2005 04,27 10:57 |
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もうすっかり忘れていた作家に赤枕十庵さんのBlogで再会した。僕は、この人、不世出のSF作家だと思う。中学生の頃に、「マイナス・ゼロ」を読み、時間のパラドックスを上手く使った素晴らしいストーリーと奇想天外などんでん返しにハッとしたものだ。それよりもなによりも戦前と戦後間もない頃の日本の風情が美し過ぎる。部屋の本棚の置くに眠っているはずのこの本を、今夜、探してみよう。
戦前と戦後が驚愕するストーリーで交差するSF文学の金字塔。まだ、読んでいない少年少女がいたら、ぜひ薦めたい。いろんな作品を読み込んだ大人にどれほどアピールできるか分からないが、それでも、読めば、引き込まれることは間違いないだろう。魅力的な登場人物、驚愕のどんでん返し。そして何よりも、この本のストーリーは、幸せで楽しい。読んで興奮し、読み終えてハッピーになれる。
ある日、全てが左右反対の世界へ入りこんでしまった男の奇妙な物語。でも、素敵なラブ・ロマンスでもある。左右反対の銀座の描写に驚いてしまう。銀座を知っていると二倍楽しい。自分の知っている街が全て左右反対。著者は、よっぽど銀座通だったのだろう。ラストも秀逸で、心温まる。
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