2005 11,11 22:35 |
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幻の建築史を紹介する異色の本。戦時下、幻となった東京万博と東京オリンピック、丸の内や霞ヶ関の最初の大計画など、当時の設計図や完成想像図からそのあったかもしれない建築の歴史を辿る。
現 在の月島、勝どき、晴海は、戦時中、一時開催することが決まった東京万博の開催地だった。開催地への入り口となった勝鬨橋のみ完成して現存する。それが以 外は、机上の楼閣となった。東京万博は、チケットも売られ、ポスターあちこちに貼られた。そのポスター・デザインも本書は、紹介している。台場や横浜も会 場候補だった。 東京駅前の設計図、万博の会場図、甲子園球場の最初の設計図など、当時のデザインを頭の中で立体化し、とても素敵な想像力が働く。 ロンドンのビッグ・ベンにそっくりな東京市庁舎、戦時中の大陸の開発に向けた壮大な大東亜の建築群イメージには、圧倒される。などなどなど、昔の人のデザイン力、もしこれが具現化されていたら、今の日本は、どうなっていただろう。 とにかく、いろんな想像力が広がって楽しい。あったかもしれない風景を頭の中に作りだす、これは、とっても好奇心を刺激する、脳内旅行だ。 あったかもしれない日本―幻の都市建築史 ISBN:4314009985 紀伊國屋書店 (2005-11-09出版) 橋爪 紳也【著】 販売価:¥2,310(税込) (本体価:¥2,200) |
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