話題の映画『ゼロ・グラビティ』を観てきた。あまりに素晴らしく、衝撃的だった『パンズ・ラビンリンス』を製作したアルフォンソ・キュアロンの監督作品ということで、ものすごく期待してしまっていたので、個人的にはちょっとがっかり。ただ、凝った映像と音響は、映画館で体感すべきだと思う。
<良かった点> ・3Dの映像は、凝ってる。宇宙ゴミがシャトルに激突するシーンは、迫力満点で思わず体を避けてしまうほ。 ・主人公の宇宙ヘルメット越しに見る地球や宇宙のアングルが、まるで観客も宇宙空間を浮遊しているような感覚だった。 ・音響がすごい。3D映像よりも、音響に圧倒された。これは、音響施設のいい映画館で見るべき。宇宙空間の不気味なほどの静寂とアクション・シーンの大迫力の音響のギャップは、自宅では絶対に再現できない。映像よりも音を体感する映画だと思った。
<残念だった点> ・宇宙空間に取り残されるという限られた設定だったので、予想以上の展開は何1つなかった点。意表をつかれる展開は全くなかった。 ・『パンズ・ラビリンス』のように度肝抜かれる衝撃的な結末でなかった点。9.11以降、アメリカ映画は、愛と勇気を重んじる結末が多く、残酷で胸に突き刺さる衝撃的な結末は少なくなったなあ。ハリウッドは、商業的にも成功しなければならないので、仕方が無いかもしれない。
迫力ある映画なので、観るならなるべくスクリーンが大きく音響施設の整った映画館での鑑賞をおすすめする。
栗3つ。 新宿ピカデリー スクリーン1にて。
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