2012 10,05 13:19 |
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溜め息ばかりで言葉も出ない、美しすぎる映像にうっとりと陶酔してしまう。今回、スクリーンで見直してみて、さすがに初めて観た時の感激とまでは行かないけど、映画史上、一つの到達点に辿り着いた珠玉の名作だ。どこを切り取っても一枚の絵画のように美しく、人物、人工物、自然までも完璧な構図に度肝を抜かれる。有名な映画俳優がノーギャラでもテレンス・マリックの監督作品に出演したいと言うのは至極納得だ。
主演はリチャード・ギアだが、存在感・演技で圧巻なのがサム・シェパードだ。静かで理知的だが徐々に抱く疑念がクライマックスの火災のシーンで一気に爆発して燃え上がる。 不況と貧困が招く悲劇ではあるが、愛の形としてはものすごく歪んでいる。 日没から完全に夜になるまでの20分間で撮影された美しい大自然、風になびく麦畑、農場にぽつんと建つ農場主の家、映像と音楽が完全なる調和を奏でるまさにシンフォニーだ。 栗5つ。新文芸坐にて。
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