2009 11,23 23:24 |
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京橋郵便局へ小包を取りに行く途中、東劇の前を通ったらTOKYO FILMeXの特集で「ニッポン★モダン1930」というのをやっており、思わず入場。どんな内容の映画かも知らずに・・・。
「親」 (★★★☆☆) サイレント映画で、ピアノ(キーボード)の生演奏付き。 度肝抜かれるアングルと日本の田舎の山河の美しさにメロメロ。もう終始、恍惚とした思いで映像に酔いしれる。 簡易保険局の宣伝映画として作られたため、ラストは、「簡易保険」に入りましょうのPRなのだが、継父役の新井淳のあまりに自然な演技にこれまた度肝抜かれた。 栗3つ。 「恋も忘れて」 (★★★★☆) こちらも上作と同じ清水宏監督のもの。これが戦前の作品とは驚き。1950年代かと思うほどのモダンな内装のホテルやアパートの美術にびっくり。 これまた、アングルが素晴らしく、カメラワークにも惚れ惚れ。 そして何よりも桑野通子の美しさよ。どことなく原節子ふうな清楚な風情。31歳で死んじゃったんだって、それを知って切なくなった。 それ以上に、映画のラストがむごい。まあ、こうしないと終われないのかもしれないけど、こんなにも救いが無いラストもつらいのお。 弱者がいつか報われて成功するなんてことはなく、弱者は弱者のまま、でも少しの勇気を振り絞って、そして消えて行く・・・。 ああ、切ないなあ。見終わってから、なんか電車に乗って帰る気になれず、東銀座から家までとぼとぼ回り道、寄り道をしながら歩いて帰る。 ああ、切ないなあ。でも親子の情愛って、確実に戦前の方が美しくそして麗しいものだったのだなあ。 栗4つ。 日本が美しかった時代に、ちょっと戻りたい。 |
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