2016 04,17 21:10 |
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全編を覆うルイス・ブニュエル風のブラック・ユーモア、ところどころアキ・カウリスキマキのような日本へのオマージュ、キューブリックの「アイズ・ワイド・シャット」のような謎めいた秘密クラブ、そしてスコセッシの「タクシー・ドライバー」のような展開となんともごった煮感漂う作品。
白血病の娘の夢を叶えようと悪事に走る無職の父親、過去に何かをかかえる変わった女、その女と過去に何かあった元教師の老人、この3つのストーリーが別々に展開し、徐々に重なって行くあたりはなかなか上手い。過去に何があったかは、観客の想像に委ねられている。この辺りの設定は好き。 最後まで飽きることはないのだかが、ブニュエルの映画と比べると足下にも及ばないし、キューブリックの世界観と比べると見劣りする。「タクシー・ドライバー」の緊迫感に比べると拍子抜け。老人が元教師だと分かった時点で、容易に展開と結末が予想できてしまう。 ごった煮感は、それなりに楽しめるけど、もうちょっとオリジナリティーが欲しいところ。 栗3つ。 ヒューマントラストシネマ有楽町にて。 |
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