2014 11,07 16:39 |
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出張で札幌へ。仕事が終わって東京に戻る前に北海道立近代美術館を久しぶりに訪れた。文化の日の週の芸術週間ということでなんと入場無料だった。ラッキー!
街の中心からちょっと離れたところにあるこの美術館、わざわざ訪れたのは、岩橋英遠の「道産子追憶之巻」が展示されているから。Webの写真で部分的に見たことがあったのだが、やはり本物が見たかった。この絵、全長29メートル。高さは無いが、巻物みたいに長いのである。画家の故郷の北海道の景色が描かれているのだが、本当に美しい絵だ。長い絵は、右から夜、早朝、朝、昼、夕方、そしてまた夜と一日が描かれている。その一日の中に四季を投影していて、夜から早朝は冬、朝は春、昼は夏、夕方は秋、そしてまた長い冬の夜に戻る。北海道の大自然の中に動物がたくさん描かれている。特に夏から秋にかけて、トンボの数が徐々に増え、秋の夕暮れの中でおびただしい群れになるその美しさは、筆舌に尽くしがたい。写真と実物の絵では全く違う。動物だけでなく、大自然の美しさと厳しさの中に人間の営みも小さく描かれている。こんなに見応えのある絵は、久しぶりだ。 他に片岡球子の「伊豆風景」も素晴らしかった。これも本物の持つパワーと色彩、大胆な構成に圧倒された。富士山にイルカというのもなんか斬新。四季をいっぺんに一つの絵の中に描いていて、これもまた斬新だった。 久しぶりにすごい絵を観られたなあ。おまけに無料だったのに、平日で館内ガラガラだったし。ゆっくりじっくり鑑賞できた。大満足。 北海道立近代美術館 秋季名品選 11月24日(月)まで |
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