2011 04,29 16:39 |
|
根津美術館の展覧会へ。もともとは、「KORIN展 国宝『燕子花図』とメトロポリタン美術館所蔵『八橋図』」ということで尾形光琳の傑作が二作並ぶ予定だったが、震災の影響で来春に延期された。替わりに所蔵コレクション展に切り替わった。根津美術館が所蔵している国宝『燕子花図』は、毎年恒例で今年も展示されている。 『燕子花図』は、間近で見ると絵の剥げ具合や古さが多少目立つが、少し離れて二枚の屏風を自分の視野ギリギリに入れると、まるで五線譜上の音符のように音楽が聴こえてくるようだ。 金地に鮮烈な緑と群青のコントラストは、心地よい旋律を生み出す。 花々の穏やかな波が視線を促す。構図も計算されているんだなあと実感。 よく見ると燕子花の群青も濃淡を使い分けている。 展示は、他に「吉野龍田図屏風」や源氏物語を材に取った多くの作品が展示されていた。「吉野龍田図屏風」は、大きな屏風に桜と紅葉が描かれ、それぞれの場所を読んだ和歌の短冊が貼られている。洒落た構成だなあと思う。日本人の美意識を改めて素晴らしいと感じた。こんな乙なものが置ける家に住みたいなあ。 国宝 燕子花図屏風 2011 5月11日まで 青山・根津美術館 常設展示の宝飾時計や螺鈿の文机など、うっとりする展示も多数。手作りの調度品っていいよなあ。 |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |