ファンは涙もの・・・。 上院議員とジャーナリストの会話、アフガンの戦場、カリフォルニア大学の教授と学生の会話の3つのシーンから構成されている。それぞれに絡み合うのだが、戦場の緊迫感がない。ただ、テレビゲームのような現代の戦争を思い起こさせる。 この映画がアメリカで受けない理由は、おそらくこの映画は、問いかけだけをしており、答を示していないところだろう。答は、見る側にある。 また、アメリカの恥部、嫌な部分を見せつけられている点だろう。 惜 しいのは、ジャーナリストとしての苦悩の部分の焦点のあて方だ。メリル・ストリープ演じるジャーナリストが何故議員の呼ばれたのか、壁の貼られた記事で表 現し、その後の「風見鶏」の台詞から、ジャーナリズムですらビジネスになってしまっていると言いたかったのだろうけど、ちょっと視点が古い。これだけでも 映画が1本撮れるほどのネタだから、逆に映画全体に散漫な印象を与えてしまう。 教授と学生の会話が、最も観客に挑戦的だ。実体験の無い輩どもの空論が世の中を動かしていることの痛烈な批判になっている。映画の宣伝は、トムとメリルの会話にフォーカスしているが、この教授と学生の会話こそが、耳が痛く、切なくなる。 70年代の奥深い映画を作っていた頃のハリウッドを彷彿とさせる秀逸なラストシーンが心に染みた。 栗4つ。 多少、気恥ずかしく、古めかしい作りが残念だが、やはりこういうアメリカ映画が観たい。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。 |
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