2005 04,26 16:09 |
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クリムゾンで一枚あげるとすると「クリムゾン・キングの宮殿」より、やはりこれ。「クリムゾン・キングの宮殿」の幽玄な美しさと深遠な詞の世界もたまらないのが、このアルバムの持つパワーには、圧倒されてしまう。「クリムゾン・キングの宮殿」は、メロトロンが幽玄美の世界へ誘ってくれたが、このアルバムでは、刺々しい攻撃的なフリップのギターが耳に食いつく。一転、クロスのヴィオリンの旋律が優しく響き、太古のリズムのようなブラッフォードのドラムのビート、ウェットンの声が重なると驚くほどのハーモニーを見せる。レコードに針を落とした瞬間、このアルバムにとりつかれた昔が懐かしい。
太陽と戦慄 Larks Tongues in Aspic
キング・クリムゾン King Crimson
1.太陽と戦慄パートⅠ
静かでまるで太古の祭礼のような鈴の響きが徐々に嵐のようなクリムゾンの音楽になっていく。生き物のように次第に進化していくサウンドは、クリムゾンの真骨頂。
2.ブック・オブ・サタデイ
美しくメロディーのバラード。粘りつくようなフリップのギターが印象的。
3.エグザイルズ
これも美しいバラード。アコースティック・ギターがこのバンドとしては、新鮮な印象。
4.イージー・マネー
楽曲という意味で、クリムゾンで最も良くできたものの一つ。ギター・ソロには、痺れまくる。本当に耳の中でギターが鳴っているのではないかと錯覚するくらい、鼓膜の奥にギターの音がこびり付き、そこで跳ねまくる。
5.トーキング・ドラム
単調なリフレインの中、徐々に変化していく旋律、最終曲への華麗なる前章。
6.太陽と戦慄パートⅡ
クリムゾンの最高傑作のひとつ。頭をハンマーで殴られ、深い深い谷底へいきなり突き落とされるような攻撃的なイントロから、もう痺れまくり。これこそがロックによる覚醒、ロックによる陶酔だ。脳細胞が刺激され、口から自分をもう一人吐きそうになるくらいの興奮、ああ、上手く言えない。とにかく、興奮してしまう。
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