2008 10,04 20:28 |
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京橋のギャラリーで開催されている個展を訪ねました。加藤雄太展-記憶と時間を巡って-という展覧会です。 加藤さんの個展に足を運ぶのは三回目。プライベートのブログが同じプロバイダーだった縁で何度もコメントをしあったりしていましたが、二年前に彼の個展に初めて伺いました。 僕も美術は好きなので、行く度に美術談義で話し込んでしまいます。今日も1時間ほどいましたかしら? 彼の絵には、共通のモチーフがあります。空と丘とその上に建つ家です。初めて伺った時は、その3つのモチーフは、明確な線で別れており、それぞれ が独立したものでした。二回目に伺った時は、それが揺らぎ始め、景色として見ていたものが、まるで脳みそのどこかにある心象風景のように思えました。岩絵 の具を使った色使いも深遠な世界を構築していました。 三回目の今日、モチーフは過去のものと同じながら、揺らいでいた風景は、今度は、互いに滲み始め、絵によっては、空と丘と家の区別ができないばか りか、それぞれが違ったもののようにも見えました。家は池に落ちて滲んだ月のよう、丘も中心に集約され別の何かになろうとしているようでした。 彼自身好きだと言っているマーク・ロスコをふと思いおこします。キャンバスに岩絵の具で描かれているのに、和紙に滲む墨のような独特な空間が広がっていました。 自身の心の中にある湖面に映った景色のような、彼の絵には不思議な魅力があります。同じモチーフだけど、見る度に変化しています。次に会う時には、どんな絵になっているのか楽しみです。 |
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