2005 02,26 23:07 |
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池袋演芸場は、どこからも高座が観やすく、演者と観客の距離が近いので、一番お薦めの寄席だ。
三之助さんのネタは、「初音の鼓」。まくらもたっぷりで、とっても良かった。風邪をひいていて咳がとまらないそうだが、高座を観ている限り、そんなことは微塵も感じなかった。この話は、間抜けな殿様に、ばった物を売りつけようとする古道具屋が、結局殿様にしてやられるという楽しい話。鼓を叩くと傍らの者に狐がのりうつると「コン、コーン」と鳴き声を発する描写が楽しいのだが、三之助がやると、すごく可愛い。 ネタおろしの会で聴いた話を、またどこか別の場所で出会った時に、どう変わっているか、確認するのも、また楽しい。 つづく文ぶんさんは、「味噌倉」。これは、小三治師匠の独演会で聴いたことがあり、その時の会場われんばかりの大爆笑を思い起こし、久しぶりに聴きたいなあと思っていたものだ。本当に、あの時は、会場が笑いで揺れた。 文ぶんさんは、どこか坦々と演じている感じだったが、旦那と番頭のキャラクターを際立たせればもっと良かったと思う。 今宵のゲストは、太神楽曲芸の和助さん。曲芸の名前が書かれたカードを観客に引かせて、その芸をやるという趣向が楽しかった。いつものながらの見事な曲芸に加え、「暮らしの曲芸」というのが、爆笑だった。 トリは、先日改名した弥助さんの「子別れ」。別れた子供と偶然再会することろが、示しあわせた展開だったり、小遣いが一円札だったりと、ところどころよく聴く話とは、違っていた。これは、五街道流なのか? 「子別れ」は、後半、母と子の会話のところで涙腺を刺激させるのだが、それほどこの情景に時間を割かずにさらっと演じていた。反面、子供の亀の描写は、最高で、「子別れ」ってこんなに笑える話だったかなあと思うほど、客席をわかしていた。なんか、微笑ましく楽しい「子別れ」だった。落語は、同じ話でも、いろんなバリエーションで楽しめるのが、面白い。 |
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