2005 07,17 12:32 |
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昨夜の人ごみでめげそうになりましたが、せっかく来たので、山鉾巡行もがんばりました。会社に行くときは、早起きがつらいのに、こういう時は、すっと起きられますね。不思議。 四条烏丸あたりに陣取りました。赤い傘が開いて、お稚児さんの登場です。おじさんの肩に乗り、銭湯の長刀(なぎなた)鉾を目指します。 肩に乗せたまま、おじさんは、梯子を上り、長刀鉾の2階にお稚児さんを乗せました。拍手喝采がまきおこりました。 長刀鉾 山車は、鉾と山があります。鉾には、文字通り鉾が立っています。先頭の鉾は、長刀の鉾です。疫病邪悪をはらう長刀だそうです。必ず山鉾巡行の先頭を行きます。お稚児さんが乗るのは、この鉾だけです。 鉾の前には、「長刀鉾」ののぼりが・・・。 こんな人たちが引っ張ります。背中にその鉾を表す文字が・・・。 大きくて、上まで入りきりません。すごい迫力です。そして絢爛豪華。祇園囃子にのって、ゆっくりと進みます。長い鉾は、ゆらんゆらんと揺れます。高層の近代建築が増えた京都でも、迫力はかわりませんねえ。いやあ、間近で、動くの見れて感激です。 二番目のは、蟷螂(かまきり)山です。ごらんの通り、山車のてっぺんは、鉾ではなく、かまきりのオブジェです。こうした山車は、山と呼ばれます。山鉾中唯一動くからくりかまきりです。 函谷鉾 やはり、鉾が目の前にくると、「おお」と思わず声をあげてしまいます。ただでさえ重い山車に、囃子を演奏する人がたくさん乗っているので、これは、かなり重いはずです。 山には、こぶりなものも多かったです。 ぞくぞくと行く様は、圧倒的な美しさがあります。 曇り空なのがちょっと残念。陽の光があるともっと煌びやかに輝くそうです。 こんなに沢山の人で引いてます。鉾は、豪快に揺れるし、車輪の音も響いて迫力満点です。 車輪は、大人の人間ほどの高さがあります。こんなの轢かれたら大変ですね。警察官が、「危険だから、歩道から出ないでください」と叫ぶのも頷けます。 山車を飾る絨毯も見ごたえあります。函谷鉾の絨毯は、旧約聖書創世記の場面を描いた16世紀の毛織で重要文化財だそうです。 油天神山。 菊水鉾 のぼりと先達の人々。 昭和27年に88年ぶりに再興された昭和の鉾。装飾がとても綺麗です。 まさに絢爛豪華で、煌びやかでしょ。 町内にあった菊水井戸にちあんで名づけられ、鉾の先には、金色の菊花が付いている。 なんと屋根の上に3人も・・・。綱で鉾を操ります。 月鉾 やはり、ありました。月鉾。古来から日本人は、月に思いをはせていましたえね。宵山で最初に見たのもこの月鉾でした。月鉾の手拭いを買いました。 鉾先には、三日月です。長刀と並んで惹きつけられました。破風の彫刻が左甚五郎作と伝えられているのも、またそそられます。それにしても、伝左甚五郎作って日本中に沢山ありますねえ。間違いなく左甚五郎ってのは、どこにあるんですかねえ。 こちらも絢爛豪華です。お稚児さんもどきの人形が乗っています。やっぱり、生きているお稚児さんは、長刀鉾にしか乗れないのかな? 目の前までくると、とても全貌は、カメラにおさまりきりません。まあ、写真ばかり撮っていないで、肉眼で楽しみたいですね。 綱で繋がっているので、こんな風に前のめりになっても平気なんです。扇子を持って、ちょっと舞って、「えいー」と前に思い切り出ます。きっと、この役をみんなやりたいんでしょうね。山車を引くのは、大変そうですしねえ。 船鉾 青い半被を着た引き手の群集が大挙してやってきました。まるで波打つ海面のように鮮やかでした。 人間の海に現れたのは、なんと船の形をした鉾です。人もたくさん乗っています。その姿に圧倒されました 橋弁慶 その名の通り、五条大橋の上での牛若丸と弁慶の戦いです。牛若丸が宙に浮いてます。弁慶が背を向けてますが、今年は、義経の年だから、まあ、いいですか? こんな山もありました。こちらは、浄妙山と言います。「平家物語」の宇治川の合戦の一場面で、一番乗りをしようとした三井寺の僧兵筒井浄妙の頭上を一来法師が飛び越えて先陣をとるところです。下の浄妙が着ている鎧は、重要文化財なのだと。 鉾を飾る絨毯には、こんな洋風な柄もあります。フィレンツェみたいです。 四条河原町の交差点では、鉾が向きを変える「鉾まわし」が行われます。割った竹を車輪の下に敷き、やーと全員で鉾を回します。その壮大な光景に、観客からは、割れんばかりの歓声と拍手が・・・。 ちなみに、これらの山鉾は、巡行の翌日には、解体してしまうそうです。美しいものは、長くその姿をとどめていない、日本的美意識がここでも感じられました。 |
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