2012 01,03 12:00 |
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「独裁者」、「サーカス」、「黄金狂時代」、「モダンタイムス」とチャップリンには素晴らしい作品が数多い。「殺人狂時代」なんていうものすごい映画もあった。そんな数ある名作の中で、とびっきりの一本がこの作品だ。チャップリン作品にとどまらず、サイレント、トーキーその全ての映画の中でも最高峰と言えよう。
コメディ映画としても超一級。語り草になっている有名なボクシングのシーンは、抱腹絶倒だ。何度観ても面白い。スラップスティックな喜劇の中に、切ないけどちょっとロマンチックなラブ・ストーリーも繰り広げられる。盲目の花売り娘に恋する主人公は、一途な健気さの中に金持ちの虚像を纏った虚栄心でしか親しくなれない。 そして、映画史上もっとも切なく、絶望的で残酷でありながらも人間の優しさへの希望を託したラストシーンは、何度観ても鳥肌が立つ。声の無い台詞と二人の表情がいつまでも胸に突き刺さる。 栗5つ。映画が成し遂げた美しい奇跡の一編。 有楽町スバル座にて。
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