2005 07,14 16:43 |
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とある有名写真家をして、「クラウス・ノミほどモノクロ写真が似合う奴はいない」と言わしめた。なるほど、本当にこの人、黒と白しかない。
クラウス・ノミのイメージは、異星人のような異端のような。とにかく自分たちとは異質だというものだった。この間のドキュメンタリーを観て、いろいろとその人生の裏側を思い起こしてみると、なかなか切ないものがある。 エイズで最初に死んだ芸能人。当時は、まだなんの病気か分からず、世間の嘲りと罵倒のなか死んでいったノミを思うと胸が痛い。この人は、寂しかっただけなのだ。 すでにニューヨークや日本(パルコの宣伝やスネークマンショーで)で有名になっていたノミだが、レコード会社との契約は無かった。このファースト・アルバムは、フランスRCAが出したもの。ドイツ出身でニューヨークのクラブシーンに華々しく登場したノミを最初に受け入れたのは、フランスだった。 まるで自らを異星人と謳歌するような「Keys of Life」は、宇宙船が地球に不時着し霧のの中からノミが現れるかのようだ。「Cold Song」や「Samson and Delilah」のオペラのアリアも切なく美しいが、聴きものは、クリスチャン・ホフマンが作詞作曲した「Nomi Song」と「Total Eclipse」だ。ホフマンは、音楽的に一番ノミを理解していたように思える。まさに、ノミのための曲だ。
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