2012 07,15 17:05 |
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出光美術館に行ってきた。この美術館は、小さいけど静かで皇居の眺めも素晴らしく大好き。今回の展示は、ちょっと地味かなあと思っていたけど、いやあこれが面白かった。
テーマは、「祭」。展示は、出雲阿国の歌舞伎踊りから始まり(そうそう歌舞伎は最初は女だったんだよねえ)、祇園祭、三社祭、そして江戸の風俗へと続く。 圧巻は、江戸と京都の街を俯瞰した屏風。江戸は随分と変わってしまってけど、京都は今も残る寺社仏閣が描かれており、また祇園祭の山鉾が今と変わらずどことなくその姿を現在に投影することができた。 江戸も街の姿は一変しているけれど、土地が記憶している区画とそこに過去にあった今となっては想像もできない市井の人々に生活が生き生きと描かれていて見入ってしまった。表情も結構細かく描かれていた。人間の観察力は、本当にするどくあらゆる生活の場面、場面がそこに記録されている。まるでタイムカプセルに乗って江戸時代に行ったかのようで、その当時の人々と出会った感するする。 落語でよく聴く吉原の姿も、「へえ、こんなんだったんだあ」と興味深く見入ってしまった。遊女や客や幇間が踊り、歌い、酒を飲む姿は、まるで今にも動き出しそう。人々が着ている着物の柄も色も様々で見ているだけでも楽しい。 やはり風俗画って面白いなあ。当時の人々の生きた息吹を肌で感じることができる。一日中屏風を観ていたいと思った。もっといろんな発見があるんだろうな。 日本の美・発見VII 祭 MATSURI ―遊楽・祭礼・名所 出光美術館 7月22日まで |
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