2011 02,05 12:19 |
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今日は、上野の東京国立博物館へ特別展「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」を観に行った。
開館と同時に入ったので、ゆったりじっくり観られた。それにしても、素晴らしい内容なのに、最近の特別展にしてはかなり空いている印象。 正直、午前中は、ガラガラだった。 平山郁夫の絵がたくさん展示されているのかなあと思ったら、仏像や仏教関連の装飾品などもたくさんあった。中には、アフガニスタンの戦乱の中、盗難に遭い日本の古美術商に持ち込まれ奇跡的に破壊から免れた貴重なものもあった。カブール国立博物館にあった美術品の8割以上は破壊されてしまったらしい。 数年前に竹橋の近代美術館での「平山郁夫展」に展示された所謂彼の代表作は、今回陳列されていなかった。それはそれで残念だけど、この展覧会は行かないときっと後悔する。 それは、奈良・薬師寺にある彼の集大成「大唐西域壁画」が展示されているからだ。彼の作品ほど、写真やインターネットの画像と異なるものはないだろう。とにかく実物がもつパワーと美しさに圧倒されること間違いない。実物を観てこれほど鳥肌が立つ絵もそうはない。 いったいどんな絵の具を使っているだろう?色の美しさには溜息が出る。 そして構図の素晴らしさ、キャンバスに切り取られた風景は、まるで無限の広がりを持っているかのような錯覚を覚える。目の前にあるのは、絵に違いないのに、まるでその場所にいるような、窓越しに時間と空間を飛び越えたような、とにかく言葉では表現できない世界がある。 今回、展示方法もありがたい。絵と観客の間にガラスが無いのだ。まるで絵に吸い込まれるような、金縛りの魔法にあったみたいにその前から動けなくなる。 絵の持つ力に圧倒される。時空を越えた展示室の空間にいることが至福の時になることは間違いない。 特別展「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」 3月6日まで 東京国立博物館 |
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