2009 07,20 22:45 |
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続いて、「ジョルジュ・ビゴー展-碧眼の浮世絵師が斬る明治-」へ。これは、大変素晴らしい展覧会だった。写真もちょっとあったけど、ビゴーの版画がたくさん。どれも小さいものだけど、一つ一つ見入ってしまい、ものすごく時間がかかっちゃった。
明治の日本の姿がとても克明に記録されている。伊藤博文はじめ当時の政治家や著名人も登場し、また顔が写真と見紛うばかりの精細さだ。美しい日本の姿をとらえているものあれば、外国人の視点から日本の奇異な点、可笑しな点が時にユーモラスに、時に厳しく描写されている。 面白かったのは、混浴に驚く外国人、芸者=花魁を求めてやってくる外国人、海岸素っ裸で海水浴をする日本女性など。 厳しい視点は、日本政府のジャーナリズムに対する弾圧の非難、私腹を肥やす政治家とそれを守る警察の犬たち、素晴らしい日本文化も持ちながらそれを蔑ろにして西洋文化を謳歌しはしゃぐ人々など、それらへの痛烈の批判に感服させられる。 宴の席で乱れる日本人には、あまりに失望したらしく、そこは細かい描写をせず影絵で表していた。(笑) 当時の人々の生活や考えが活き活きと表現されていて、とても内容の濃い、驚きの展示だった。 |
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