2013 11,23 14:00 |
|
東京国立博物館でもすごい展覧会が開催中。国宝/重要文化財に指定されている洛中洛外図屏風が全7点(但し、前後期で展示替えあり)、御所、龍安寺、二条城の襖絵の展示と度肝抜く内容だ。 洛中洛外図屏風は、以前京都の国立博物館の狩野永徳展でも1点見たが、間近でみるのはその時も困難であった。今回もまず、細部にわたり鑑賞するのはほぼ不可能。というかこの企画、最初から特別展での鑑賞はそもそも無理があると思う。常設展示である程度長い期間展示しないとゆっくり見るなんて不可能だ。とにかく屏風の前は、人、人、人。例え、最前列が確保できたとしても、ゆっくり見られないし、そもそも上部には目が届かない。 洛中洛外図屏風は、本物をちらっと見たという事実を胸に、高精細の巨大スクリーンでじっくり部分を見た方がいい。最初の展示室のその映像で、どのあたりに興味深い人間の営みがあるかを確認し、見たいものだけ絞って本物で確認する、それしかできない。洛中洛外図屏風をゆっくり鑑賞など夢のまた夢だ。 高精細の巨大スクリーンでの屏風投影など、最近の東京国立博物館の展示方法は、凝ったものが多く、がんばっているなと思う。今回新しいのは、超高精細映像4Kで撮影した龍安寺石庭の四季。ほぼ原寸大のスクリーンに美しい四季の移ろいが投影される。春、夏、秋、冬、それぞれに美しい。 その龍安寺の襖絵が、シアトルとメトロポリタン美術館所蔵のものが里帰りし、同じ空間に並んでいる。これもまた次いつ実現するか分からない。 御所の襖絵も近くで見られる機会はそうないし、二条城の襖絵も近く見られないものが間近でかつ、実際の配置のまま鑑賞できる。高い天井を利用した圧倒的な展示、細部まで鑑賞できるのは本当に嬉しい。そして、こちらは屏風ほど混雑していない。絵の鑑賞というより、襖絵が作り出す空間を共有できるのだ。ま、実際のその場所に入れる方が遥かに素晴らしいのだろうけどね。 趣向を凝らした展示だし、恐らく二度と実現しないと思うので、今回絶対体感すべき。 特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」 東京国立博物館 12月1日(日)まで |
|
コメント |
着物で出掛けてみたいな。
【2013/11/2519:26】||tk#7f4cb45c1f[ EDIT? ]
|
tkさん、
男女ともに着物で来ていらっしゃる方がいらっしゃいました。裏庭も開放されていましたので、和服での散策にはもってこいです。裏庭の紅葉はもう終わりかけみたいでしたが。 【2013/11/2601:20】||栗坊#294e587dc9[ EDIT? ]
|
最終日前日に行ったよ~。人混みはしょうがないけど、もっとゆっくり見たかった。パンフレット買ってゆっくり眺めました。しかし、素晴らしい作品群。来年放送の大河ドラマ「黒田官兵衛」とほとんど同じ時代のものもあり、勉強になる。
【2013/12/0614:26】||のんだくれ#5cfcf98cf7[ EDIT? ]
|
そもそも洛中洛外図の屏風絵をじっくり見ることはあきらめていたので、図録でゆっくり見るのがいいよね。襖絵はよく持ってきたなあって思います。近くで見られたからよかったです。
【2013/12/0823:12】||栗坊#294e587dc9[ EDIT? ]
|
コメント投稿 |
|