2008 10,11 18:21 |
|
案の定、今週の激務の疲れで昼まで寝てしまう。だらだらとしながらも、たまっている美術展の前売り券とにらめっこ、今日は、美術展をニつはしごしたかったけど、あきらめて一つだけに。
夕方、上野の国立西洋美術館で開催されている「ヴィルヘルム・ハンマースホイ展」へ。 ヴィルヘルム・ハンマースホイ、恥ずかしながら今までこの名を知らなかった。元会社の先輩で現在デンマーク在中のbonnjourさんのブログでこの画家の名前を知り、Webに貼られている写真の絵を見るだけでもハッとさせられた。 全体的にグレーで、明るい色は使われていない。誰もいない部屋か、後姿の人物、またはこちらを向いていても視線はどこか他にあり、まるで鑑賞者に見られることを気にも留めぬような画家の姿勢が伺える。 しかし、後姿の人物がここまで雄弁な絵があっただろうか。誰もいない部屋も、それは誰もいないようで、実は、扉が開いており、その向こうにまた開 いた扉があったり、光があったりと、さっきまで誰かがいた部屋の一瞬の不在のように思えた。モノトーンで統一された部屋にさす光の美しさ、吸い込まれそう な静かな美しさがある。繰り返し描かれる、愛用の調度品の数々がまた素晴らしい。 光を無視した不思議な影、一本または二本足りない脚の椅子やピアノがまた不思議な世界を醸しだしている。 美しい、とにかく美しい。静謐な美しさに息をのむ。 個人的に、これは今年の西洋美術のベスト展覧会かも。 とにかく美しい。会期中、また訪れたくなった。 |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |