2011 11,17 18:59 |
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夏の「空海」展に続き、秋は「法然と親鸞」だ。東寺の仏像群を持ち込み巨大な曼荼羅の幻想的な空間を作り出した「空海」に比べると今回は、かなり地味な印象だったが、「法然/親鸞」のその人間像に迫った展示は、なかなかに素晴らしいものだった。特に二人の人生やその後の弟子の布教活動を再現した絵巻は、とても保存状態が良く、まさに昨日書いたような色鮮やかさだった。ほとんど公開されていないんだろうね。
生い立ちから死までの、その波瀾万丈な人生、考え方とその後の広まりが順を追って丁寧に展示されていた。派手さはなかったけど、その人物像に迫るとても良い展覧会だと思った。 個人的に「おおっ」と思ったのは、浄土宗とインド仏教をつなげる図。その美しく現代的なビジュアルに、これって布教のための当時の広告だったのではと思ってしまうほど、センスがいいものだったなあ。かなり色あせていたけど、当時これを見たら、本当に美しかったろうな。 文字は、全部読めないけど、ところどころ判別できる。筆跡を追っていると、どんな気持ちでこれを書いていたんだろうと古の人々と心で交信できるような不思議な感覚になる。 12月4日まで、東京国立博物館・平成館にて。 |
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