2005 03,05 00:15 |
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今日は、千葉県富里市で開催された落語会に出かけた。今日は、大好きな喜多八さんと三之助さんで、僕にとっては、ものすごい豪華メンバーだ。
![]() 高座の頭上に電球が3つあり、三之助さんが「熱いよー」、確かに、ただでさせ汗っかきな方なので・・・。 ネタは、先日の三本締めの会でネタ卸ししたもの。風邪が完治されていないのか、ちょっと苦しそうな表情だったけど、それは、僕が三之助さんの高座をよく見ているからで、初めての人には分からないだろうな。やはり、プロだね。どんな体調でも、しっかり仕事はやり遂げる。 殿様に狐がのりうつるくだりは、客席をわかしていた。 ![]() 上野から京成スカイライナーに乗って成田に来るはずが、東武浅草に行ってしまいちょっと到着が遅れた。東武浅草に行って、電光掲示板に京成スカイライナーがないので(当たり前だ・・・)気づいて、すぐに上野にもどったらしい。自分の出番には、遅れなかったので言わなきゃ分からないのだが、その辺をすぐに面白おかしく語るあたりは、流石。 高座が狭いとか、座布団の数が多いだとか、多いに観客を笑わせて、ネタは「代書屋」。このネタも以前に何度も聞いたことがあるが、今日は、最高に可笑しかった。内臓を吐きそうになるくらい、笑ってしまった。真面目だがちょっと感じ悪く、でも文句を言いながら、きちんと書いてあげる代書屋と素っ頓狂で五月蝿くてお馬鹿な男の対比が絶妙だった。 ![]() そろそろこんなことを考える季節か。考えてみれば、結構春めいてきたな。金曜日の研精会のネタもこれだったそうだ。昨日は、行けなかったので、今日聞けてラッキー。風邪でつらそうな表情が、かえって嫌々花見に参加させられた長屋連中の気持ちと重なって面白かった。失礼。 ![]() 何をかけようか迷ったそうだ。「首提灯」をしようかと高座にあがったそうだが、結局「だくだく」に。乱視で近視の泥棒の表情が最高だった。
落語会のあとの打ち上げにあづま亭の席亭(富里の病院の先生)に呼んでいただいた。先生も奥さんもとてもいい方。この先生とは、三之助さんの落語会で知り合いになった。落語で、いろんな出会いがあり、それもとってもいい出会いなので、やっぱり落語を愛する人たちは素晴らしいのだ。
しかし、喜多八さんよ。まあ、この師匠の高座をご覧になったことがある方は、お分かりと思うが、とんでもなく毒舌。陰気で近づきがたい人と思いきや、喋る喋る、とても陽気で面白い人だった。 ところで、喜多八さんよ。まあ、随分、ずけずけとひどいことを言ってくれたねえ。もう、純粋な心の持ち主だったら自殺しちゃうか、あーたを殺すところですよ。 しかし、僕に、純粋な心など遠の昔に消え去っており、噺家の言うことにいちいち目くじらを立ててもしょうがない。というか、あなたに何を言われても憎めないのだ。得な人格だねえ。まあ、僕も、結構言い返したので、今日はお相子ということで、また次回、決戦だ。 東京へ戻る電車の中、喜多八師匠と三之助さんの会話の中に、両者の芸に対する真摯な姿勢を垣間見ることができた。やっぱり、芸人さんはすごいね。 帰り際、喜多八さん「本日は、ありがとうございました。じゃあ、またいじめてやるから・・・。」うーん、どこまで憎めない。 こういう硬軟使い分けるところが、ご婦人方に受けているんやね。マダム・キラー喜多八、恐るべし。(まあ、ご婦人方に受けているというのは、本人の弁だが・・・) 今日、喜多八師匠が、僕に言った言葉 「埋立地じゃん」 (僕が、晴海に住んでいることに対して・・・) 「どうせ、窓際族だろ」 (僕の勤め先を聞いて・・・) 「この軟弱者」 (僕が杏酒を注文したら・・・) 「酒を飲んでも素面の奴は、人間性がないね」 (僕が、酒を飲んでも酔わなかったので) 先生の奥様にも、随分ひどいこと言っていたよなあ。でも、なんか言われて笑ってしまうのが不思議。喜多八という稀有な才能を持つ噺家を身近に感じた今日この頃であった。 隣に兄弟子がいたからか、三之助ちゃん、いつもより大人しかったね。 |
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