2011 10,20 17:27 |
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この展示会は、タイトル通り東海道五十三次を描いている。江戸時代と違い、車やトラックも走る風景だが、それでも懐かしいような、見たことも無いような日本の姿が描かれていた。 点描画のようなタッチは、素朴なモノクロの世界を不思議と印象深くする。「目の前の景色より、絵が素敵になるはずはない」とは山下の言葉だが、絵には絵で非常に魅力的な力がある。 どの絵もずっと観ていたかったなあ。山下清がこんなにすばらしい画家だったなんて、今まで気付かなかった。 特別展以外にもいくつか山下の絵が展示されていて、ヨーロッパ旅行の際に描かれたものは一転色鮮やかなタッチで目に焼き付くようなオレンジや赤が印象的だった。こちらも驚くほどビビットで力強く、圧倒された。油彩だと思っていたら水彩画らしく、またびっくり。 興味深かったのは、山下の直筆の日記帳が展示されていたこと。テレビドラマのようなあの口調で書かれていたのと、鋭い眼差しからの世の中の描写がこれまたびっくりだった。日記は、句読点が一切なく、まるで樋口一葉や古典の文章みたいだった。山下曰く「話をしている時にカギかっことか丸とか言わん無いんだな」と説明書きがしてあった。 俄然、山下清の絵に興味が出て来た。もっと早く気付いていれば良かったなあ。 草津市・草津宿街道交流館にて。 |
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