2010 09,23 23:22 |
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ニューヨークへ移動して、早速ミュージカル鑑賞。
なんと、何度目かのリバイバルだろう、「West Side Story」が上演されていた。映画は、傑作中の傑作だけど、舞台は、それほどロングランになっていない。この作品、ミュージカルでは珍しく、ラストがハッピー・エンドではなく。結構、重々しく終わるので、それが理由かなあ? でも、ニューヨークを舞台にしているから、ずっとブロードウェイで観てみたかった作品なんだよね。 何か新しいテイストでリバイバルしているのかなあと思いきや、驚くくらい、旧作を踏襲しており、ジェローム・ロビンスの振り付けがそのまま甦っている感じだった。 映画とは、「クール」と「クラプキ」の順番が変わっていて、リフが「クール」でもリードを取っている反面、「クラプキ」ではいない。 バーンスタイン作曲の「マリア」、「トゥナイト」、「サムウェア」など美しいアリアには、酔いしれるものの、この作品には、劇場の舞台では狭すぎる。映画のニューヨーク、ロケが成功したのも頷ける。 「クール」も、映画に比べると魅力もダイナミズムも半減。「アメリカ」のシーンも映画では、男性陣もからむのに、女性チームだけだ。 ほとんどの舞台の映画化が、オリジナルの舞台を超えらない中、唯一この作品と「サウンド・オブ・ミュージック」は、映画の方が圧倒的に素晴らしい。 されど、舞台セットと衣装に金をかけ、見た目豪華な昨今のミュージカルに比べると、この作品には、人間の体を極限まで使った素晴らしいダンスと美しい音楽に溢れている。特に、アニタ役のNatalie Cortezには、圧倒される。演技、歌唱力、そしてダイナミックなダンスは、何年も記憶されるに違いない。今後、この名前には、注目だ。 Natalie Cortezがリードを取る「アメリカ」、これだけでもこの舞台を見る価値がある。主役二人を完全に食いまくり、カーテンコールで一番の拍手喝さいだった。こんなにも魅惑的なダンスは、本当に久しぶりだ。 そして、ラストで結構観客がどよめいた。映画、観てないのかなあ? この作品は、本当に重々しく終わる。人種差別、汚い大人の社会を投影しているハッピーエンドでない稀有なミュージカル作品だ。 |
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