2012 06,13 23:34 |
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自分が贔屓にしている噺家が寄席でトリを取る。これは、すごく嬉しいことだ。寄席のトリは、真打しか取れない。真打なら誰でも取れるかというと、そうではない。席亭に認められる芸が無いといけない。では芸達者なら取れるかというと、伝統芸能の世界にも市場原理は働く。客を呼べない噺家には、引き合いは来ない。寄席のトリには、やはり格別の思いがある。
会社帰りなので途中から。 小菊 粋曲 本当に寄席の彩り。小粋な歌を聴きながら、お酒が飲みたくなる。 最後の曲で弦が切れるハプニングが。 歌武蔵 「代書屋」 歌武蔵師匠の高座は、いつも楽しいなあ。 仙三郎社中 今日は、仙三郎さん、仙三さんのお二人だけだった。ちょっと寂しいなあ。何度も観ているのにその度、ひきこまれる。土瓶は本当に秀逸。舞台を舞う笠は、ずっと見ていたい。 三之助 「転宅」 落語は、芝居同様生もので、その日の観客席にも様々な影響を受ける。自分の独演会だと、客席のほとんどが自分のファンだが、寄席の客席にはたまたま前を通りかかって入った人などいつものと違う雰囲気が漂う。三之助師匠もいつもの長いまくらを抑えめにして、ネタで真っ向勝負する。独演会も楽しいし素晴らしいが、寄席でトリを取る三之助もまた別の魅力に溢れていて見応えがある。 三之助の落語は、登場人物が面白い。過剰なデフォルメやくすぐりも無い、それでいて市井の人々が生き生きと描かれている。そこに惹き付けられるなあ。本当は怖いの強がってみせる女主人と強がっているけど間抜けな泥棒の掛け合いが悲哀たっぷり。 終演後、出口で待ってようかなあとも思ったけど、涼しかったので駅の方へ歩き出したら、三之助師匠から電話が。あれ、客席にいたのバレてた?ということで二人でサシで打ち上げぇ〜。餃子を食べた。 |
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